双葉通信社が文化服装学院でマーケティングの特別講義を実施

“ファッション企業のコミュニケーション動向と広告会社の役割”がテーマ

株式会社双葉通信社（以下 双葉通信社 / 本社：東京都中央区、代表取締役：小西聡）は 、2025年6月5日（木）、文化服装学院 ファッション流通科ファッションプロモーションコースにて、“ファッション企業のコミュニケーション動向と広告会社の役割“をテーマとするマーケティング講義を行いました。

現役のマーケッターによる実践的な講義

双葉通信社は、ファッションやラグジュアリーブランドを中心としたマーケティングに強みを持つ広告会社です。ブランドの課題発見と生活者理解を目的とする市場分析や消費者インサイトの把握に力を入れており、独自の調査「FABCO」やブランドコンディション調査、広告効果測定など、多角的なリサーチと分析を行っています。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、2021年より、文化服装学院ファッション流通科ファッションプロモーションコースとコラボレーションし、特別講義やアンケート調査、グループインタビューを行っています。

講義では、数多くの市場分析・消費者分析・リサーチを手掛けてきた営業推進部の谷佳詩子が講師を務め、ファッション業界におけるコミュニケーション施策の最新事例や、広告会社の役割の変遷、さらに業界における今後の課題と展望について、リアルな現場の視点から解説しました。

特別講義プログラム

1. ファッション市場を取り巻く環境/企業の取り組み

少子化による人口減少や物価高騰といった社会的変化がファッション市場に与える影響や、生活者の選択がよりシビアになる中での市場動向について解説。そのような中で企業はLTV（Life Time Value / 顧客生涯価値）の向上に注力しており、気候変動への対応を一例に、機能性アイテムの開発や気象情報サービスとの連携など変化をチャンスに変えた商品開発・プロモーションの成功例を紹介しました。

2. ファッション企業のコミュニケーション動向

コロナ禍を経てリアルな体験価値が重視されるようになり、イベント・ポップアップなどを通じてブランドの世界観や特別な体験を提供する施策が急増している現状について解説。進化するOOH（屋外広告）やSNSを組み合わせた統合的なコミュニケーション戦略についても触れました。加えて、近年増加しているアンバサダーの起用やそのトレンド、戦略的なUGC（口コミ投稿）の影響力について取り上げ、発信者の選定や二次使用による拡散などコミュニケーションの設計が、広告会社の重要な役割であることを伝えました。

3. 広告会社の役割　～　企業のマーケティングに必要な機能

ファッション・ビューティー企業のマーケティングを支える機能や要素を挙げながら、広告会社が、さまざまな立場の「情報」と「人」を繋ぎ全体をまとめると同時に、企業と生活者の間で情報をより効果的に届ける存在であることを紹介。そして、近年ビジネスモデルが変化する中で、クライアントの経営課題に寄り添い将来のビジョンをともに描く戦略的パートナーとして、ますます重要な存在になっていることを、事例をともに提示しました。

4. 学生たちが今取り組むべきこと

マーケティング領域で求められているプラスアルファのスキルや人物像について、ビジネスや市場の環境と照らし合わせながら詳しく解説。また学生たちによるオウンドメディア「prop」の運用に向け、現状の認知や課題をデータとともに確認し、コミュニケーションプランを考える上で基本となる「5W2H（WHO、WHEN、WHERE、WHAT、WHY、HOW、HOW MUCH）」を意識することがポイントであると説明。さらに、運用を通じて身につけたスキルの分析、課題と成果の整理が「やりたいこと」の強みとなると、マーケティングの現場に長年携わってきた実務視点からのヒントを伝えました。

受講者の声（一部抜粋）　

• 消費者とのつながりを深めるために「生活者に想起されること」「顧客とつながり続けること」が重要であるという点が印象に残りました。また、SNSやUGC、アンバサダーなど「人」を活かしたコミュニケーション戦略が今後ますます重要になると感じ、自分も将来そうした分野で活躍できるようにスキルを磨きたいと思いました。

• 広告代理店は「クライアントの課題や悩みを解決する」役割を担う、クライアントとの潤滑油であるというお話を聞いてその重要性を改めて感じました。AIなどが発達し様々な職業のあり方が問われている中で、新たな需要をしっかりとキャッチすることが大事なのだと感じました。

• 世界の状況を正しく理解し、それに合わせたプロモーションを行うことの重要性を改めて実感しました。また、商品やサービスをただ売るのではなく、お客様との間に「つながり」や「共感」を生み出すことが、これからの時代においてますます大切になってくるので、相手の立場に立ち考える視点や柔軟な発想力も必要だと思いました。学んだことを、将来のキャリアや仕事の場面でも積極的に活かしていきたいです。

• 広告代理店は、クライアントごとに異なるニーズに迅速かつ的確に対応する力が求められ、非常に多くのタスクを同時並行でこなす必要がある仕事というイメージを持っていました。実際にお話を聞き、様々なタスクをこなし、ニーズにあった戦略や計画を緻密に練らなければならないが、業務量にあったやりがいや達成感が得られると感じました。今後のpropを運営していく上で活用してゆきたいと思います。

講師メッセージ

広告会社の役割と変化への対応を知ってもらいたい

株式会社双葉通信社 営業推進部   谷 佳詩子

今回の講義は、”意外と知られていない広告会社の業務や現在の役割”をテーマにしています。また昨今の厳しい社会情勢に対し、ファッション企業がさまざまな変革によって価値を創出し、広告会社もそれを後押ししていることを伝えたいと思いました。さらに、コミュニケーションやコンテンツ制作の実務を学ぶ学生に向けて、日々の学びがファッション業界においても強力な武器となること、新たな着眼点を知ることがオウンドメディアの運用や“やりたいこと”の具現化に必ず役立つことを伝え、楽しくポジティブに取り組んでほしいと思いました。すでにインターン等で販売やイベントの現場を経験している学生も多く、日頃彼らが感じている社会の動きと企業のマーケティング戦略が密接に繋がっていることを、自分ごととして理解して頂けたように感じます。

講師プロフィール：
ファッション・コスメ領域を中心に、市場分析・消費者分析・リサーチ業務を担当。“ブランドの課題発見”や“生活者を深く知る”ことを目的とした各種調査を手がけており、双葉通信社オリジナルのファッション購買行動・メディア接触調査「FABCO」（全国の男女10,000名対象）をはじめ、ブランドコンディション調査、広告効果測定調査など、幅広いリサーチに携わる。また、トレンド感度の高い若者層を対象にしたインタビュー調査や、文化服装学院との共同調査（WEBアンケート・グループインタビュー）も継続的に実施。長年マーケティング領域に携わってきた知見を生かし、2021年より毎年、文化服装学院でマーケティングの特別講義を担当している。

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株式会社 双葉通信社について　 https://www.futaba-ad.co.jp/

ワールド・モード・ホールディングスのグループ企業であり、1948年創業の広告会社。特にファッション、ラグジュアリー等の広告マーケティングに深い知見と経験を持つ。長年、雑誌広告に強みを持っているが、近年はデジタル施策も積極的に遂行。2016年よりLAUNCHMETRICSと日本国内における独占販売代理契約を締結しマーケティング・PR業務を包括的に支援する「ブランドパフォーマンスクラウド」を販売・サポート。

ワールド・モード・ホールディングス株式会社（WMH)について　https://worldmode.com/jp/

ファッション・ビューティー業界を専門に人材やデジタルマーケティング、店舗代行など様々なソリューションを提供するグループ。iDA、BRUSH、AIAD、AIAD LAB、フォーアンビション、VISUAL MERCHANDISING STUDIO、双葉通信社 の 7 社の国内事業会社および シンガポール、オーストラリア、台湾、ベトナム、マレーシアに海外拠点を持ち、専門性の高い各社のシナジーによって、お客様の課題に応じた実効性の高いソリューションを提供している。