テラドローン子会社「Unifly」、CORUS-XUAMプロジェクトで都市部や空港周辺でのドローンや空飛ぶクルマの飛行実験に成功

U-space運用拡張により有人機の航空交通管理システムとの統合を実現し欧州における次世代エアモビリティの普及を目指す

Terra Drone株式会社

Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:徳重 徹、以下 テラドローン)は、子会社でベルギーに本社を置く運航管理システム(UTM)プロバイダーのリーディングカンパニー Unifly NV(以下 ユニフライ)が、有人機の航空交通管理システムとU-space(※1)の統合を目指すプロジェクト「CORUS-XUAM(コーラス・エックス・ユーエイエム、以下 本プロジェクト)」において、欧州の6つの都市を対象に、都市部や空港周辺といった運用が難しいとされる環境でドローンや空飛ぶクルマなどの都市航空交通(UAM)を飛行させる実証実験に成功したことを発表します。この先進的な取り組みは、今後のUAMの飛行オペレーションを安全かつ効率的に統合するための重要な一歩であり、U-spaceの運用拡張にも貢献するものとなりました。

※1 U-space:欧州のドローン実装のための規制の枠組みまで含めた運航管理に関する概念

  • 実験概要

本プロジェクトでは、イギリスやフランスなど欧州の6つの都市で、ドローンなどの無人航空機システム(UAS)と空飛ぶクルマをはじめとする電動垂直離着陸機(eVTOL)を使った大規模な実証実験を実施しました。それぞれの実験では、旅客輸送や物流、緊急対応、監視といった目的が設定され、都市、郊外、都市間といった異なるシチュエーションのもと、現行の有人機の航空交通管理システムとの統合運用を検証するため、住宅などが密集する都市部をはじめ、有人機の航空交通管理システムによって制御された空域や空港近隣エリアを含むリスクが高いとされる環境下で、有人機オペレーションと並行して飛行実験を行いました。すべての実験に、ユニフライのUTMが使用されました。

図1:各国で実施された実証実験のイメージ図1:各国で実施された実証実験のイメージ

例えば、ベルギーでの実験は、監視やインフラ設備の点検でドローンが日常的に使用される2つの国際空港に隣接したアントワープ・ブルージュ港周辺の都市部で展開され、UAMの安全な運用のためのガイドライン策定に焦点が当てられて実施されました。ユニフライのUTMは、状況認識、運用認可の課題への対応、そしてUAMの拡張性を実現するための重要なソリューションとして活用されました。


  • 実験結果

実験で得た結果について様々な関係者と議論を重ね、UAMのニーズや規制の進化、他の研究開発プロジェクトからのフィードバックを反映させることにより、U-spaceの参照マニュアルとして機能する運用計画書(ConOps)の更新に貢献しました。

本プロジェクトの成功を受け、SESAR(※2)の共同事業体(JU:Joint Undertaking)(※3)は、他のプロジェクトでもこの成果を活かし、さらなる研究と実験を続けています。

U-spaceの統合が進むにつれて、都市の上空がイノベーションの中心となり、交通手段に変化をもたらし、よりシームレスにつながる世界を実現する新しい可能性を生み出すことが期待されています。


※2 SESAR: 新世代の航空交通管理システムの開発を目的とした欧州の航空管制の近代化プログラム

※3 SESAR Joint Undertaking (SJU):European Commission(欧州委員会)とEUROCONTROL(欧州航空航法安全機構)が創立。機関や企業が参加する共同事業体で、マスタープランの実行と管理を実施。特にR&D実行プログラムと長期イノベーション研究の実行をリード。 出典:国土交通省 欧米の動向:SESAR(欧州)https://www.mlit.go.jp/common/000039366.pdf


  • 代表コメント

<ユニフライ CEO アンドレス・ヴァン・サルム(Andres Van Salm)>

本プロジェクトでの成果は、都市航空移動の未来に重要な役割を果たすもので、この意義のあるプロジェクトに関われたことを嬉しく思います。また、プロジェクトに携わったすべての皆様に感謝を表します。これは、UTMを進化させていくという当社の想いを形にするものであり、UAMの社会実装を前進させる大きなステップだったと認識しています。これからも積極的に実証実験に取り組んでいきます。


  • Unifly NV(ユニフライ)

ベルギーに本社を置くUTM(Unmanned Aircraft System Traffic Management)テクノロジープロバイダーであり、主にドローンや空飛ぶクルマの運航管理システムを開発しています。欧米8カ国で国全体へのUTM導入実績があり、同分野における世界的なリーディングカンパニーです。テラドローンは2016年に戦略的パートナーシップ契約を締結、資本提携も行い、2023年には51%の株式を取得して子会社化。ドイツ政府傘下のANSP(航空管制サービスプロバイダー)であるDFSも同社の知見や技術力を高く評価し、2018年に出資して第二筆頭株主となっています。
詳しくは www.unifly.aero

  • Terra Drone株式会社

「Unlock “X” Dimensions(異なる次元を融合し、豊かな未来を創造する)」というミッションを掲げ、2016年に創業した空飛ぶクルマやドローンの開発及びソリューションを提供するサービスプロバイダーです。東京に本社を置き、国内外の11か国において、特許取得済みである自社開発製の測量用・点検用ドローンを石油ガス・化学・建設業界などへ提供しています。ドローンを用いた非破壊検査作業に関して、世界各国での豊富な実績と高い研究開発力を有しています。また、運航管理システム(UTM)を展開し、世界8か国で導入された実績があります。

詳しくは http://www.terra-drone.net 

  • 本件に関する問い合わせ

Terra Drone株式会社

メール: pr@terra-drone.co.jp

HP : http://www.terra-drone.net

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

Terra Drone株式会社

66フォロワー

RSS
URL
https://www.terra-drone.net/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区渋谷2丁目 12-19 東建インターナショナルビル
電話番号
03-6419-7193
代表者名
徳重徹
上場
未上場
資本金
14億4111万円
設立
2016年02月