ビル・ゲイツも絶賛する著者が数字で明かす71の真実。リアルな世界の事実を、確固たる裏付けのある数字で論じる『Numbers Don't Lie 世界のリアルは「数字」でつかめ! 』 が発売

~数字は嘘をつかない――この一冊で世界の現状と全体像がつかめる新しい教養書~

株式会社NHK出版

 世界的な問題となっている少子化、食品ロス、日本でも再生可能エネルギーの新たな技術として本格導入が検討される風力発電など、世界の国々は例外なく、経済から環境問題まで前例のないさまざまな難題に直面しています。このたび発売の『Numbers Don't Lie 世界のリアルは「数字」でつかめ! 』(NHK出版、2021年3月27日刊)では、著者のカナダ・マニトバ大学特別栄誉教授バーツラフ・シュミルが信頼できる機関が公表する数字を使い、人々、国々、食、環境、エネルギー、移動、機械の7ジャンルから厳選した71のトピックで、世界の現状・課題を論じます。

 

 著者は、世界でいま何が起こっているのかを理解するには、数字を適切な観点から見る必要があり、歴史的な観点から現在と過去を比べたり、国際的な観点から国と国とを比べたりすることが大切だと述べます。また、物事は深く、同時に広く見なければならないと言います。 以下に、本書が取り上げる71トピックのうちの2トピック、少子化と食品ロスの課題を明らかにする数字例を紹介します。

■子どもの数が少なくなったら、どうなるのか?
 人口を一定に維持できる出生率の水準を、人口置換水準といいます。現在の先進国の人口置換水準は2.1です。
 1950年には、世界人口の40%が出生率6を超える国で暮らし、世界全体の出生率は約5でした。2000年になると、出生率が6を超える国で暮らすのは世界人口の5%にまで激減し、世界全体の出生率(2.6)が人口置換水準に近づきつつあると示します。
 さらに、驚くべき事実として、2050年には、人類の4分の3近くが人口置換水準を下回る国で暮らすことになると推定します。近年、2019年のスペイン、イタリア、ルーマニアの出生率は1.3、日本、ウクライナ、ギリシャ、クロアチアは1.4と、人口置換水準をはるかに下回っているのです。出生率が人口置換水準を割り込んだ国の未来については、社会、経済、国家戦略の影響力が低下していくと予想します。

■食品ロスはグローバルな大問題――いますぐ行動を!
 本トピックでは、国連食糧農業機関(FAO)の数字として、世界で毎年、根菜、果物、野菜の40~50%、魚の35%、穀物の30%、油がとれる大豆や菜種などの油糧種子、肉、乳製品の20%が廃棄されており、これは全世界で生産・採取される食料の3分の1相当に当たるという衝撃の事実を提示します。
 また、先進国で食品ロス率が最も高いアメリカでは、成人1日1人当たりの食料供給量は約3,600キロカロリーとされていますが、米国農務省によると約2,600キロカロリーであり、より正確な数字を算出するための全国健康栄養調査などによる推定値では1人当たり2,100キロカロリー程度と算出されること。結果、1人に供給されているエネルギー量から、実際の摂取量を引くと、食品ロスは1人当たり1,500キロカロリーになり、これはアメリカの食料の約40%が捨てられている計算になることを明らかにします。
 さらに、食品ロスは栄養物を無駄にするだけではなく、食品を生みだすために必要な労働力、エネルギーや、耕運機、灌漑用ポンプなどの機械やその材料となる鋼鉄、アルミニウム、プラスチックの製造、肥料や農薬の合成といった間接的な労働力やエネルギーの無駄にもつながっていると指摘します。その上で農業に負荷がかかることは、土壌侵食、窒素の地下水などへの溶出、生物多様性の喪失、薬剤耐性菌などの問題を引き起こし、環境破壊にもつながる。加えて、全世界が排出する温室効果ガスの10%程度にもあたる量を、廃棄されてしまう食料の生産過程で排出していると論じます。
 そして、イギリスの非営利団体、廃棄物・資源アクション・プログラム(WRAP)の食品ロスの削減に1ドルを投資すれば、さまざまな点で14倍の利益(リターン)が見込めるという報告を紹介、今すぐに行動を起こすべき問題であると結びます。

 嘘をつかない数字は、驚くべき真実を明らかにします。ビル・ゲイツが「『スター・ウォーズ』の新作を待ちこがれる人がいるように、わたしはシュミルの新刊を待つ」と絶賛する著者が、タイトルどおり世界のリアルを「数字」で解説する本書は、今を知るための必読の一冊です。

【著者】
バーツラフ・シュミル
カナダのマニトバ大学特別栄誉教授。エネルギー、環境変化、人口変動、食料生産、栄養、技術革新、リスクアセスメント、公共政策の分野で学際的研究に従事。研究テーマに関する著作は40冊以上、論文は500本を超える。カナダ王立協会(科学・芸術アカデミー)フェロー。2000年、米国科学振興協会より「科学技術の一般への普及」貢献賞を受賞。2010年、『フォーリン・ポリシー』誌により「世界の思想家トップ100」の1人に選出。[加納1] 日本政府主導で技術イノベーションによる気候変動対策を協議する「Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)」運営委員会メンバー。おもな著書に、『エネルギーの人類史』(青土社)、『エネルギーの不都合な真実』(エクスナレッジ)。


■『Numbers Don't Lie 世界のリアルは「数字」でつかめ! 』構成

日本語版に寄せて
はじめに

第1章 世界の人々――暮らしはどう変化して、どこに向かうのか?
第2章 世界の国々――グローバル時代における力関係を読み解く
第3章 食――身体にも地球にもやさしい「食べ方」とは
第4章 環境――賢い選択をするために、知っておくべきこと
第5章 エネルギー――燃料と電気をめぐる不都合な真実
第6章 移動――この200年での驚異の進化とこれからの課題
第7章 機械――現代世界の基礎をつくった発明品とは

おわりに
謝辞
訳者あとがき
参考文献


■商品情報


出版社:NHK出版
発売日:2021年3月27日
定価:2,200円(本体2,000円)
判型:A5判
ページ数:360ページ
ISBN: 978-4-14-081853-4
URL:https://www.amazon.co.jp/dp/4140818530

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ビジネスカテゴリ
雑誌・本・出版物その他
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

株式会社NHK出版

46フォロワー

RSS
URL
https://www.nhk-book.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区宇田川町10-3
電話番号
03-3464-7311
代表者名
江口貴之
上場
未上場
資本金
6480万円
設立
1931年04月