「幸福感の表れた顔」を評価する新規技術開発
年齢に関係なく、幸福そうに見える顔の要素は、頬と口周りの見た目の肌状態
株式会社ポーラ(本社:東京都品川区、代表取締役社長:及川美紀)は、顔画像データから得られる空間周波数の強度と幸福感の表れた顔の評価値との相関解析に基づいて、顔画像データから「幸福感の表れた顔」の度合いを高精度に評価する新規技術を開発し、年齢に関係なく、幸福そうに見える顔の3要素は、頬と口周りの見た目の肌状態であることを明らかにしました。本研究成果は、化粧品、健康食品等の幸福感評価や幸せの研究に活用される予定です。
図1 「幸福そうに見える顔」と「幸福そうに見えない顔」の代表例(70代)
幸福そうに見える顔の3要素
① 頬がリフトアップして見える
② 頬の肌がなめらかに見える
③ 口角が上がって見える
写真は評価した顔画像の目から下部
- 研究の背景
ポーラは2021年4月より、『ポーラ幸せ研究所』を創設し、従業員やビジネスパートナーとその家族、お客さま、ステークホルダー、地域・社会における美しく幸せな生き方、ウェルビーイング実現に向けた仕組み作りと社内外への啓発のため、様々な研究を続けています。幸せの研究において、幸福感はどのような時に感じるのか、また、どのようなことで幸福感が増すのかを把握するために、「幸福感の変化」を客観的に評価することは重要です。
そこで、笑顔などの表情をしなくても、真顔で「幸福感の表れた顔」を評価できる方法を研究しました。
- 「幸福感の表れた顔」を評価する新規技術開発
図2 実際の「幸福感の表れた顔」度合いスコアと年齢の散布図
- 「幸福感が表れた」印象になる要素
- 【補足資料1】「幸福感の表れた顔」を評価する新規技術開発
18~82歳の女性272名(平均49.1歳)の顔画像(正面、真顔)から髪と耳を除き、顔の大きさと位置をそろえた画像を作成しました。
2) 印象評価
20代~50代の女性評価者20名(平均39.7歳)が、パソコンのモニターに呈示された顔画像を見て、その画像の人物がどの程度「幸福そう」に見えるかを7段階で評価しました。
3) 空間周波数解析
評価対象272名の顔画像について、空間周波数解析を行いました。特定の空間周波数の強さの値を使うことで、「幸福そう」に見える度合いを説明する関係式を導くことができました(図3)。関係式に使われた空間周波数の強さが、「幸福感の表れた顔」度合いを決めると考えることができます。
特定の空間周波数で実際の「幸福感の表れた顔」度合いを推定できた
図3 空間周波数を使った「幸福感の表れた顔」度合い評価
関係式:=-4.433832+(1.0291806 x R4)+(2.1284523 x R6)+(-1.14673 x R10)+(1.3188023 x R11)+(3.1612062 x R12)+(-2.509092 x R13)+(0.7406471 xR24)+(-1.540866 x R29)+(-2.062135 x R68)+(-3.977294 x R79)+(1.8109804 x R80)+(1.5980875 x R88)+(-3.278925 x R109)+(2.0183678 x R112)+(-2.000037 x R127)+(4.1881341 x R133)+(-0.418772 x G5)+(1.1394821 x G8)+(-2.334774 x G12)+(1.634245 x G13)+(-2.010401 x G22)+(0.8383603 x G26)+(1.3526653 x G33)+(-1.684988 x G43)+(-2.425363 x G105)+(-2.259147 x G110)+(4.125416 x G115)+(2.454947 x G125)+(-2.971531 x G128)+(1.9774756 x G132)+(-0.791885 x B9)+(-1.018734 x B15)+(-2.012453 x B28)+(1.8795505 x B36)+(1.7686815 x B41)+(-1.311655 x B47)+(1.355811 x B48)+(2.8066131 x B57)+(3.6181894 x B68)+(1.8173531 x B93)+(-2.622764 x B102)+(4.0632072 x B108)+(-2.448105 x B122)+(-0.649974 x BW2)+(-1.1173 x BW46)+(-2.503334 x BW63)+(2.1046171 x BW74)+(-2.912047 x BW75)+(2.382319 x BW83)+(-2.74303 x BW85)
R、G、B、BWは特定の空間周波数の強さの値
- 【補足資料2】「幸福そうに見える顔」と「幸福そうに見えない顔」の代表例(30代)
図4 「幸福そうに見える顔」と「幸福そうに見えない顔」の代表例(30代)
幸福そうに見える顔の3要素
① 頬がリフトアップして見える
② 頬の肌がなめらかに見える
③ 口角が上がって見える
写真は評価した顔画像の目から下部
◆ポーラ幸せ研究所
ポーラは2021年4月より、幸福学の専門家である慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の前野隆司氏、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属SDM研究所の前野マドカ氏の協力を得て『ポーラ幸せ研究所』を創設し、従業員やビジネスパートナーとその家族、お客さま、ステークホルダー、地域・社会における美しく幸せな生き方、ウェルビーイング実現に向けた仕組み作りと社内外への啓発のため、様々な研究を続けています。従業員やビジネスパートナー、生活者の幸福度の意識調査や、ポーラオリジナルの「幸せ」を構成する因子の特定、幸せ研究に基づくソリューション開発などの活動を通して、ポーラが企業理念に掲げている“美と健康を願う人々および社会の永続的幸福”を追求します。
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