J.D. パワー 2024年法人向けネットワークサービス顧客満足度調査℠
大企業市場ではソフトバンクが3年連続の第1位、SMB市場では中部テレコミュニケーションが19年連続の第1位
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2024年法人向けネットワークサービス顧客満足度調査℠の結果を発表した。
本年も約半数の企業がセキュリティ対策強化を課題とする中、関連提案を受けた企業の満足度は前年から低下
ランサムウェア等によるサイバー攻撃の増加が続いている中、ネットワーク環境における今後の課題としてセキュリティ向上をあげる企業は、大企業では51%、SMB(中堅・中小企業)では46%となり、依然として多くの企業が取り組み課題としている。ネットワークサービス事業者においてはこのような需要に応えるべく、顧客への営業・提案活動の促進が行われているが、本年の調査ではネットワークサービス事業者から「セキュリティ強化策の提案・紹介」を受けたことがある企業の満足度は前年を下回る結果となった。直近1年以内に「セキュリティ強化策の提案・紹介」を受けた企業の「営業・導入対応」に対する満足度は、大企業で670ポイント(1,000ポイント満点)、SMBでは672ポイントとなり、どちらも全体平均を80ポイント近く上回る高いスコアとなっている。しかし、前年調査(2023年10月発表)と比較すると、大企業では13ポイント、SMBでは9ポイントの低下が見られており、どちらも「ネットワークや関連サービスに関する提案力」に対する評価が前年から低下している。加えて、
大企業においては、直近1年以内に受けた提案内容について、「導入による効果がわかりやすかった」という回答が前年の80%から本年は72%に、「ネットワーク・通信環境を理解したものになっていた」という回答が84%から79%に減少している傾向も見られた。
セキュリティ対策の強化は今や多くの企業が課題としており、この傾向に変化は見られていない。ネットワークサービス事業者においては、一律的なサービス提案にとどまることなく、顧客企業個々の実情に即した効果的な提案を行っていくことが求められる。
衛星ブロードバンド、高いBCP活用ニーズ
近年、人工衛星を使ったネットワークサービス「衛星ブロードバンドサービス」が注目されており、大手ネットワークサービス事業者での取り扱いが相次いでいる。「衛星ブロードバンドサービス」の導入状況を聴取したところ、既に導入している企業は、大企業で3%、SMB(中堅・中小企業)では1%と少ないものの、導入意向を示す企業(「既に検討中」または「今後導入予定」と回答した企業)は大企業で11%、SMBで5%となり、主には大企業を中心に今後の利用拡大が期待される。
「衛星ブロードバンドサービス」の利用目的については、「災害時のBCP対策」が最も多く、大企業、SMBともに半数以上となっている。続いて、「通信障害発生時のバックアップ回線」が多くあがっており、事業継続用途としての活用が期待の中心となっていることが鮮明となった。本年も「事業継続・災害時バックアップ環境の構築・整備」を今後の取り組み課題にあげる企業は大企業、SMBともに25%前後となっており、大規模な自然災害が続く中、BCPへの取り組みニーズは依然として大きいと言える。ネットワークサービス事業者に対し、このような非地上系ネットワークも組み合わせた、より強固なBCP提案の期待も今後高まっていくと予想される。
J.D. パワー 2024年法人向けネットワークサービス顧客満足度No.1を発表
総合満足度ランキングは下記の通り。
【大企業市場部門】※従業員数1,000名以上企業市場(対象5ブランド)
第1位:ソフトバンク(628ポイント)
3年連続の総合満足度第1位。「営業・導入対応」、「コスト」、「障害・トラブル対応」の3ファクターで最高評価。
第2位:NTTコミュニケーションズ(620ポイント)
「サービス内容/品質」ファクターで最高評価。
第3位:KDDI(613ポイント)
【SMB市場部門】※従業員数50名以上1,000名未満企業市場(対象12ブランド)
第1位:中部テレコミュニケーション(711ポイント)
19年連続の総合満足度第1位。「サービス内容/品質」、「営業・導入対応」、「コスト」の3ファクターで最高評価。
第2位:ソニービズネットワークス(656ポイント)
第3位:USEN ICT Solutions(647ポイント)
《J.D. パワー 2024年法人向けネットワークサービス顧客満足度調査℠概要》
年に1回、全国の企業を対象に、通信事業者が提供する固定系の法人向けネットワークサービス*に対する顧客
満足度を聴取し明らかにする調査。今回で23回目の実施となる。
*レイヤー2/3混合VPNサービスやIP-VPN、広域イーサネット、インターネット接続サービス等
■実施期間:2024年7月下旬~8月中旬
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:通信事業者が提供する固定系の法人向けネットワークサービスを利用している企業
(従業員数50名以上)
■調査回答社数:大企業市場部門(従業員数1,000名以上企業):527社から867件
SMB市場部門(従業員数50名以上1,000名未満企業):5,024社から7,452件
※大企業市場部門/SMB市場部門ともに、1回答社から最大2通信事業者の評価を取得
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「サービス内容/品質」(42%)、「営業・導入対応」(30%)、「コスト」(24%)、
「障害・トラブル対応」(4%)となっている(カッコ内は影響度)。
*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。
J.D. パワーについて:
米国に本社を置くJ.D. パワーは消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データと分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。ビッグデータや人工知能(AI)、アルゴリズムモデリング機能を活用して消費者行動を捉える先駆者であり、消費者に関する鋭い業界インテリジェンスを提供してきました。J.D. パワーは半世紀以上に渡って、顧客とブランド・製品に関わり続け、主要産業における世界の大手企業から、顧客対応戦略の指針として信頼されています。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。
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