NTTコム リサーチ 「購買行動」に関する調査結果を発表
~オンライン店舗とリアルな場との「ハイブリッド型」購買パターンがオンライン購買を促進する~
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江)が運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」 (*)は、登録モニターのうち全国20歳以上の男女を対象に、「購買行動」について調査を実施しました。有効回答者数は1,078名でした。
総括
本調査では、2020年3月頃より始まった新型コロナウィルスの感染拡大防止対策として、不要不急の外出自粛等で行動が制限されたことが購買行動にどのような変化を与えたか、を商品別に調査しました。
結果、コロナ禍で「インターネットで買物をすることが増えた」と32.4%が回答し、商品別では、衣料品、靴・鞄などの服飾雑貨で、オンライン店舗を主な購買場所とする割合が20.3%から28.6%に増加するなど、日用品等をはじめ調査を行った12の商品群(※1)のうち9の商品で、購入場所をリアル店舗からオンライン店舗にシフトしている傾向が見られました。
一方で、コロナ禍においても、食料品や日用品の購買は「小売店や専門店」などリアル店舗が最も多いことがわかりました。オンライン店舗での購買を行わない理由は「配送料がかかる」(36.3%)、「実物の確認ができない(商品やサービスの情報が十分でない)」(32.7%)が上位となり、オンライン店舗の利用が増えているものの、未だオンライン店舗はリアル店舗の補完的な位置づけであることがわかります。今後は、商品の確認と購買で店舗を使い分ける「ハイブリッド型」の購買パターンが、オンライン購買利用を促すカギになるといえるでしょう。
※1:12の商品群は以下
●衣料品、靴・鞄などの服飾雑貨
●本、雑誌
●医薬品、化粧品
●水・ジュース・酒類等の飲料
●洗剤、ペーパー類などの日用品
●PC、扇風機、電子レンジなどの中・小型家電
●冷蔵庫、テレビ、洗濯機などの大型家電
●DVD、CD、ゲームなどのデジタルコンテンツソフト
●惣菜、弁当などの中食
●生鮮食品(肉・魚・青果)、冷凍食品などの食料品
●コンサート、遊園地などのエンターテイメントのチケット
●旅行、交通系のチケット
※:図はレポートより抜粋しているため、順番が不ぞろいになっております。
調査結果のポイント
(1)コロナ禍における購買行動の変化として最も多かった回答は、「具体的な目的のない買物のために出かけることを控えるようになった」。
コロナ禍の影響で変化した購買行動について訊いたところ、「具体的な目的のない買物のために出かけることを控えるようになった」が64.0%、「商品を購入する場所の感染防止対策を気にするようになった」、「日常生活に不要と思われる買物を控えるようになった」が61.7%となりました。「衣料品、靴、鞄などの服飾雑貨を購入することが減った」(50.5%)、「外食の代わりに、家で料理をすることが増えた」(50.3%)と続き、また32.4%が「インターネットで買物をすることが増えた」と回答しました(図1)。
(2)コロナ禍前と比較して、最も多く利用する商品の購入場所をインターネット上のオンライン店舗とする割合が増加し、購入場所をリアル店舗からオンライン店舗にシフトしている傾向。特に、衣料品、靴・鞄などの服飾雑貨や本・雑誌で増加が目立つ。
商品別に、コロナ禍前後で最も多く利用する購入場所の変化について調査しました。全般的に購入店舗をリアル店舗からインターネット上のオンライン店舗にシフトしているケースが多く、最も多く購入する場所をオンライン店舗とした割合の変化は、衣料品、靴・鞄などの服飾雑貨が20.3%から28.6%、本・雑誌が29.4%から36.8%となり、特に増加傾向が大きいことがわかりました(図2)。
またコロナ禍における行動制限の影響で、コンサートや遊園地などのエンターテイメントや旅行のチケットを購入する機会が減少したようです(図3-0-1)。ただ、チケット類の購入に関しては、コロナ禍前よりインターネット上のオンライン店舗での購入が最も多く、コロナ禍で発生したチケット類の購買についても、引き続きその傾向が見られます。そもそも電子チケットがコロナ禍より前から普及しており、インターネット販売との相性の良さが影響していると考えられます。
(3)インターネットを利用して、月1回以上商品・サービスを購入すると回答した人は79.3%。30代の割合が一番高い。
79.3%の回答者が月1回以上商品・サービスを購入することがわかりました(図5-1)。20代の4.5%、30代の4.9%の回答者が、ほぼ毎日インターネットを利用して商品・サービスを購入すると回答しており、日常的な買物をインターネットで行っている若年層が一定数存在すると推測できます(図5-2)。頻度は年齢層が高くなると低くなる傾向にありますが、高年齢層においてコロナ禍において購買場所をインターネット上に変えた層も存在することから、高年齢層に向けたインターネット販売の需要がポテンシャルとして潜在することが伺えます。
(4)インターネット上の店舗で商品を購買しない回答者が考えるデメリットは「配送料がかかる」。
インターネット上の店舗で商品を購買しない回答者に、インターネット上の店舗で商品を購入するデメリットについて訊いたところ、「配送料がかかる」と回答した人が36.3%で一番多く、32.7%の「実物の確認ができない(商品やサービスの情報が十分でない)」、26.0%の「インターネットを利用しないでも、満足できる購入場所がある」と続きました(図8)。インターネットでの購買を利用しない層のインターネット購買利用を促すには、配送料と実物の確認を工夫する必要がありそうです。
調査結果について
<調査概要>
1. 調査対象: 「NTTコム リサーチ」登録モニター
2. 調査方法: 非公開型インターネットアンケート
3. 調査期間: 令和4年2月25日(金)~3月1日(火)
4. 有効回答者数: 1,078名
5. 回答者条件: 20歳以上の全国男女
6. 回答者の属性 :
《 補足 》
■「NTTコム リサーチ」
https://research.nttcoms.com/
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(https://www.nttcoms.com/)が提供する高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。
自社パネルを保有するとともに、「モニターの品質」「調査票の品質」「アンケートシステムの品質」「回答結果の品質」の4つを柱とした「クオリティポリシー」に基づく徹底した品質確保を行い、信頼性の高い調査結果を提供するインターネットリサーチとして、多くの企業・団体に利用されています。
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
マーケティング&アナリティクス部
URL: https://www.nttcoms.com/
メールアドレス:research-info@nttcoms.com
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