マニュライフ、全社で生成AI機能を導入し社員利用率75%達成
AI技術を活用したデジタル戦略で、2027年までに投資効果3倍を見込む
トロント発 – カナダに本拠を置く世界有数の大手金融サービスグループであるマニュライフ・ファイナンシャル・コーポレーション(Manulife Financial Corporation、以下「マニュライフ」)は、全世界の社員の75%以上が、研修や体験型学習、そして2024年に導入された独自の生成AIアシスタントツール「ChatMFC」を通じて、生成AIを活用していると発表しました。マニュライフは、約10年前からAIの活用を始め、社員全体にAIツールを浸透させるために積極的な投資を続けています。
当社は、AI技術の利用を広く可能にすることで、社員が日常業務でその効果を最大限に発揮し、業務の効率化とイノベーションの加速を図っています。AIはマニュライフにおいてチームや地域、事業部門を横断して当社のビジネスに欠かせない存在となっています。
AIの普及とイノベーションの文化
「AIは私たちの働き方や創造性、コミュニケーションに変革をもたらし、効率を高めます」と、マニュライフのグローバル・チーフ・アナリティクス・オフィサーであるジョディ・ウォリスは述べています。「私たちは、チームに生成AIツールを導入することで、より効率的に働き、迅速な対応を可能にし、業務への影響力を高めています。ソリューションの多様化・拡充、データとAIプラットフォームの強化、責任あるAIガバナンスの実践を通じて、AIによるビジネス成果を倍増させており、チームがその価値を実感していることを証明しています。」
マニュライフは、デジタル・トランスフォーメーションに数十億カナダドル規模の投資を行い、クラウドを活用したデータとAIのプラットフォーム、そして拡張型のAIソリューションを導入しました。現在、当社では次のような取り組みを進めています。
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ChatMFCは、マニュライフの全世界の社員が活用できる生成AIツールで、日常的な業務を自動化し、社員がより価値の高い戦略的な業務に専念できる環境を提供します。
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AIに関する知識やスキルレベルが異なる社員全員がAIを理解し、試し、効果的に活用できるようにするためのスキル向上プログラムを実施しています。
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カナダ、アメリカ、アジアでは、すでに35以上の生成AIのユースケースが実施されています。さらに、2025年末までに70のユースケースが優先的に展開される予定です。これらの生成AIユースケースは、社員から寄せられた400以上のアイディアや提案の中から選ばれています。
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約200名のデータサイエンティストと機械学習エンジニアからなる専任チームが世界中に配置され、組織全体でAIの能力を高めています。
マニュライフの世界的AI戦略:責任とともに成長
「AIは業務の効率を高め、成長を促進し、世界規模で収益の向上を実現しています」と、マニュライフのグローバル・チーフ・マーケティング・オフィサーであるカレン・レゲットは述べています。「AIを大規模に導入することで、単に業務を最適化するだけでなく、社員が顧客との関係を深めたり、アドバイザーとのつながりを強化したり、新しい収益源を開拓することを支援しています。AIは、長期的な成功を支えるための戦略的な手段として、今後もマニュライフの責任ある成長と拡大の基盤であり続けるでしょう。」
マニュライフは責任あるAIの活用に取り組んでおり、技術革新が倫理や安全性、持続可能性の基準に沿うことを確保しています。同社の責任あるAIの原則(英文サイトにリンク)は、ソリューションの設計、開発、導入の指針となっており、AIの利用における信頼性と透明性を高めています。
ChatMFCに留まらず、AIは顧客対応、業務運営、そして戦略的な意思決定にも活用されています。具体例としては、以下のようなものがあります。
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新しい働き方:マニュライフの新しいAI搭載翻訳ツールにより、9言語でのリアルタイム翻訳がセルフサービスで世界中から利用可能になり、業務の効率性と迅速性が向上します。
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収益の成長:シンガポールで初めて導入された営業支援ツールは、営業担当者に対して個別化された顧客インサイトを提供します。このツールは急速に世界中に展開され、代理店を含む多くのグローバル市場へと広がっています。
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顧客体験: 生成AIを活用したソリューションは、現在年間1億1,000万件以上の通話に対応しており、今年中にさらなる展開が予定されています。この技術は北米のすべてのコンタクトセンターで導入され、アジアの業務にも拡大しています。この技術により、カスタマーサポート担当者は信頼できる情報源に基づいた回答とその正確性を即座に提供できるため、応答のスピード、精度、サービスの質が向上します。
マニュライフは2025年に向けたAIのロードマップを策定しており、この計画はビジネスや顧客サービスに大きな影響を与えることを目指しています。このロードマップでは、AIを活用してインサイトを深め、顧客やアドバイザー向けのサービスをさらに個別化し、拡張性があり責任あるソリューションへの投資を増やします。また、すべての社員がAIを業務で活用できるようにすることで、マニュライフは金融サービス業界におけるAI導入のリーダーとしての地位をさらに強固にします。
マニュライフは、AIを活用した機能強化を含むデジタル技術によって、2027年までの5年間で投資に対して3倍の収益を上げることを期待しています。また、2024年には、グローバル*[1] に展開するデジタル施策から6億カナダドル以上の利益*[2] を得られると見込んでいます。
マニュライフのAI最新情報については、こちらをご覧ください:https://www.manulife.com/en/about/ai.html
*[1] マニュライフ 2024年 年次経営陣による業績分析(MD&A): https://www.manulife.com/content/dam/corporate/en/documents/investors/MFC_MDA_2024_Y1_EN.pdf
*[2] 当社のグローバルなデジタル戦略と顧客リーダーシップの取り組みにより、費用削減、成長の促進、収益の改善(利益率の高い事業)、および保険における新規ビジネスの契約サービスマージン(CSM)の成長といったメリットがもたらされます。
将来予測に関する注意事項
この文書には、マニュライフがAIを含むデジタル技術を活用することで期待される利益に関する将来の見通しが含まれています。これらの見通しは、カナダの州証券法および米国の1995年民間証券訴訟改革法の「セーフハーバー」条項に基づいています。私たちは、これらの見通しが妥当であると考えていますが、リスクや不確実性が伴うため、過度に依存しないようご注意ください。将来の見通しを立てる際には、いくつかの重要な要因や前提が考慮されていますが、実際の結果はこれらの見通しとは大きく異なることがあります。主な要因としては、一般的な経済状況、AI技術に関する法律や規制の変化、デジタル戦略の実行能力、市場の変化に対応する製品やサービスの適応力、優秀な人材の確保と維持、知的財産の保護などが挙げられます。これらの要因についての詳細は、当社の最新の年次報告書や中間報告書、およびカナダと米国の証券規制当局への提出書類に記載されている場合があります。
この文書に記載されている将来の見通しは、特に記載がない限り、現在の日付時点のものです。法律で求められる場合を除き、これらの見通しを更新する義務はありません。
マニュライフについて
マニュライフ・ファイナンシャル・コーポレーションは、世界有数の大手金融サービスグループです。マニュライフは、複雑な社会においてお客さまがより簡単に最適な判断をし、より良い人生を送るためのお手伝いをします。カナダのトロントに本拠を置き、カナダ、アジア、欧州ではマニュライフとして、米国ではジョン・ハンコックとして、個人、団体、企業のお客さまに金融アドバイスおよび保険商品をご提供しています。マニュライフ・ウェルス&アセット・マネジメントを通じては、世界中の個人・機関投資家・退職金制度加入のお客さま向けにグローバルな投資や金融アドバイス、退職金制度のサービスをご提供しています。
2024年末現在、マニュライフは世界中で37,000人超の職員と109,000人超の営業職員および数千の販売パートナーを擁し、約3,600万のお客さまに商品やサービスをご提供しています。トロント証券取引所、ニューヨーク証券取引所およびフィリピン証券取引所においては「MFC」の銘柄コードで、また、香港証券取引所では「945」で取引されています。すべてのサービスがすべての国と地域で利用できるわけではありません。詳細は、https://www.manulife.com をご覧ください。
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