ATOMicaとの協働から生まれた「たまり場」の新たな価値
~地区のWish集めから始まるコミュニティ活動の種~

京都リサーチパーク株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長:浅野貢男、以下、KRP)は、運営する京都リサーチパーク地区(以下、KRP地区)「たまり場」にて、地区内外向けのイベントを年間約70件行っています。
「たまり場」は、世界に、京都に、大きな変化を起こしたい。
そんなイノベーションの種を持った人~起業家・起業家を志す若者・学⽣~が集まるイベントスペースとして2018年に、KRP東地区KISTIC2階の共用部をリノベーションして生まれました。
2025年3月からは株式会社ATOMica(本社:宮崎県宮崎市、代表取締役:嶋田瑞生、南原一輝、以下「ATOMica」)のコミュニティマネージャーが常駐し、KRPと共催でKRP地区での交流促進、企業間のイノベーション創出を支援すべく、日々、多くのイベントを開催しています。
「たまり場」が立ち上げられた背景とともに、協働から生まれた活動をご紹介いたします。
■イベントスペース「たまり場」の役割と取り組みについて
KRP地区は約59,000㎡の敷地に18棟の建物が立ち並ぶ一大ビジネス拠点です。ここには510組織6,000人が集い、京都府・京都市の産業支援機関が複数立地し、新事業・研究開発に向けたさまざまな挑戦が日々行われています。

イベントスペース「たまり場」が開設される以前も、多くのイベントが開催されていましたが、次世代を担う起業家・学生の集積に課題がみられました。
そこで、起業家や起業家を目指す若者・学生などをターゲットとし、新たなコミュニティの形を模索すべく、「たまり場」を立ち上げて、地区内外の企業をはじめ、さまざまな外部機関とのコラボレーションしたイベント・プログラムの開催に取り組みました。

結果、2018年の開設以降、「たまり場」では毎年約100件以上のイベントが開催され、また、「たまり場」での外部機関とのコラボレーションから生まれたCOM-PJやBEYONDといった起業家支援プログラム/イベントがKRP地区で行われるようになりました。
■2025年、ATOMicaのコミュニティマネージャーが常駐
~開催規模でも、開催数でも、参加者数でもない、イベントそのものの“質”を高めたい~
解放された空間として、「たまり場」は多くの地区外の方にも認知されるようになり、そのことで地区外と地区内の入居者との交流の場としても発展していきました。
「たまり場」以外のホールや会議室でも多くのイベントが開催される中、KRPの理念である「集・交・創」の理念に立ち返り、より“質”の高い交流を生み出したいと考えました。
そこで、2025年3月より、全国で約60拠点(2025年12月現在)を運営するソーシャルコワーキング®スタートアップのATOMicaと連携を行い、KRP地区での交流促進、企業間のイノベーション創出を支援すべく、コミュニティマネージャーが「たまり場」での常駐を開始しました。

・2025年3月 プレスリリース
京都リサーチパーク、コミュニティマネージャーの常駐を開始 | 京都リサーチパーク株式会社のプレスリリース
■コミュニティマネージャーと始めた、「たまり場」での取り組み
510組織6,000人の多種多様な方が集うKRP地区だからこそ生まれる、新たなイノベーションの種を育てたいという想いを持ち、第二期とも言える「たまり場」での活動がスタートしました。
<コミュニケーションを促す場づくり>
イベント参加者や「たまり場」利用者から“Wish”(さまざまな願い)を集めるため、「たまり場」の入口に「Wishボード」を設置しました。いつでも書き込み自由なスタイルで、自分の想いやアイデアを書き出すもよし、誰かの書き込みにイイネ!と感じたら赤ペンでリアクションをするもよし。みなさんのやりたいことが集まる仕組みを作りました。

また、休憩に来られた方やイベント参加者が気軽に遊べてリラックスできるような空間を目指し、カーリングのようなテーブルゲーム「シャッフルボード」を中央に設置したり、様々なジャンルの書籍を取り揃えた本棚や、フェイクグリーンを設置して空間に緑を取り入れるなど、レイアウトも大きく変更しました。

さらに、「たまり場」で開催した過去のイベントのチラシと写真を「アーカイブボード」に貼りつけ、様々なテーマで多様な方が集まっている様子を視覚的に見ていただける工夫もしました。

<入居者の「Wish」を拾って、コミュニケーションの“種”を知る>
常駐するコミュニティマネージャーとともに、イベントや日々の会話の中から入居者の願いや悩み(Wish)を聞き出し、地区内に集う様々な会社・部門の垣根を越えた橋渡しを目指しました。
「違う会社に勤める同業種の方との交流会をしてほしい」
「仕事やプライベートにも活きる自己理解ワークショップをしてほしい」
「デザインや生成AIなどのツール系勉強会をしてほしい」
「月一回のペースで、身体を動かせるイベントをしてほしい」
「日本酒やコーヒーなどの飲み比べイベントをしてほしい」
「みんなで何か1つのものをつくるイベントがしたい」
と、ビジネスから好きなこと、シンプルにやってみたいことなど、幅広い内容のWishが集まっています。
入居者から求められているのは、仕事にも活かせる学びがあるイベントはもちろん、趣味や好きなことで仲間ができるようなイベント、仕事とプライベートの間のサードプレイス的な場所であることが見えてきました。
<コミュニティ活性施策の実行、イベント等の企画運営>
こうして集まったwishをもとに、KRP地区内の中で入居者同士が集まり、交流できるようなイベントなどの企画運営が始まりました。
具体例をいくつかあげると、WEBデザイナーをされている入居者から「デザインをテーマにしたイベントがしたい」というWishと、別の入居者から「社内でデザインイベントの企画を頼まれているがどうしようか困っている」というWishをキャッチし、「お二人を繋げたら形になるかも!」ということでお繋ぎしたところ、すぐにイベント化が実現しました。

また、「唎酒師の資格を持っていて、日本酒の魅力をKRPの人たちにも広げたい!」という入居者か
らのWishと、「日本酒の飲み比べがしたい!」という参加者側のWishを掛け合わせ、唎酒師の解説
を聞きながら日本酒を飲み比べできるイベントが実現しました。この日本酒イベントは9月、12月に
開催しましたが、リピーターの方同士で「また会いましたね!」「次回も一緒に飲みましょう!」と
いうようなお声が聞こえてくるなど、“好きなもの”で繋がり、関係性が深まっていく場面が徐々に
増えてきています。

「唎酒師から学び、楽しむ日本酒の世界@KRP ~お気に入りの1本を持ち寄り、飲み比べ、学ぼう~」
ただ、活動を続ける中で「たまり場の認知が、特にKRP西地区で広がっていない」という課題が見えてきました。
約5.9ヘクタールあるKRP地区は、南北に走る七本松通りを境に東地区と西地区に分かれており、「たまり場」は東地区にあります。そのため、西地区の入居者にとってたまり場は物理的に遠く、そもそも知らない方が多いことから西地区からの参加者が少ないという問題が生じていました。
そこでスタートしたのが、「Coffee Time」です。

「Coffee Time」は、昼休みの時間にハンドドリップコーヒーを入居者限定で無料サービスする取り組みで、これまで接点のなかった入居者とコーヒーを介してコミュニケーションが取れるだけでなく、たまり場での活動についてのPRや、「こんなことをしてほしい」というWishを直接聴くことができるきっかけになっています。
地区内のさまざまな場所で「Coffee Time」をスタートさせてから、たまり場でのイベント申込者数も増え、満員御礼となるイベントも増えてきました。
交流する場を整え、認知を促す取り組みを行い、入居者の「Wish」起点の“質”の高い交流を生む。いままで以上に「たまり場」は入居者同士の橋渡しを実現しています。
「たまり場」が、入居者の「やってみたいが叶う場所」「参加したいと思える場所」「入居者にとってのサードプレイス」として価値を提供できるよう、今後も活動を続けていきます。
■京都リサーチパークとは:
全国初の民間運営によるサイエンスパークとして1989年に開設。京都府・京都市の産業支援機関などを含めて510組織・6,000人が集積。オフィス・ラボ賃貸、貸会議室に加え、起業家育成、オープンイノベーション支援、セミナー・交流イベント開催など、新ビジネス・新産業創出に繋がる様々な活動を実施。「ここで、創発。~Paving for New Tomorrow~」をブランドスローガンとして、イノベーションを起こそうとする世界中の方々に、魅力的な交流の舞台、事業環境を提供することを通じて、世界を変える新たな事業が生まれることに貢献します。
■ATOMicaとは:
株式会社ATOMica(読み:アトミカ)は、ソーシャルコワーキング®事業を全国で展開する、創業6年のスタートアップ企業。あらゆる願いに寄り添い、人と人を結び続けるために、企業や自治体、大学や地域をはじめとする多種多様なステークホルダーが保有する場に対して、コワーキング施設をゼロからプロデュース・運営。場所としてのコワーキングスペースの枠を超え、出会いや交流、共創を持続的に生み出すためのコミュニティづくり、街づくりを行う。現在、全国で約60の施設(※)を運営している。「東洋経済すごいベンチャー100」2025年版に選出。 ※2025年12月現在
コーポレートWEBサイト:https://atomica.co.jp
コミュニティマネージャー特設WEBサイト:https://atomica-communitymanager.com
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