<中古マンション市場に新潮流>リノベーション済みマンションの物件販売数が急増中。販売数の多い駅ランキングTOP3は「越後湯沢」「川口」「三軒茶屋」

買取再販物件の増加が中古マンション価格高騰の要因となるも、ゼロからのリノベーションコストと購入後のリノベーション工事中の住めない期間を圧縮できることがメリットに

株式会社LIFULL

事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULL(ライフル)(以下LIFULL、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上高志、東証プライム:2120)が運営する、日本最大級の不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」は、築30年超の流通物件の買取再販物件(中古マンションをリノベーションやリフォームして販売すること)における2019年1月~2022年9月のシェア推移を調査し、中古マンション市場におけるトレンドを分析しました。

中古マンション市場に新たな動き 価格上昇が続くなかで“買取再販物件”が増加
LIFULL HOME'Sの独自調査で明らかになった“リノベマンション”の漸増
https://www.homes.co.jp/cont/press/opinion/opinion_00302/

 

【トピックス】
 2019年から今年の3年で、買取再販物件の中古マンションの買取再販物件数が2.2倍に増加!

市場のシェアは1.5倍に。特に2022年頃からの増加が顕著
■LIFULL HOME'S総研:中山の考察によると、「内装や設備のアイデアが出せない」「コスト面が見えづらい」「すぐに住めない」「完成形がイメージしづらい」という4つのハードルが解消できることが買取再販物件の大きなメリットとなる

■中古マンションリノベーションの最旬トレンド

 
  • 2019年から今年の3年で、買取再販物件の中古マンションの買取再販物件数が2.2倍に増加!市場のシェアは1.5倍に。特に2022年頃からの増加が顕著

昨今の中古マンション価格の高騰の背景として、中古マンションをリノベーションやリフォームして販売する買取再販物件の増加が要因としてあることがわかりました。「LIFULL HOME'S」における買取再販物件の物件数を調べたところ、2019年9月は824戸だったのに対し、2022年9月は1,787戸と3年間で実に約2.2倍に増加しています。また、買取再販物件の市場シェア自体も2019年9月から2022年9月までで約1.5倍に拡大していました。特に2022年が顕著で、2019年から2021年までは年間で約1~2%ずつの増加だったものが、2022年は約4.6%の増加となっています。さらに、「LIFULL HOME'S」における買取再販物件の掲載社数も同期間の比較で約2.4倍となりました。新築マンションの価格高騰により中古マンションを検討する層も増えてきました。新築マンションのクオリティを求めたいものの、リノベーションやリフォームを自ら行うのはハードルが高いため、中古マンションとしてはやや割高でもすでにリノベーション済みのマンションを求める方が増えてきたことが予想されます。また、買取再販物件の掲載社数の増加は参入会社が増えていることを表しており、マーケット自体が拡大してきていると言えます。

 

  • LIFULL HOME'S総研:中山の考察によると、「内装や設備のアイデアが出せない」「コスト面が見えずらい」「すぐに住めない」「完成形がイメージしずらい」という4つのハードルが解消できることが買取再販物件の大きなメリットとなる

LIFULL HOMES総研 副所長&チーフアナリスト 中山登志朗LIFULL HOMES総研 副所長&チーフアナリスト 中山登志朗

リノベーション済みの中古マンション購入が増えてきている要因をLIFULL HOME'S総研の中山は、下記のように考察しています。
中古ユーザーは専ら価格の安さに惹かれて購入するわけですが、リフォームやリノベーションがすっかり定着した中でも、自分でリフォームのアイデアを出して業者に依頼するのはハードルが高いとよく聞きます。コストもどれくらいになるのか不安という人が多い中、予めきれいにしてあればそのまますぐ住めるし、見たままが完成形なので安心です。また、買取再販の場合2年の瑕疵保証がついており、不具合が発生しても原則として期間中は無償で修理してくれるので安心です。中古の不安や不満があったとしても再販物件はこれらが解消できるので、多少高くても購入者が増える結果に繋がっています。


 

  • 買取再販物件の多い駅ランキングは1位「越後湯沢」、2位「川口」、3位「三軒茶屋」に。

2022年1~9月における「買取再販物件の多い駅」TOP10(※)を調べたところ、1位は新潟県の「越後湯沢」、続いて埼玉県の「川口」、東京都の「三軒茶屋」となりました。
「越後湯沢」はスキーリゾートとしてマンションが爆発的に供給されたエリアで、現在ではスキー人気の低下と共に忘れられつつありますが、それらのリゾートマンションが買い取られて不動産会社によって再販されているようです。
また3位の「三軒茶屋」、4位の「恵比寿」、5位の「麻布十番」、10位の「目黒」など都心周辺の人気エリアが上位に登場しているのは、以前からマンション供給が盛んで駅に近かったり、都心へのアクセスが容易だったりと、主に立地面での優位性があります。なかでも築年数を経たマンションについてはリフォーム・リノベーションによって“再生”させることで居住する価値ならびに価格を高める狙いがありそうです。地方移住への関心の高まりやリモートワークが浸透してきた昨今において、新たな中古マンション市場の新たな潮流となる可能性もあります。 ※取引態様:「売主」

 

  • 中古マンションリノベーションの最旬トレンド

ここ数年で定着していたリノベーション・リフォーム。昨今の社会情勢や世の中のトレンドも大きく影響を与えており、LIFULL HOME'S総研の中山が、現在の中古マンションリノベーションの最旬トレンドを考察しました。ポイントは「①SDGs」「②withコロナ」「③低コスト&パッケージ化」「④高級化」の4つです。

①  SDGs
近年サステナビリティを重視する人が増えてきたため、SDGsの観点から環境負荷のより少ないリノベーションを実施する人が増えています。見た目を良くするだけでなく、天然素材を使用することによって湿気を吸収したり断熱性を高めたりすることで健康面でもプラスに働くので(カビやダニの発生を抑えたり血圧の急激な変動も抑制)、取り入れる人が増加しています。またリノベーションによって廃棄される素材をなるべく減らしたり、リユースするケースも増えています。また、カーボンニュートラルへ向けての視点で、住宅のエネルギーコストの削減とエネルギー活用の効率化という機能に着目してリノベーションする例も増え始めています。国でも各自治体でも太陽光パネル設置に関して補助金を出したり、安価にリースできる仕組みを提供していることも住宅の省エネ化・断熱化に対する意識を高めるのに貢献しています。

②withコロナ
テレワークの定着によって、オンとオフの切り替えが容易にできるよう、リノベーションによって防音仕様の仕事部屋兼書斎(ワークスペース)を造ったり、オフ用に大画面TVとサラウンドシステムを設置したAVルームを造るというのも、コロナで「家で働く&楽しむ」ことを意識したリノベーションのトレンドです。また、玄関周りを大きくして手洗い・洗顔したり、アウターを家に持ち込まないようにクローゼットを設置したり、また空気清浄機を設置してウイルスやアレルギー物質を家に持ち込まないようにする機能を付加するなど、「家の外と内」を効率よく切り離す仕組みを導入する例も増えています。

③低コスト&パッケージ化
リノベーションは住宅の機能と快適性を高めるのに有効な手段ですが、コスト面を憂慮する声も多く、またどこに頼んだらよいかわからないというお悩みも増えています。そこで、リノベーションの「一律化」を念頭に素材や仕様を統一してコストを下げた「リノベーション・パッケージ」を用意する会社が増え始めています。フル・リノベーションするほどではないが、機能性を高めたい、断熱改修したいという以前のリフォーム需要に対する手法です。

④高級化
「低コスト&パッケージ化」の動きとは正反対に、ありきたりのリノベーションでは嫌なので空間デザイナーを起用してこれまでにない快適で豪華な仕様にしたいというニーズも出てきています。主にタワーマンションの高層階に居住している富裕層からの依頼が増えており、高級家具に囲まれたホテルライクな内装やコロニアル&別荘風の内装が人気です。

 

LIFULL HOME'Sは、「したい暮らしに、出会おう。」をコンセプトに掲げ、簡単で便利な住まい探しをお手伝いする不動産・住宅情報の総合サービスです。物件の探しやすさや住まいに関する情報の見つけやすさ、検討がしやすくなるように、様々な機能や情報を拡充していきます。
今後も、ユーザーに寄り添いながら、ともに理想の住まい探しを実現します。


 

  • 【株式会社LIFULLについて】(東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/

LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。
現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、主要サービスである不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」をはじめ、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。
 

 

 

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会社概要

株式会社LIFULL

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URL
https://lifull.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区麹町1-4-4
電話番号
03-6774-1600
代表者名
伊東祐司
上場
東証プライム
資本金
97億1600万円
設立
1997年03月