~「嫁」と呼ぶ男性、「妻」と呼ばれたい女性~ 夫婦は互いをどう呼んでいる?全国1万人調査
11月22日は「いい夫婦の日」
株式会社インテージリサーチ(本社:東京都東久留米市、代表取締役社長:井上孝志)は、全国の20~69歳の男女1万人を対象に3月30・31日、夫婦の呼び方に関する自主企画調査をインターネットで行いました。
<調査結果のポイント>
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考察
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親しい人を前にした際、配偶者をどう呼び、またどう呼ばれているのでしょうか。「普段の呼称(実際の呼ばれ方)」と「使ってほしい呼称(希望する呼ばれ方)」の双方を調査したところ、「女性は『嫁』と呼ばれているが、実は『妻』と呼ばれたい」といった、実態と希望のギャップが見られることが分かりました。同様に男性も、「旦那」と呼ばれるより「主人」と呼ばれたいと答えています。
呼び方については年齢差が大きく、40歳代以下では、男性を「主人」、女性を「家内」と呼ぶ割合が低くなっています。これには、女性の社会進出や男女雇用機会均等法の成立(1986年)などが影響していると考えられます。共働き世帯の割合が専業主婦世帯の割合を超えたのは1995年頃(出展:平成26年度男女共同参画白書)。この頃に平均初婚年齢である20歳代を過ごしていた世代が、現在の40歳代に当たります。今回の調査結果で、40歳代と50歳代の間に明らかな呼称の違いが表れていることは、この時代背景によるものと考えられます。
本レポートはウェブサイトにも掲載しています。
URL:http://www.intage-research.co.jp/service/report/20171110.html
分析者:大坂 紫(公共サービス事業部 ソーシャル事業推進部)
【報道関係のお問い合わせ先】
■株式会社インテージリサーチ
経営企画部 担当:宇和野/萩森
TEL:042-476-5300 FAX:042-476-5303
【調査に関するお問い合わせ先】
■株式会社インテージリサーチ
公共サービス事業部ソーシャル事業推進部 担当:大坂
TEL:03-5294-8325
サイト「お問い合わせフォーム」 https://www.intage-research.co.jp/contact/index.php/input
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調査結果の詳細
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男性の配偶者の呼び方トップは「嫁」、一方女性が呼ばれたいのは「妻」
調査時点で配偶者がいる女性に、「親しい人の前で配偶者が自身のことを何と呼ぶか」を聞いたところ、「嫁」が最も多く(23.0%)、次いで「奥さん」(15.7%)でした。
一方、「どのように呼んでほしいか」を確認すると、「妻」がトップで(23.0%)、次いで「奥さん」(17.9%)、「嫁」は(12.1%)となっており、「実際の呼ばれ方」と「希望する呼ばれ方」にギャップがあることが分かりました。
なお、男性については、「実際の呼ばれ方」は「主人」と「旦那」がほぼ同率ですが、「希望する呼ばれ方」では「主人」の割合が大きくなっています(図表1)。
図表1 「実際の呼ばれ方」と「希望する呼ばれ方」(複数回答)
夫婦の呼び方は40歳代を境に、はっきりと分かれる
男女共に、配偶者の呼び方は年代によって異なっています。男性は、50歳代になると「家内」の割合が高まり、60歳代では31.3%と1位になります。女性の場合は、40歳代までは「旦那」、50歳代になると「主人」が最も多くなります(図表2)。
男性の50歳代以上が配偶者を呼ぶ際によく使う「家内」は、若い世代から聞くことが少なくなっています。しかし、「家内」という言葉が持つ「他人に向けた自分の妻の呼称」という本来の意味を考えると、「嫁」や「奥さん」と比較して正しい呼び方といえます。
ただし、「家内」には「家の中にいる人」という意味もあるため、この呼称が現代の女性の在り方に合っているかには議論の余地があると考えます。
図表2 男性は(親しい人の前で)配偶者をこう呼んでいる(複数回答)
図表3 女性は(親しい人の前で)配偶者をこう呼んでいる(複数回答)
夫婦の呼び方に関心が高いのは男女共に20歳代。最も低いのは男性60歳代。
夫婦の呼称に関する意識を聞いたところ、すべての性年代で、「特にこだわりはないし、こだわりを持つ人に違和感がある」が最も多く、次いで「こだわりはないが、気になる人が多いのであれば改めていく方が良いと思う」という結果でした。
呼称について「こだわりを持つ人に違和感がある」と回答した人は、男性の方が女性よりも多く、男性の中でも年代が上がるにつれてこの傾向が高まっています。一方、女性にはこの傾向はなく、「気になる人が多いのであれば改めていくほうが良いと思う」という回答と拮抗しています。
また、男性20歳代はほかの年代に比べ、「昔ながらの呼び方・呼ばれ方に違和感がある」の合計値(「違和感があるので、社会全体で変えていってほしい」、「違和感があるので、身近なところから変える働きかけをしている」)が最も高くなっています(図表4)。
図表4 性年代別の意識
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調査概要
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調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象者:インテージ・ネットモニター 全国20歳以上69歳までの男女個人
サンプル構成:平成27年国勢調査ベース(性別×年代別×居住エリア×未既婚)母集団準拠
設計数10,000サンプル
調査期間:2017年3月30日(木)~3月31日(金)
調査内容:夫婦の呼称(オフィシャルな場での呼称、親しい人の前での呼称 等)、夫婦の呼称に関する意識
調査実施機関:株式会社インテージリサーチ
【株式会社インテージリサーチ】 http://www.intage-research.co.jp/
株式会社インテージリサーチ(本社:東京都東久留米市、代表取締役社長:井上孝志)は、インテージグループの一員として、社会・公共領域をテーマとした調査研究、公的統計調査の受託や民間の市場調査のデータ収集を行っています。
<調査結果のポイント>
- 親しい人と話す際、男性からの配偶者に対する呼び方は「嫁」がトップ、次いで「奥さん」。一方、女性が希望する呼び方は「妻」がトップとなっており、実態と希望にギャップが見られる
- 50歳以上では、男性は配偶者を「家内」と呼ぶ場合が多く、女性は「主人」が多い。49歳以下ではそれぞれ、「嫁」と「旦那」が多くなっており、40歳代を境に呼び方が二分されている
- 夫婦の呼び方についての関心は、女性の方が男性よりも高い傾向にある。また性年代別で見ると、男性20歳代の関心が最も高く、男性60歳代の関心が最も低かった
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考察
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親しい人を前にした際、配偶者をどう呼び、またどう呼ばれているのでしょうか。「普段の呼称(実際の呼ばれ方)」と「使ってほしい呼称(希望する呼ばれ方)」の双方を調査したところ、「女性は『嫁』と呼ばれているが、実は『妻』と呼ばれたい」といった、実態と希望のギャップが見られることが分かりました。同様に男性も、「旦那」と呼ばれるより「主人」と呼ばれたいと答えています。
呼び方については年齢差が大きく、40歳代以下では、男性を「主人」、女性を「家内」と呼ぶ割合が低くなっています。これには、女性の社会進出や男女雇用機会均等法の成立(1986年)などが影響していると考えられます。共働き世帯の割合が専業主婦世帯の割合を超えたのは1995年頃(出展:平成26年度男女共同参画白書)。この頃に平均初婚年齢である20歳代を過ごしていた世代が、現在の40歳代に当たります。今回の調査結果で、40歳代と50歳代の間に明らかな呼称の違いが表れていることは、この時代背景によるものと考えられます。
本レポートはウェブサイトにも掲載しています。
URL:http://www.intage-research.co.jp/service/report/20171110.html
分析者:大坂 紫(公共サービス事業部 ソーシャル事業推進部)
【報道関係のお問い合わせ先】
■株式会社インテージリサーチ
経営企画部 担当:宇和野/萩森
TEL:042-476-5300 FAX:042-476-5303
【調査に関するお問い合わせ先】
■株式会社インテージリサーチ
公共サービス事業部ソーシャル事業推進部 担当:大坂
TEL:03-5294-8325
サイト「お問い合わせフォーム」 https://www.intage-research.co.jp/contact/index.php/input
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調査結果の詳細
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男性の配偶者の呼び方トップは「嫁」、一方女性が呼ばれたいのは「妻」
調査時点で配偶者がいる女性に、「親しい人の前で配偶者が自身のことを何と呼ぶか」を聞いたところ、「嫁」が最も多く(23.0%)、次いで「奥さん」(15.7%)でした。
一方、「どのように呼んでほしいか」を確認すると、「妻」がトップで(23.0%)、次いで「奥さん」(17.9%)、「嫁」は(12.1%)となっており、「実際の呼ばれ方」と「希望する呼ばれ方」にギャップがあることが分かりました。
なお、男性については、「実際の呼ばれ方」は「主人」と「旦那」がほぼ同率ですが、「希望する呼ばれ方」では「主人」の割合が大きくなっています(図表1)。
図表1 「実際の呼ばれ方」と「希望する呼ばれ方」(複数回答)
夫婦の呼び方は40歳代を境に、はっきりと分かれる
男女共に、配偶者の呼び方は年代によって異なっています。男性は、50歳代になると「家内」の割合が高まり、60歳代では31.3%と1位になります。女性の場合は、40歳代までは「旦那」、50歳代になると「主人」が最も多くなります(図表2)。
男性の50歳代以上が配偶者を呼ぶ際によく使う「家内」は、若い世代から聞くことが少なくなっています。しかし、「家内」という言葉が持つ「他人に向けた自分の妻の呼称」という本来の意味を考えると、「嫁」や「奥さん」と比較して正しい呼び方といえます。
ただし、「家内」には「家の中にいる人」という意味もあるため、この呼称が現代の女性の在り方に合っているかには議論の余地があると考えます。
図表2 男性は(親しい人の前で)配偶者をこう呼んでいる(複数回答)
図表3 女性は(親しい人の前で)配偶者をこう呼んでいる(複数回答)
夫婦の呼び方に関心が高いのは男女共に20歳代。最も低いのは男性60歳代。
夫婦の呼称に関する意識を聞いたところ、すべての性年代で、「特にこだわりはないし、こだわりを持つ人に違和感がある」が最も多く、次いで「こだわりはないが、気になる人が多いのであれば改めていく方が良いと思う」という結果でした。
呼称について「こだわりを持つ人に違和感がある」と回答した人は、男性の方が女性よりも多く、男性の中でも年代が上がるにつれてこの傾向が高まっています。一方、女性にはこの傾向はなく、「気になる人が多いのであれば改めていくほうが良いと思う」という回答と拮抗しています。
また、男性20歳代はほかの年代に比べ、「昔ながらの呼び方・呼ばれ方に違和感がある」の合計値(「違和感があるので、社会全体で変えていってほしい」、「違和感があるので、身近なところから変える働きかけをしている」)が最も高くなっています(図表4)。
図表4 性年代別の意識
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調査概要
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調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象者:インテージ・ネットモニター 全国20歳以上69歳までの男女個人
サンプル構成:平成27年国勢調査ベース(性別×年代別×居住エリア×未既婚)母集団準拠
設計数10,000サンプル
調査期間:2017年3月30日(木)~3月31日(金)
調査内容:夫婦の呼称(オフィシャルな場での呼称、親しい人の前での呼称 等)、夫婦の呼称に関する意識
調査実施機関:株式会社インテージリサーチ
【株式会社インテージリサーチ】 http://www.intage-research.co.jp/
株式会社インテージリサーチ(本社:東京都東久留米市、代表取締役社長:井上孝志)は、インテージグループの一員として、社会・公共領域をテーマとした調査研究、公的統計調査の受託や民間の市場調査のデータ収集を行っています。
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