<dodaビジネスパーソンと企業の転職意識ギャップ調査 第3回「新しい時代に求められる営業職」>

個人・企業ともに「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職に熱視線 個人は「聴取&整理する”傾聴力”」、企業は「提案&折衝する”突破力”」を最も必要スキルと考えている結果に

転職サービス「doda」

パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:大浦 征也)は、「ビジネスパーソン」と「企業」間の“転職や仕事に対する意識の差”などをはじめとした実情を明らかにする「doda ビジネスパーソンと企業の転職意識ギャップ調査」を継続的に発表しています。
第3回は、営業の分業体制によって生まれ、これからの時代に需要が高まると予想される“新しい時代に求められる営業職”=「インサイドセールス」※1や「カスタマーサクセス」※2に関するビジネスパーソンと企業とのギャップを調査しましたので、その結果をお知らせいたします。
ビジネスパーソンは、転職を検討している又は興味がある営業職200名(以下、「個人」)、企業は、「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職を導入している企業の人事担当者200名(以下、「企業」)を対象とし、計400名に調査を実施しています。
※1:「インサイドセールス」:電話やメール、ビデオ会議システム等を用いて顧客とコミュニケーションを取り、
見込み顧客の獲得から商談設定・受注までを行う職種
※2:「カスタマーサクセス」:購入・契約後のフォローを通じて、自社サービスの価値を最大限に引き出せるよう継続的に顧客を支援する職種

 

【調査結果サマリー】
◆ 個人は6割以上、企業は8割以上が「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職に興味ありと回答
◆最も必要だと思う“スキル”に差あり
「インサイドセールス」:個人は「ヒアリングスキル」に対し、企業は「提案スキル」
「カスタマーサクセス」:個人は「タスク処理スキル」に対し、企業は「顧客折衝スキル」
◆ 「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職に転職した際に感じる不安は
 個人・企業ともに「手厚い研修の有無」とサポート体制を気にかけている


<調査背景>

変化する営業手法によるインサイドセールスカスタマーサクセスへの注目の高まり
転職サービス「doda」に掲載されている“新しい時代に求められる営業職”求人※3の掲載数を2019年1月と2022年10月で比較すると、約18倍に増加しています。営業職全体は約2倍のため、これらの職種が特に増えていることが分かります。(【図①】参照)
前回調査※4から更に伸長している背景として、新型コロナウイルス感染症を機により多くの企業が業態変革を行った結果、サブスクリプションモデルを導入するなど、サービスを拡大する中で顧客に使い続けてもらうことが一層重要になりました。それに伴い、「インサイドセールス」や「カスタマーサクセス」職の求人が増加したと推測されます。今後も、「インサイドセールス」や「カスタマーサクセス」職の重要性はより高まることが予想されるため、今回は、“新しい時代に求められる営業職“についての興味度や必要とされるスキル、転職における不安などについて、個人と企業がどのように捉えているかを調査しました。今、まさに注目されている新職種について個人と企業のそれぞれの考えを顕在化させ、そこで出てきた両者の認識の差を埋めることで、転職時のミスマッチを防いでいきたいと考えています。
※3:求人募集要項の仕事内容欄に「インサイドセールス」または「カスタマーサクセス」の文言が入っている求人
※4:「第3回”新しい時代に求められる営業職”に関する調査」https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2022/20220224_02/


調査結果
「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職への興味関心について
個人は6割以上、企業は8割以上が「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職に興味ありと回答
「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職にどの程度の興味があるかを尋ねたところ、個人ではそれぞれ6割以上、企業にも採用観点で興味関心を尋ねたところ、それぞれ8割以上が興味ありと回答しています。改めて両職種の注目ぶりが分かる結果となりました。(【図2】参照)

「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職に必要だと思うスキル」について
最も必要だと思う“スキル”に差あり
「インサイドセールス」:個人は「ヒアリングスキル」に対し、企業は「提案スキル」
「カスタマーサクセス」:個人は「タスク処理スキル」に対し、企業は「顧客折衝スキル」
次にそれぞれの職種で最も必要だと思う「スキル」について聞いたところ、まず「インサイドセールス」について個人のTOP3は「ヒアリングスキル」(32.5%)、「提案スキル」(25.5%)、「顧客折衝スキル」(11.5%)に対して、企業(自社社員に対して求めるスキルとして回答)は「提案スキル」(25.0%)、「顧客折衝スキル」(20.5%)、「情報収集スキル」(17.0%)という結果になりました。個人はヒアリングスキル」を重視する傾向があり、企業よりも17pt高くなっています。(【図3】参照)
さらに「カスタマーサクセス」を見ていくと、個人のTOP3は「タスク処理スキル」(19.0%)、「データ分析スキル」(18.0%)、「課題特定スキル」(16.0%に対して、企業は「顧客折衝スキル」(22.0%)、「データ分析スキル」(18.5%、「タスク処理スキル」(17.0%という結果になりました。ここでは「顧客折衝スキル」について最も差があり、企業が個人よりも10pt高くなっています。(【図4】参照)
全体的には個人は聴取や整理する傾聴力、企業は提案や折衝する突破力に重きを置く傾向が出ています。


「インサイドセールス・カスタマーサクセス」への転職の不安
「インサイドセールス・カスタマーサクセス」に転職した際に感じる不安は 
個人企業ともに「手厚い研修の有無」とサポート体制を気にかけている
「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職への転職において、個人はどのような不安を感じているかを、また企業には転職希望者はどのような不安を感じていると思うかを聞いたところ、個人企業ともに「インサイドセールス・カスタマーサクセス」のどちらの職種でも「手厚い研修はあるか」がTOPという結果になりました。(【図5】・【図6】参照)
新しい営業職として今まさに考え方や仕組みが整理されているところであり、サポート体制が整っていることが「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職への挑戦の決め手になることが伺えます。

 


<dodaキャリアアドバイザー 解説>
 調査結果から、個人と企業の間で「インサイドセールス・カスタマーサクセス」職に最も必要だと思うスキルには差があることが分かりました。「インサイドセールス」職について、個人が「ヒアリングスキル」を重視する傾向がある一方で、企業は「提案スキル」を重視する傾向があるという結果になりました。回答結果に差が出た背景として、インサイドセールス職の役割はアポイントの取得であり、アポイントを取得するには顧客の課題解決のために打ち手を自ら検討し、納得度の高い説明ができるような突破力が大切なため、企業は「提案スキル」を最も重視していると言えるでしょう。また、インサイドセールスは顧客情報をマーケティングオートメーションツールや企業ホームページなどで収集した後に電話をすることが多いことから、企業側では「ヒアリングスキル」の回答順位が低かったと推測されます。
同様に、「カスタマーサクセス」職について、個人は「タスク処理スキル」を重視する傾向がある一方で、企業は「顧客折衝スキル」を重視する傾向があるという結果になりました。カスタマーサクセスの役割は顧客満足度の向上であるため、顧客と良好な関係を構築したり、顧客と話し合いながらお互いの合意点を見つけ出したりするような「顧客折衝スキル」、いわゆる「おもてなし」の様な動き方が出来るかどうかを求めていると見受けられます。
 以上から、転職時において、転職希望者は企業側が必要だと思うスキルを面接でアピールすることが重要だと言えるでしょう。例えば、「提案スキル」は商品やサービスの良さを顧客に分かりやすく伝えて納得してもらった経験を、「顧客折衝スキル」は顧客の課題解決を目的としてお互いが満足する合意点を見つけ出した経験を自己PRすることをお勧めします。その際に定量的に結果を示せると面接官が具体的にイメージしやすく尚良いでしょう。普段の業務の中では、「提案スキル」は論理的な思考と熱い想いの2つをコントロールして顧客に向き合うこと、「顧客折衝スキル」は常に顧客の視点に立って物事を考える癖をつけることで、向上すると考えられます。

■総括(doda編集長 大浦 征也
 9月に続き、3回目となる「ビジネスパーソンと企業の転職意識ギャップ調査」では、求人ニーズの高まりに合わせて、「新しい時代に求められる営業職」をテーマに調査をおこない、その結果を上述しています。
 全体を通じて、インサイドセールスやカスタマーサクセス職のような「新しい時代に求められる営業職」は個人・企業ともに興味を持たれており、今後さらに増加の一途をたどると予想されます。その証拠に「あなたの勤務している会社で、営業活動のDX化(デジタルツールの活用によって、営業戦略や組織の体制を変えていくこと)が進んでほしいと思いますか」と尋ねたところ、個人・企業ともに7割以上が「そう思う」と回答しました。また、その理由も個人と企業の間にギャップはなく、「顧客に向き合える時間が増えそうだから」が最も多く、これらの結果は、企業の営業部門のDX化がより一層加速する兆しだと捉えています。
上記から、今後インサイドセールスやカスタマーサクセス職の市場価値はより高まっていくと考えられ、それぞれに求められるスキルを向上させることで、多様で柔軟な働き方を選択しやすくなると推測します。

■解説者プロフィール doda編集長 大浦 征也(おおうら せいや)

2002年、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社。一貫して人材紹介事業に従事し、法人営業として企業の採用支援、人事コンサルティングなどを経験した後、キャリアアドバイザーに。担当領域は、メーカーやIT、メディカルやサービス業等多岐にわたり、これまでにキャリアカウンセリングや面接対策を行った転職希望者は10,000人を超える。
その後、複数事業の営業本部長、マーケティング領域の総責任者、事業部長などを歴任。2017年より約3年間、doda編集長を務め、2019年10月には執行役員に。2022年7月、doda編集長に再就任。転職市場における、個人と企業の最新動向に精通しており、アスリートのセカンドキャリアの構築にも自ら携わる。社外では、公益財団法人スポーツヒューマンキャピタル(SHC) 理事、一般社団法人日本人材紹介事業協会 理事にも名を連ねる。

■調査概要:新しい時代に求められる営業職に関する調査
<個人向け調査>
対象者:全国に住む、転職を検討している、または興味がある営業経験3~8年以内の20~30代男女会社員
(正社員・契約社員)
集計対象数:200名
調査手法:インターネット調査
調査期間:2022年11月10日~11月14日

<企業向け調査>
対象者:全国に住む、自社でインサイドセールス、カスタマーサクセスの両方もしくは一方を導入している20代~60代男女中途採用・人事担当者 
集計対象数:200名
調査手法:インターネット調査
調査期間:調査期間:2022年11月10日~11月14日

■doda ビジネスパーソンと企業の転職意識ギャップ調査
新型コロナウイルス感染症対策を背景としたテレワークの増加、育児休暇の義務化、労働基準法改正による労働時間改善など、ここ数年で日本が“働き方”の大きな転換期を迎えていることを受け始動させた調査シリーズです。
第1回:ハイブリッドワーク https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2022/20220804_01/
第2回:男性育休 https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2022/20220912_01/

転職サービス「doda」についてhttps://doda.jp
「doda」は、「はたらく今日が、いい日に。」をスローガンに、転職サイトや転職エージェント、日本最大級のdoda転職フェアなど、各種コンテンツで転職希望者と求人企業の最適なマッチングを提供しています

 

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会社概要

パーソルキャリア株式会社

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URL
https://doda.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区麻布台一丁目3番1号 麻布台ヒルズ 森JPタワー21階
電話番号
-
代表者名
瀬野尾 裕
上場
未上場
資本金
-
設立
1989年06月