22年で初めてワークライフバランスが報酬を上回るモチベーションにー「 ランスタッド・ワークモニター2025」で新たな仕事環境の指針が明らかに
働き手は「自分自身の価値感」や「コミュニティ」、将来に備えた「スキル習得」に高い優先順位を置いており、雇用主は新たな指針に対応する人材戦略を講じる必要があります。
世界最大*¹の人材サービス企業であるランスタッド(本社:オランダ王国ディーメン、CEO:サンダー・ヴァント・ノールデンデ)は、世界の労働者意識に関する調査「ランスタッド・ワークモニター」で、新たな仕事環境の指針が明らかになったことを発表いたします。欧州、アジア太平洋地域、南北アメリカ大陸の35の国と地域で26,000人以上の労働者を対象に実施されたこの調査では、調査開始以来初めて働き手にとってのモチベーション要因として「ワークライフバランス」が「報酬」を上回るなど、新たなワークプレイスの基準に対応する人材戦略の重要性が浮き彫りとなりました。働き手は「自分自身の価値感」や「コミュニティ」、将来に備えた「スキル習得」に高い優先順位を置いており、雇用主はそれに対応する人材戦略を講じる必要があります。
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ランスタッドのワークモニター 22年の歴史上初めて、ワークライフバランス(83%)が報酬(82%)を上回り、従業員にとって最も重要なモチベーションとなりました。
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雇用主、マネージャー、従業員間の信頼は依然として課題であり、3分の1(30%)がマネージャーが自分のことを本当に考えているとは感じていません。
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従業員は、自分の要求が満たされなければ行動を起こす意思があり、ほぼ半数(44%)が有毒な職場環境のために仕事を辞めています。これは、前年比で11ポイント上昇しています。
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2025年に成功するためには、雇用主はこの新しいワークプレイスの基準を受け入れ、それに対応する人材戦略を採用するよう、ランスタッドのCEOは呼びかけています。
個人の価値感が動機づけに不可欠
本調査は、労働者が職場に自らの価値観や好みに合わせてほしいと考えていることを示しています。3分の1(29%)は、指導者層の考え方や立場に同意しなかったために仕事を辞めています。昨年から10ポイント上昇し、ほぼ半数(48%)が、企業が自分の社会的・環境的な価値観を共有していない場合は仕事を受け入れないと回答しています。また同様の割合(43%)が、雇用主の政治的な立場のために転職を検討しています。
労働者は、柔軟な働き方に関する一致も求めています。3分の1(31%)は、柔軟な働き方が十分に提供されなかったために仕事を辞めており、Z世代ではほぼ半数(40%)が、過去6か月間に場所に関する柔軟性を認められたと回答しており、これは団塊の世代の17%と比較して高い数値です。
コミュニティ意識の醸成
過去数十年にわたる個人主義の高まりの中で、多くの人が仕事において目的意識とつながりを見出そうとしています。そして今、大多数(83%)の労働者が職場にもコミュニティ意識を求めていることが明らかになりました。半数以上(55%)は、帰属意識を持てないと感じたら仕事を辞める意思があると回答しており、これは昨年の世界平均37%から大幅に増加しています。場合によっては職場でのコミュニティ意識が報酬よりも優先されることもあります。3分の1以上(36%)が、職場に友人がいれば、収入が減っても構わないと回答しています。同時に、これは彼らの生産性にも影響を与え、大多数(85%)が、同僚とコミュニティ意識を感じられれば、仕事のパフォーマンスが向上すると考えています。
スキルトレーニングの機会は働き手にとって不可欠である一方、雇用主の対応に遅れ
本調査は、学習と開発が働き手にとって依然として不可欠であることを強調していますが、期待と現実には開きがあります。昨年は29%が将来のキャリアを見据えた能力開発の機会が提供されない場合は仕事を辞めると回答していましたが、今年は41%に急増しています。最も求められている学習と開発の機会はAI(23%)、ITとテクノロジーリテラシー(11%)、マネジメントとリーダーシップスキル(7%)となっています。
しかし労働者の3分の1以上(36%)が、雇用主からこうしたトレーニングの機会を提供されていないとしています。これは、すべての従業員にオープンなコーチングプログラムを提供している企業の割合がわずか9%しかないことを示すランスタッドのデータと一致しています。さらに、継続的な学習、回復力、共感、倫理的な判断力など、本質的なスキルに対する需要は81%も高まっています。
オフィス復帰論争はマクロ経済的な逆風の中でも続く
オフィス復帰論争は、収束する気配を見せません。労働者は週に3日オフィスで働くことを最も希望していますが(26%)、彼らの雇用主の方針によれば、31%は従業員をフルタイムでオフィスに出勤させたいと考えており、3分の1未満(29%)が週に3日以内を望んでいます。
ランスタッドのレポート*²によると、フルリモートワークは約50%減少した一方で、ハイブリッドワークの役割は300%増加しています。柔軟な働き方に関しては信頼の崩壊も見られ、労働者の4分の1以上(28%)が、自宅勤務中に生産性を維持できるというマネージャーからの信頼がないと考えています。
従業員とマネージャー間の信頼の溝
オフィス復帰にまつわる不信に加えて、従業員とマネージャーの間にはより広範な信頼の溝が生じています。3分の1近く(30%)が、マネージャーが自分のことを本当に考えていると感じていないと回答し、さらに多くの従業員(33%)が、キャリアの進歩をマネージャーに任せられないと感じています。
3分の1(31%)が、リーダーシップチームを信頼できないためにすでに仕事を辞めていることを考えると、これらの関係を強化し、新しい「職場基準」の一部として相互に利益のあるものにすることは、ビジネスにとって不可欠です。
ランスタッド・エヌ・ヴィー会長兼CEO サンダー・ヴァント・ノールデンデのコメント
2024年の厳しい経済状況により、人材が雇用主に向ける期待がいくらか和らぐことを予想する声も多く聞かれましたが、ワークモニターは逆のことが起きていることを示しています。人材が多方面にわたる期待を持ち続けることで、新たな基準が確立されたことが見て取れます。
今日の有能な人材にとって、仕事の意義は複雑であり、個々人に合わせてカスタマイズする必要があります。彼らは個人として、またコミュニティの一員として、自分にとって本当に重要なことは何かを自ら規定しています。成功を収める企業とは、この新しい人材基準に適応し、順応する企業です。その解決策は人材に力を与えることにほかなりません。
※英語版調査結果の詳細は、以下リンクより無料でダウンロードいただけます。和訳版レポートにつきましては、2月下旬頃発表予定です。 https://www.randstad.com/workmonitor/
※当プレスリリースはランスタッドのオランダ本社より1月21日(火)に発表された、プレスリリースの抄訳版です。英語版プレスリリースはこちらをご覧ください:work-life balance tops pay: randstad’s workmonitor reveals new workplace baseline.
*¹ Staffing Industry Analysts 2023、人材サービス企業売上ランキングより
*² ランスタッド タレントトレンドレポート2025年版、2月に英語版公開予定
■ ランスタッドの会社概要
[社 名] ランスタッド・エヌ・ヴィー
[設 立] 1960年10月
[代 表] サンダー・ヴァント・ノールデンデ、ホルヘ・バスケス
[所 在 地] オランダ
[従業員数] 46,000人
[売 上] 3兆9,949億円(254億2,600万ユーロ) 2023年度実績(12
月決算)(人材サービス業として世界最大*¹)
[資 本 金] 7,384億6400万円(47億ユーロ) 2023年12月末時点
[事 業 所] 世界39の国と地域
[事業内容] 総合人材サービス
[URL] https://www.randstad.com/
(1ユーロ157.12円換算/ 2023年12月末時点)
■ ランスタッドについて
ランスタッドは、世界で最も公平で専門性を備えた人材サービス会社になるというビジョンを掲げる人材業界のグローバルリーダーです。人材不足の世の中にあっても、人材に寄り添う真のパートナー(Partner for talent)として、4つの専門分野(オペレーショナル/ プロフェッショナル/ デジタル/ エンタープライズ)を通じクライアント企業が成功するために必要な、高品質で多様性に富んだ柔軟な労働力の実現を支援します。また人々が有意義な仕事につき、それぞれが適切なスキルを身につけ、職場に目的と居場所を見出す手助けをします。ランスタッドが創造する価値を通じて、誰もにとってより良い、より持続可能な未来の実現に貢献します。
オランダに本社を置くランスタッドは、39の国と地域(市場)で事業を展開しており、約40,000人の社員が働いています。2023年には、200万人の人々の就職を支援し、254億ユーロの収益を上げています。ランスタッドN.V.はユーロネクスト・アムステルダムに上場しています。詳細は、ウェブサイトをご参照ください。 www.randstad.com
■ Award/表彰ほか
・LGBTQ+に関する取組み評価指数「PRIDE指標」の最高位「ゴールド」を4年連続受賞
・ランスタッドNVとしてダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス(DJSI)
プロフェッショナルサービス部門 10年連続選出(人材サービス企業として唯一)
・「がんアライアワード2024」でブロンズを初受賞 (2024年12月)
・「D&Iアワード2024」より最高評価のベストワークプレイスに3年連続認定 (2024年12月)
■ ランスタッドのホワイトペーパーとコンテンツ
・ランスタッド・エンプロイヤーブランドリサーチ2024(下記のリンクよりダウンロードいただけます)
https://services.randstad.co.jp/download/form/ebr_globalreport2024
・ランスタッドワークモニターレポート2024(下記のリンクよりダウンロードいただけます)
https://services.randstad.co.jp/download/workmonitor2024
・ランスタッド法人向けブログ「WorkforceBiz」 https://services.randstad.co.jp/blog
・ランスタッド個人向けコンテンツサイト「キャリアHUB」 https://www.randstad.co.jp/careerhub/
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