「熱活族(ねっかつぞく)」~潮目の変化を迎え「若者化」した生活者

―博報堂生活綜研(上海)、北京にて「生活者“動”察 2019」研究成果を発表―

博報堂生活綜研(上海)は、中国伝媒大学広告学院と共同研究を行い、「生活者“動”察」の7回目となる研究成果を、北京で本日発表しました。今年の研究テーマは、「若者化する生活者」です。
ここ数年の中国は、経済成長の安定期に移行し、かつての「爆買い」も影を潜めるようになってきました。またフィンテックやニューリテールなどのテクノロジーに対して人々が示していた熱狂ぶりにも少し落ち着きが感じられます。さらに、中国でも少子高齢化の波が訪れるようになっており、生活者の消費欲求も停滞するのではないかとする悲観的な予測も少なくありません。

しかし、中国の生活者はこうした社会環境の潮目の変化を迎えつつも、幅広い年代で若者と同じように生活を楽しむ熱であふれる「若者化」といった現象が見られるようになりました。
生活綜研(上海)の調査では、「若者が主役の世の中だと思うようになった(47%)」、「若者の影響を受けるようになった(40%)」と、中国の生活者が若者の影響を積極的に受け止めており、20歳~59歳の精神年齢が平均31.9歳と3ヶ国(中国、日本、米国)中、中国が最も若い状況で、年代が上がるほど自分自身を若く捉える現象が明らかになっています。

生活綜研(上海)は、「若者」を「年齢の枠を超えて生活を楽しむ熱を持った存在」とし、「若者化」を「幅広い世代で生活を楽しむ熱を持つようになる現象」と定義した上で、生活者の欲求の変化を調査しました。その結果、社会環境の潮目の変化を迎えた生活者は、60%が「熱中できるものが欲しいと思うようになった」と解答し、生活への物足りなさを感じつつ「熱中できるものを求める欲求」を抱いていることがわかりました。


このたび生活綜研(上海)は、このような熱中を求めて活動する生活者を「熱活族(ねっかつぞく)」と名付け、彼らを欲求をタイプ別に4つに分類するとともに、それぞれの欲求を巧みに捉えるためのマーケティング方法を提唱しました。

 


■「熱活族」に見られる4つの欲求

「熱活族」の欲求を分析したところ、次の4種類に分類できました。熱中していることを通じて出会いを求める「集熱」、熱中できることをたくさん求める「増熱」、自分の熱中していることを人に伝えたい「伝熱」、そして熱中できることを長く続けたい「続熱」です。

この4つの欲求を満たしながら、自分自身の内面が成長し続け、いつまでも若者のようであり続けようとする「熱活族」が、世代を超えて存在感を持つようになってきました。


近年は全ての世代で「若者化」が進み、中国の消費意欲や影響力において、年代による差がほとんど見られなくなり、熱中しているものの数が多い人ほど消費意欲や影響力が高いことが明らかになっています。
生活綜研(上海)は、今までのように「若者をターゲットにする」という一般的な手法から、「熱活族」をターゲットとする手法へと移行するパラダイムシフトが起こっており、「熱活族」の存在は今後の中国のマーケティングにおいて重要になっていくと分析しました。

■「熱活族」を捉える欲求ごとのマーケティング方法

【「続熱」欲求を捉える方法】-生活者の商品やサービスへの熱中を習慣化する“Habit”活動
ある中国のドローンメーカーは、プロモーションなどで購買を促進するのではなく、動画プラットフォームを作ってドローン撮影の利用を促進する方法で、生活者との持続的な絆を築くことに成功しています。

【「集熱」欲求を捉える方法】-商品やサービスを通じた出会いを促進する“Encounter”活動
ある中国の旅行サイトでは、コアユーザーに閉じたユーザー交流ではなく、一般ユーザーに開かれたオープンなユーザーとの交流を行い、生活者との持続的な絆を築くことに成功しています。

【「増熱」欲求を捉える方法】-生活者に多様な熱中を提供する“Add”活動
ある中国のホテルチェーンでは、高品質で標準化されたサービスの提供にとどまらず、読書イベントやアンバサダーによる地域情報紹介など、各地域の多様な楽しみを提供し、生活者との持続的な絆を築くことに成功しています。

【「伝熱」欲求を捉える方法】-生活者に対してユーザー発のブランド活動を支援する“Tell”活動
ある英会話スクールでは、本業の英会話サービスに加えて、個人のスキルや趣味を活かしたユーザーセミナーを推進して個人のやりたいことを支援し、生活者との持続的な絆を築くことに成功しています。

生活綜研(上海)では、「熱活族」の欲求を捉えたこれらの4つのブランド活動の頭文字を取って、これからのブランディングの在り方を“HEAT”ブランディングと名付けました。“HEAT”ブランディングは、従来の固定的なブランドイメージ構築型のブランディングとは異なり、ユーザーを生活者として捉え直し、生活者の生活全般の熱中体験の中にブランドを組み込む、生活体験型のブランディングとなっています。

生活綜研(上海)では、企業が「熱活族」をターゲットとして“HEAT”ブランディングを推し進めることで、企業と生活者とが熱中を通じた多くの強固な接点を持つことができ、これからの中国市場で持続的な成長を実現できると考えています。
 


▼博報堂生活綜研(上海)の調査データを含む詳細は、下記ページよりご覧ください
https://hakuhodo.co.jp/news/newsrelease/75927/
 
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