北海道内の小中高校へ がん教育動画『onちゃんと学ぼう！』制作協力
HTB北海道テレビは、この度、北海道内の小中高校等に配布する、がん教育のための動画教材、『onちゃんと学ぼう！』の制作に参加しました。4月27日（土）放送のイチモニ！（午前9時30分～）で詳しい内容と実際に視聴した北海道札幌南陵高校のみなさんの声を交えてご紹介します。
ここ数年の間に学校で段階的に必修となってきた、『がん教育』。中でも医療従事者やがん経験者を外部講師として招き、授業を行うことが推奨されています。しかし、講師の確保、謝金などの経費、さらに指導時間の確保など様々な理由から、北海道での外部講師を活用した『がん教育』は小中高校全体で7.5%（全国平均11.4%）と広がっていません。（令和4年度におけるがん教育の実施状況調査の結果：文部科学省より）
また地理的な事情から単位面積当たりの医療機関が少ないことや検診業務の人手不足も加わり、他の都府県に比べ、がん検診受診率がどの部位も大幅に低いことが知られています。例えば乳がんの場合、全国平均が47.4%のところ、北海道は36.9%にとどまり、47都道府県中、46位となっています。（厚生労働省 国民生活基礎調査 都道府県別の受診率(2022))。
若い世代からの『健康リテラシー』、がんや健康に関する正しい知識と理解が大切です。地域課題を抱える北海道で、児童生徒だけでなく学校教師を含めた教育現場で幅広く活用できるようにと、北海道・北海道教育庁・武田薬品工業の3者と協働し、今回の『onちゃんと学ぼう！』が実現したものです。
動画は文部科学省・日本対がん協会等の指導教材をもとに3本制作しました。
『がんってなんだ？』『家族ががんになったら？』『自分ががんになったら？』として、HTBに勤務するがん経験者と共に働くアナウンサーの生の声を入れる形で制作しました。2020年に制作されたドキュメンタリー番組『おっぱい２つとってみた～46歳両側乳がん～』の映像も加え、がんが発生するまでをアニメーションにするなどわかりやすいものとしています。
SNSなどでの間違った情報に惑わされない情報リテラシーやメディアとして伝えておきたいことも交えて、『がんとともに生きること』を伝える動画教材。この教材は北海道教育庁を通じて、北海道内の小中高校へ送り、児童・生徒に届けられます。道内だけではなく、要望があれば全国の学校でも活用できるものとなっています。
【がん教育動画】
onちゃんと学ぼう！『がんってなんだ？』 https://youtu.be/SevSS3BBuAM
onちゃんと学ぼう！『家族ががんになったら？』 https://youtu.be/osDsECV1JjQ
onちゃんと学ぼう！『自分ががんになったら？』 https://youtu.be/yCHnktZLUQU
【出演】
森 さやか（HTBアナウンサー）
onちゃん・okちゃん（HTBマスコットキャラクター）
阿久津 友紀（HTB社員・乳がん患者 『おっぱい２つとってみた』ディレクター）
【ナレーター】
林 和人（HTBアナウンサー）
制作著作：北海道・北海道教育庁・武田薬品工業・HTB北海道テレビ
※がん教育とは・・・
『がん教育』は健康教育の一環として、がんについての正しい理解とがん患者や家族などがんと向き合う人々に関する共感的な理解を深めることを通じて、いのちの大切さを学ぶものです。平成28年12月にがん対策基本法が改正され、『がんに関する教育の推進』について条文が盛り込まれるとともに、第3期がん対策推進基本計画において『国は全国での実施状況を把握した上で、地域の実情に応じて、外部講師の活用体制を整備し、がん教育の充実に努める。』と明記されています。さらに、令和5年3月に閣議決定された第4期がん対策推進基本計画では『誰一人取り残さないがん対策を推進し、すべての国民とがんの克服を目指す。』とされ、一層のがん教育およびがんに関する知識の普及啓発が盛り込まれています。
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