【システムが使いこなせない現場】 DX推進の落とし穴──習熟格差とマニュアル負担の壁、突破口はAIとDAPにあり

テックタッチ株式会社

DX推進が進む中、「システムを導入しても現場で使いこなせない」「マニュアル整備が追いつかない」といった定着支援の課題が多くの企業で表面化しています。

こうした実態を明らかにするため、テックタッチ株式会社は、従業員数500名以上の企業に勤めるDX・IT担当者329名を対象に調査を実施しました。

その結果、習熟度の格差やマニュアル運用の負担が定着の障壁となる一方、AIやデジタルアダプションプラットフォーム(DAP)の活用が加速している現状が浮かび上がりました。

  • 01|オンボーディング(システム定着支援)の課題、最多は「マニュアル作成・メンテナンスの手間」と「システム習熟度の個人差」で同率1位(45.3%)

  • 02|53.8%が、新しいシステムを使いこなせるようになるまで「1ヶ月以上かかる」と回答

  • 03|“紙マニュアル中心”が依然6割、しかし74.4%がAIを活用し始めるなど、支援手法は転換期へ

本調査のダウンロードはこちら:https://techtouch.jp/resources/e-book_system-adoption-support/

■調査概要

調査名称:企業におけるシステム定着支援とAI・DAP活用に関する実態調査

調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

調査期間:2025年5月13日〜同年5月14日

有効回答:従業員数500名以上の企業に勤める、IT・情報システム部門担当者またはDX推進責任者/担当者329名

※1|DAP(デジタルアダプションプラットフォーム)とは、システムの操作方法を画面上で案内するツールです。ガイドやポップアップを表示することで、マニュアルなしでも直感的に使えるよう支援します。

※2|合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っています。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。

■オンボーディングにおける課題、「マニュアル作成・メンテナンスの手間」「システム習熟度の個人差」が同率1位

 「Q1.システム定着・利活用支援(以下、オンボーディング)時に、課題となっていることを教えてください。(複数回答)」(n=329)と質問したところ、「マニュアル作成・メンテナンスの手間」が45.3%、「システム習熟度の個人差」が45.3%、「操作が直感的でない/わかりづらい」が31.9%という回答となりました。

・マニュアル作成・メンテナンスの手間:45.3%

・システム習熟度の個人差:45.3%

・操作が直感的でない/わかりづらい:31.9%

・業務での利用率が低い/定着しない:30.7%

・システム操作に関する問い合わせ対応の多さ:29.8%

・新機能や更新情報の周知が徹底されない:22.8%

・教育担当者の負担が大きい:16.4%

・その他:0.0%

・特に課題はない:8.8%

・わからない/答えられない:6.7%

■53.8%が、新しいシステムを従業員が十分に使いこなせるようになるまで「1ヶ月以上かかる」と回答

 「Q2.新しいシステムを、従業員が十分に使いこなせるようになるまでに平均してどのくらいの期間がかかりますか。」(n=329)と質問したところ、「1ヶ月以上~3ヶ月未満」が34.0%、「1週間~1ヶ月未満」が28.9%、「半年以上」が4.3%という回答となりました。

・1週間未満:3.6%

・1週間~1ヶ月未満:28.9%

・1ヶ月以上~3ヶ月未満:34.0%

・3ヶ月以上~半年未満:15.5%

・半年以上:4.3%

・現時点でも使いこなせていない:4.6%

・わからない/答えられない:9.1%

■紙のマニュアルが約6割と依然として主流、動画やOJTとの併用も

 「Q3.現在、オンボーディングをどのように行っていますか。(複数回答)」(n=329)と質問したところ、「マニュアル(紙・PDF)」が58.1%と依然として紙ベースの手法が根強く残っている実態が浮き彫りとなりました。一方で、「動画マニュアル」(42.6%)や「OJT」(35.9%)、「システム内ガイド」(15.5%)など、デジタル手法との併用も広がりつつあります。

・マニュアル(紙・PDF):58.1%

・動画マニュアル:42.6%

・先輩社員によるOJT:35.9%

・集合研修:29.5%

・チュートリアルや操作ガイドなどのシステム内ガイダンス:15.5%

・その他:0.9%

 ー自由な時間に受講できるオンライン研修の整備

 ーリモート勉強会

・行っていない:6.4%

・わからない/答えられない:7.0%

■オンボーディングの成功を測る指標、約半数が「操作ミス・入力ミスの減少」と回答

 「Q4.オンボーディングの成功を測る重要な指標は何だと思いますか。(複数回答)」(n=329)と質問したところ、「操作ミス・入力ミスの減少」が46.2%、「ヘルプデスク・問い合わせ件数の減少」が39.8%、「利用率・ログイン率の向上」が36.5%という回答となりました。

・操作ミス・入力ミスの減少:46.2%

・ヘルプデスク・問い合わせ件数の減少:39.8%

・利用率・ログイン率の向上:36.5%

・操作習得までの期間の短縮:30.7%

・従業員満足度(フィードバックやアンケートなど):23.4%

・業務効率の向上/生産性の改善:18.2%

・その他:0.6%

・わからない/答えられない:13.1%

■オンボーディング領域でのAI活用、7割超が実施

 Q3でオンボーディングを実施している企業にAIの活用状況を尋ねたところ、「Q5.現在、オンボーディングにAIを活用していますか。」(n=285)と質問したところ、「積極的に活用している」が24.9%、「一部で試験的に活用している」が49.5%と、何らかの形でAIが活用されていることが伺える回答となりました。

・積極的に活用している:24.9%

・一部で試験的に活用している:49.5%

・現在は活用していないが検討中である:11.9%

・活用していないし検討予定もない:9.5%

・わからない/答えられない:4.2%

■オンボーディングにおけるAIの活用方法、「業務手順の案内・ガイダンス」「マニュアル・研修資料の作成」が上位

 Q5で「積極的に活用している」「一部で試験的に活用している」と回答した方に、「Q6.オンボーディングにおいて、AIをどのように活用していますか。(複数回答)」(n=212)と質問したところ、「業務手順の案内・ガイダンス」が59.9%、「マニュアル・研修資料の作成」が55.7%、「個別の学習プランの設計」が40.1%という回答となりました。

・業務手順の案内・ガイダンス:59.9%

・マニュアル・研修資料の作成:55.7%

・個別の学習プランの設計:40.1%

・質問対応や問い合わせ対応:38.7%

・コンテンツの多言語化・翻訳:24.1%

・動画コンテンツの字幕付与・要約:14.2%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:0.0%

■AIを活用したオンボーディングによる業務改善、約6割が「マニュアル作成・研修資料の作成時間の短縮」と回答

 Q5で「積極的に活用している」「一部で試験的に活用している」と回答した方に、「Q7.AIを活用したオンボーディングによってどのような業務が改善されましたか。(複数回答)」(n=212)と質問したところ、「マニュアル作成・研修資料の作成時間の短縮」が58.0%、「操作習得時間の短縮」が51.4%、「操作ミスやトラブルの減少」が42.5%という回答となりました。

・マニュアル作成・研修資料の作成時間の短縮:58.0%

・操作習得時間の短縮:51.4%

・操作ミスやトラブルの減少:42.5%

・問い合わせ対応の工数削減:37.3%

・教育担当者の負担軽減:17.5%

・その他:0.0%

・特に改善された業務はない:0.0%

・わからない/答えられない:0.5%

■導入したいオンボーディング改善策、第1位「よくある質問に自動回答するAIアシスタント」

 「Q8.導入したいと思うオンボーディング改善策があれば教えてください。(複数回答)」(n=329)と質問したところ、「よくある質問に自動回答するAIアシスタント」が47.4%、「利用状況を分析し、つまずきポイントを可視化するツール」が39.2%、「各ユーザーの習熟度に合わせて最適化されるトレーニング」が31.3%という回答となりました。

・よくある質問に自動回答するAIアシスタント:47.4%

・利用状況を分析し、つまずきポイントを可視化するツール:39.2%

・各ユーザーの習熟度に合わせて最適化されるトレーニング:31.3%

・画面上にリアルタイムで操作ガイドが表示されるシステム:28.6%

・段階的なマイクロラーニングプログラム:13.4%

・その他:0.0%

・特にない:6.4%

・わからない/答えられない:11.2%

■「デジタルアダプション」の認知度は74.8%

 「Q9.デジタルアダプションという言葉を知っていますか。」(n=329)と質問したところ、「詳しく知っている」が20.4%、「概要は知っている」が41.0%、「名前は聞いたことがある」が13.4%という回答となりました。

・詳しく知っている:20.4%

・概要は知っている:41.0%

・名前は聞いたことがある:13.4%

・今回初めて知った:18.2%

・わからない/答えられない:7.0%

■DAPを認知している層の82.6%が、デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)を「導入済み」と回答

 Q9で「詳しく知っている」「概要は知っている」「名前は聞いたことがある」と回答した方に、「Q10.お勤め先ではデジタルアダプションプラットフォーム(DAP)を導入していますか。」(n=246)と質問したところ、「全社的に導入している」が28.9%、「一部の部署・業務で導入している」が53.7%という回答となりました。

・全社的に導入している:28.9%

・一部の部署・業務で導入している:53.7%

・導入はしていないが検討中である:13.8%

・導入していないし検討予定もない:2.8%

・わからない/答えられない:0.8%

■まとめ

 今回は、従業員数500名以上の企業に勤める、IT・情報システム部門担当者またはDX推進責任者/担当者329名を対象に、企業におけるシステム定着支援とAI・DAP活用に関する実態調査を実施しました。

 オンボーディング(システム定着・利活用支援)における課題では、「マニュアル作成・メンテナンスの手間」と「システム習熟度の個人差」がともに最多(45.3%)となり、新システムの活用までに「1カ月以上かかる」とした企業は53.8%に上ります。現在でも約6割が「マニュアル(紙・PDF)」を用いて支援を行っていました。オンボーディングの成功を測る指標として、約半数が「操作ミス・入力ミスの減少」を挙げています。一方で、オンボーディングにおけるAI活用は74.4%に達し、業務手順のガイダンスやマニュアル作成支援など、多様な用途で導入が進んでいます。AI導入企業は「マニュアル作成・研修資料の作成時間の短縮」(58.0%)や「操作習得時間の短縮」(51.4%)の改善を実感しています。「デジタルアダプション」の認知度は74.8%で、うち82.6%が、デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)を「導入済み」と回答しました。

 今回の調査からはIT担当者やDX推進の現場で、システム定着に依然として大きな課題があることが浮き彫りとなりました。マニュアル作成の負担や習熟度の個人差に加え、多くの企業で新システムの定着に時間がかかっています。こうした中、操作支援や業務ガイダンスにAIやデジタルツールを活用する動きが広がりつつあります。今後は、リアルタイム支援や個別最適化といった“次世代型オンボーディング”の実装が、DXを真に機能させるカギになると考えられます。

本調査のダウンロードはこちら:https://techtouch.jp/resources/e-book_system-adoption-support/

■社内システムにAIをかんたんあとのせ「Techtouch AI Hub」

「Techtouch AI Hub」は、従業員が使うシステム画面上に、ChatGPTへの導線を設置できます。

従業員はAIへのアクセスが容易になり、システムや業務に合わせたAI利活用を促進します。


《Techtouch AI Hubの特徴》

システム画面上にChatGPTへの導線を設置

業務に合わせた回答

その後、AIと会話を続けることも可能

システムへの追加はノーコードで

従業員の利用状況をレポート

詳しくはこちら:https://techtouch.ai/

【テックタッチ株式会社 会社概要】

会社名   :テックタッチ株式会社

設立    :2018年3月1日

代表取締役 CEO:井無田 仲

所在地   :〒104-0061 

       東京都中央区銀座8丁目17-1 PMO銀座Ⅱ5F

事業内容  :デジタルアダプションプラットフォーム「テックタッチ」およびデータ戦略AIエージェント「AI Central Voice」の開発・提供

URL    :https://techtouch.jp/

メディアURL:https://techtouch.jp/media/

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業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区銀座8丁目17-1 PMO銀座Ⅱ 5F
電話番号
-
代表者名
井無田 仲
上場
未上場
資本金
24億円
設立
2018年03月