DEAとGGGが語る連携のリアルとは?新会社設立の裏側を公開大企業とスタートアップが“本当に連携できる”ためのヒントを深掘りするトークイベントを開催しました

2025年7月16日(水)/TAKANAWA GATEWAY Link Scholars’ Hub

Digital Entertainment Asset Pte.Ltd

シンガポールを拠点に「社会貢献を、熱狂的なゲームに変える」画期的なプラットフォームで注目を集めるDigital Entertainment Asset Pte. Ltd.(本社:シンガポール、Founder & CEO:吉田 直人、Founder & Co-CEO:山田 耕三、以下、DEA)は、東京電力グループのGreenway Grid Global Pte.Ltd.(本社:シンガポール、代表取締役社長:大石 峰士、以下「GGG」)とシンガポールで設立したGrowth Ring Grid Pte. Ltd.(本社:シンガポール、取締役CEO/代表:福田 史、Co-CEO/共同代表:鬼頭 和希、以下GRG)から、GGG取締役・GRG代表の福田氏、GGGマネージャー・GRG共同代表の鬼頭氏をお迎えして、「モデルケースから学ぶ大企業&スタートアップ協業の秘訣とは」をテーマに、7月16日(水)にTAKANAWA GATEWAY Link Scholars’ Hubにてトークイベントを開催しました。

(左から、GGG・GRG福田 史氏、GGG・GRG鬼頭 和希氏、DEA山田 耕三、DEA吉田 直人)

◼️社会課題解決に挑む異色のジョイントベンチャー「GRG」誕生秘話

Web3スタートアップのDEAと東京電力グループのGGGは、シンガポールのコワーキングスペースでの出会いをきっかけに、2025年にシンガポールで新会社GRGを設立しました。

GGG取締役・GRG代表の福田氏は、「GRGの代表であるとともに、GGGには取締役として東京電力パワーグリッドから出向しています。日本の電力事業に危機感があり、このままではゆっくりと沈んでいってしまう。だから、規制が緩やか、あるいは元々規制がない海外市場で勝負するという使命を受けて、2018年4月にGGGを設立しました。新しい事業を起こして稼いでいく、いわばイノベーション事業を担っています。」と話されました。

DEA代表の吉田は、「DEAは、2018年8月にシンガポールで山田と二人で会社を設立しました。当初は純粋なゲームメーカーを目指しましたが、ブロックチェーンを活用してデータが価値を持つ時代が来ると確信し、『遊んで稼ぐ(Play to Earn)』モデルからピボットしました。我々はゲームを使って企業の課題を解決するBtoBの『ゲーミフィケーション』企業です。これまで3社を上場させてきましたが、4社目の上場を目指して今取り組んでいます。」と話しました。

◼️「遊んで稼ぐ」はもう古い?「社会貢献で稼ぐ」新モデル「ピクトレ」が電力インフラ保全を変革

DEAとGGGが共同で設立したGRGが運営する主力アプリ「ピクトレ」は、従来の「Play to Earn」モデルが抱える持続可能性の課題を克服し、「社会貢献で稼ぐ」という全く新しいビジネスモデルを提案しています。

GGGマネージャー・GRG共同代表の鬼頭氏は、「ピクトレは、現在3万ダウンロードを突破しています。従来の『Play to Earn』モデルは、アイテム販売、広告費、そしてゲームに入るための入場権(NFTなど)の3つのキャッシュポイントに依存しており、新規ユーザーが増えなければ配れる原資が減るというポンジ・スキーム的な課題がありました。DEAさんが3年前にピボットされたのも、まさにこの点です。」 と述べられ、続けて「シンガポールでDEAさんと出会った時、どうすればこのモデルをサステナブルにできるか議論し、企業の困り事解決費用という第4のキャッシュポイントを入れる必要があると考えました。東京電力だけでも、年間20億円以上を外部委託している電柱の点検コストの一部を、ピクトレでユーザーが写真を撮ることで代替できます。これにより、インフラ事業者はコストを削減し、ユーザーは社会貢献を通じて報酬を得るという、Win-Winの関係が構築されるわけです。」と説明されました。

さらに、吉田は、「ピクトレは、電柱だけでなく、道路、公衆トイレ、空き家、公園の遊具、信号機など、身近なあらゆるインフラの点検に応用可能です。我々はこれを『インフラの民主化』と呼んでいます。市民が主体となって街を守る世界を目指しています。」と話しました。

◼️大企業の「リスク回避」とスタートアップの「覚悟」:異業種連携の壁と信頼構築の舞台裏

東京電力のような大企業とスタートアップの連携は、一般的に多くの困難を伴いますが、GRGの設立は、その壁を乗り越えた成功事例として注目されています。

福田氏は、「東京電力のような会社は、私自身、20年近く資材調達の部署にいますが、スタートアップとの契約はほとんどないのが実情です。なぜなら、技術が優れていても、600万件が停電してしまうリスクがないかを考えなければならず、怖くて扱えないからです。」

それを受け、DEA共同代表の山田は、「最初は、GGGさんから人材教育プログラムで講演に呼ばれたのがきっかけです。その時の事例紹介を聞いていた鬼頭さんから連絡をいただいたんです。大企業にとって1億円の損失は許容範囲でも、スタートアップにとっては会社の存続に関わる死活問題。このギャップが連携を阻む要因です。しかし、私と吉田は社会経験が豊富なので、大企業のロジックを理解し、彼らの力学に寄り添って話すことを意識しました。」と話しました。

鬼頭氏は、「DEAさんと話を進める中で、東京電力本体の経営企画のキーマンをシンガポールに連れてきて、ピクトレのもとになる構想をぶつけました。ジョイントベンチャーを設立するにあたって、社内で最も難しかったのは、例えば「この会社が10億円、100億円売り上げます」と言っても、経営層はなかなか動かないということです。そこで、もう一つの軸を用意しました。それが、電力の『再発明』、つまり「電力会社のファンを増やす」という社会的な意義です。ピクトレを1年くらいやってみると、ユーザーさんがSNSで「電柱ってなんかかっこいいじゃん」「東電さんいつもありがとう」といった肯定的な投稿をしてくれるようになりました。これは定量的な数字には表れませんが、人口減少の中、いかにユーザーを「ファン」に変えていくかという全サービス共通の課題に対するソリューションになりつつあると訴えました。その結果、社会的な意義と経済的な側面の両輪で推進できています。」と語られました。

◼️全国展開と地域創生への波及:市民参加型インフラ管理が描く未来図

ピクトレは電柱点検からスタートし、全国各地へ活動エリアを拡大中で、地域社会の活性化と安全・安心な街づくりに貢献しています。

鬼頭氏は、「ピクトレは、群馬県前橋市、東京都千代田区・中央区、港区、静岡県沼津市、千葉県、茨城県、埼玉県などで各地で実施しており、現在は北海道電力ネットワーク様と連携し北海道全域で開催中、7月26日からはエヌ・ティ・ティ エムイー様と連携し、岩手、宮城、福島、新潟で開催する予定です。電柱はあくまで最初のステップに過ぎません。インフラは本来、市民の一番近くにあるべきものなのに、行政や大手企業が管理しているために少し遠い存在になっています。我々は市民が主体となり街を守る『インフラの民主化』という世界を目指しています。このモデルは、函館市や沼津市との連携で、観光スポットの案内や災害時の避難看板、津波避難施設といった地域インフラの点検にも活用されています。これにより、住民の防災意識向上や地域の魅力発信にも繋がり、市民が主体となって街を守る、安心・安全な社会の実現を目指しています。」と話されました。

吉田は、「ピクトレのビジネスモデルは、インフラ事業者のメンテナンス予算が最初のキャッシュポイントであるため、非常に健全です。従来のポンジ・スキーム的要素はありません。ビジネスをスケールさせるためには、他の電力会社やインフラ事業者など、協力してくれるクライアント様を増やすことが重要です。そして、もう一つの柱として広告収入を考えています。ユーザーが実際に動いて生み出す広告価値に大きな気づきを得ました。テレビでピクトレが取り上げられるとダウンロード数は増えますが、まだ活動エリアが限られているため、がっかりする方々もいます。2025年、2026年には、テレビを見たら外出先でどこでもピクトレができる状態にしたい。そうなれば、広告収入も回り、高額の報酬ではなくてもユーザーが増えると考えています。」と話しました。

鬼頭氏は、「ユーザー側のリスクについては、写真撮影は歩道から行うことを基本としています。幸い、これまでのところ大きな事故は起きておらず、自分たちで電柱を熟知してくれたり、危険な場所を運営に報告してくれたりするコミュニティが成熟してきています。」と説明されました。

最後に、吉田は、「我々が究極的に目指すのは、仕事が全て市民側に移行し、最適な報酬で回る世界です。優秀な写真や丁寧な報告をするユーザーを僕らが把握し、将来的にはそういった人たちが専門家としてインフラ管理に携わる可能性も考えています。ブロックチェーン技術がそういった行動履歴の証明にも役立つでしょう。」と、未来の展望を語りました。

◼️Growth Ring Grid Pte. Ltd. 

GRGは、インフラの維持管理に市民が主体的に関われる社会の実現を目指し、以下のような事業を展開予定です。

  • 市民参加型インフラ点検プラットフォームの開発・運営

  • 自治体や企業と連携した社会実装の推進

  • ゲーミフィケーションおよびWeb3技術を活用した市民参加の促進

従来型のインフラ運用から脱却し、市民によるインフラ保守の新たな可能性を開拓することで、社会課題の持続可能な解決を図ります。

所在地:10 ANSON ROAD #05-01 INTERNATIONAL PLAZA SINGAPORE 079903

取締役:CEO(代表):福田 史

    Co-CEO(共同代表):鬼頭 和希

    Director:吉田 直人

設立日:2025年4月1日

事業内容:市民参加型インフラ点検サービスの開発・運営等

◼️Digital Entertainment Asset Pte. Ltd.|https://dea.sg/jp/

2018年8月に設立されたシンガポールを拠点とするグローバルなweb3エンターテインメント企業です。DEAはPlay to Earnゲームの開発会社であり、課題解決ゲームプラットフォーム「PlayMining」、NFTマーケットプレイス「PlayMining NFT」、自社発行の暗号資産「DEAPcoin(DEP)」、電柱撮影ゲーム「PicTrée(ピクトレ)」を始めとする社会課題解決ゲームの運営を行っています。3社のIPOを含むスタートアップ企業の設立、ヒットゲームの制作、ウェブテレビ番組の制作、NFTゲームに対する深い理解など、数十年にわたる経験に基づいて、吉田 直人と山田 耕三の2人の共同CEOがチーム全体を牽引しています。

代表者: 吉田 直人 山田 耕三

所在地: 20 ANSON ROAD #11-01 TWENTY ANSON SINGAPORE 079912

設立:  2018年8月

事業内容:課題解決ゲームプラットフォーム

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会社概要

Digital Entertainment Asset Pte.Ltd

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URL
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業種
サービス業
本社所在地
#11-01 TWENTY ANSON SINGAPORE 20 ANSON ROAD
電話番号
-
代表者名
吉田直人
上場
未上場
資本金
-
設立
2018年08月