NAKED Inc. 村松亮太郎とAR三兄弟の川田十夢が語る「テクノロジーとアートで変える東京の未来」
● クリエイティブとARの世界で注目を集める二人が考える「東京の未来」とは?
「TOKYO ART CITY by NAKED」展は、“都市とはアートである”という視点のもと、東京の“らしさ”を可視化することを試みたアート展です。このコンセプトから、今回のトークショーは「東京の未来」がテーマとなりました。
クリエイティブとAR(拡張現実)、それぞれの分野の第一線で活動する村松亮太郎と川田十夢氏は、どんな東京の未来をイメージしているのか。平日夜の開催だったにもかかわらず、会場には多くの人が集まりました。
● 村松亮太郎「一人ひとりのクリエイティブが集積して新しい東京をつくる」
村松が展望したのは、さまざまなクリエイティブが集積する新しい東京の姿です。
「アートや技術が、東京の“当たり前”だった概念を変えていく気がします。アートというと縁遠いもののように感じるけど、いまはインスタグラムなどでみんな自分の“作品”をつくっています。スマホの画面がキャンバスというか。
少し前のことですが、私がつくった作品を多くの人がインスタでアップしてくれた。写真の撮り方も人それぞれで、それはもうその人の作品ですよね。このアートの連鎖が続いていったら面白いなと思い付いて、その後インスタに上がった写真を私のほうで再構成してもう一つの作品をつくりました。今後は、アート的行為がますます大衆化し、一人ひとりのクリエイティビティーが積み重なって、新しい東京という街を形成していく。そう考えています」
そして、そのためには技術の進化が欠かせないと続けます。
「写真を撮るという行為が、スマホの登場により身近なものになりました。一昔前を振り返れば、メールもそう。手書きでなければ失礼とされていたものが、メールの登場によってもっと手軽で自由なものになった。新しいテクノロジーで自由になることがあり、それによって表現の自由度も広がっていくはず」と語りました。
● 川田十夢氏「ARのテクノロジーで東京の街を遊ぶような仕掛けをつくりたい」
一方の川田氏も、テクノロジーに注目しています。
「いま興味があるのが、ARの技術で“等身大”に見せることの面白さ。もしも陸上のトップアスリートが東京の街に現れたら……。棒高跳びの選手が、歩道橋を飛び越える映像、見てみたくないですか? それともう一つ、誰かの経験をほかの誰かに共有するということもやってみたいですね。例えば東京には多くの名建築がありますが、建築家はいったいどこに注目しているのか。プロの視点がわかったら面白いですよね」と、ARのテクノロジーによって東京の街を“遊ぶ”ことを提案しました。
● 未来の東京にはこんなたばこがあるはず――。プルーム・テックを使用しながら鑑賞できる「TOKYO ART CITY NIGHT」開催
「新しいテクノロジーで自由になることがある」と話す村松亮太郎が、その好例として挙げたのが、低温加熱式たばこ「プルーム・テック」です。
「禁煙が当たり前になっていく時代の中で、プルーム・テックは煙のにおいがなく、周りで吸っていても気になりません。人と人の距離が近く、ストレスを感じやすいであろう東京の風景を変えるムーブメントに成りうると感じます」と、取り上げた理由を語りました。
「TOKYO ART CITY by NAKED」展は、東京という都市の進む先を、プロジェクションマッピングや巨大模型で演出しています。そこに可視化された未来では、たばこを吸う人と吸わない人が共存する社会があるはずと考え、同展期間中の8/21~8/26、20:30~22:30の間、成人限定でプルーム・テックを使用しながら鑑賞できる「TOKYO ART CITY NIGHT」を開催する運びとなりました。
この日のトークショー会場では、プルーム・テックが使用可能に。村松自身もプルーム・テックを吸いながらトークショーを行いました。川田氏が「トークショー中に吸っている光景が面白い。やっちゃいけないことをやっていいことにするのもテクノロジーの力ですね」と話すと、村松は「この場を“仮想・東京”ととらえ、将来的に都内全域に展開してもいいですよね」と提言し、トークショーを締めくくりました。
「TOKYO ART CITY NIGHT」は8/26までですが、「TOKYO ART CITY by NAKED」展は引き続き9/3まで開催しています。
※「TOKYO ART CITY NIGHT」は、入場時に身分証による成人以上であるかの年齢確認があります
- 【イベント概要】
日程:2017年6月16日(金)〜9月3日(日) ※会期中無休
時間:10:00~20:00※最終入場は閉館30分前
場所:東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)
住所:東京都文京区後楽1-3-61 東京ドームシティ クリスタルアベニュー沿い
入場料:<当日券>大人1,600円、中人(中高大学生) 1,400円、小人(小学生) 900円
※税込価格、 未就学児無料 (単独入場不可)
チケット: ペアチケット、 ファミリーチケットなど各種前売券は各プレイガイド(チケットぴあ、 ローソンチケット、 セブンイレブン、 e-plus、 Pass Me!、Peatix、他)で発売中。
【問い合わせ先】東京ドームシティわくわくダイヤル TEL:03-5800-9999
- <川田十夢(AR三兄弟 長男)について>
1976年 熊本県生まれ。開発者。1999年 ミシンメーカー系列会社に就職、面接時に書いた「未来の履歴書」の通り、同社Web周辺の全デザインとサーバ設計、全世界で機能する部品発注システム、ミシンとネットをつなぐ特許技術発案など、ひと通り実現。2009年 AR三兄弟結成。公私ともに長男。2010年『AR三兄弟の企画書』(日経BP社)出版。2013年『情熱大陸』出演・開発。2014年 J-WAVE『THE HANGOUT』。2015年 NHK『課外授業 ようこそ先輩』。2015年2016年 『星にタッチパネル劇場』を六本木ヒルズ展望台で展示。2017年現在、J-WAVE『INNOVATION WORLD』が絶賛放送中。『WIRED』『TVBros.』『HILLS LIFE』などで連載を持つ。通りすがりの天才。
- <村松亮太郎(NAKED Inc.)について>
アーティスト。クリエイティブカンパニーNAKED Inc.代表。大阪芸術大学客員教授。環境省が認定した日本一の星空の村「阿智村(あちむら)」阿智★昼神観光局のブランディングディレクター。TV/広告/MV/空間演出などジャンルを問わず活動。 長編/短編作品と合わせて国際映画祭で48ノミネート&受賞している。代表作として、東京駅3Dプロジェクションマッピング『TOKYO HIKARI VISION』、「東京国立博物館特別展「京都-洛中洛外図と障壁画の美」『KARAKURI』」の演出、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』タイトルバック、『新江ノ島水族館ナイトアクアリウム』企画・演出など。2016年5月には、市川染五郎主演の歌舞伎ラスベガス公演”Panasonic presents Wonder KABUKI Spectacle'KABUKI LION’ ”の空間創造を手掛ける。近年では、東京タワーほか全国主要タワーにて夜景×マッピング『CITY LIGHT FANTASIA by NAKED』シリーズや、花の体感型イベント『FLOWERS BY NAKED』、『SWEETS by NAKED』(表参道ヒルズ)、『二条城 桜まつりーDirected by NAKED』などを手掛けており、これまでのイベント通算動員数は150万人を超える。2017年6月より”東京”を体感するアート展『TOKYO ART CITY by NAKED』開催。アーティスト本&作品集「村松亮太郎のプロジェクションマッピング SCENES by NAKED」がKADOKAWAより発売。
公式Facebook:https://www.facebook.com/MuramatsuRyotaro
- <『TOKYO ART CITY by NAKED』 とは>
新宿の高層ビル群や渋谷のスクランブル交差点、秋葉原の雑踏やお台場のレインボーブリッジ、それらの街を駆け巡る首都高に、幾重にも重なり合う地下鉄など、“TOKYO”をテーマに、東京を象徴する8スポットを、巨大模型をはじめとする約250もの模型でコラージュし、約100台のプロジェクターを駆使したプロジェクションマッピングなど、最新テクノロジーによる光と映像の演出で多彩に表現。730m2の広さを誇る会場全体が、光に散りばめられたひとつのアート空間として、360°ダイナミックに迫ります。
動画リンク:https://youtu.be/E6ycXZxk19Q
- <株式会社ネイキッド(NAKED Inc.)について>
1997年、村松亮太郎を中心に、映像ディレクター/デザイナー/CGディレクター/ライターなどが集まり設立されたクリエイティブカンパニー。メディアやジャンルを問わず、映画/広告/TV/インスタレーションなど様々なクリエイティブ活動を続ける。近年はプロジェクションマッピングを始めとした様々な技術や美術造作、演出を組み合わせ、光を使った空間の総合演出を手がけている。現在、自社が企画・演出・制作を手がけたイベントやショーが通算150万人以上を動員している。
公式サイト:http://naked-inc.com
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