第71回マンション購入に対する意識調査の公表 金利上昇リスクと資産価値期待がせめぎ合うマンション市場~変動金利は98%が上昇予測、マンション価格は10年後も70%超が上昇期待~

分譲マンション購入・売却検討者32万人を有する不動産のセカンドオピニオンサイト「住まいサーフィン」(https://www.sumai-surfin.com/ 運営:スタイルアクト株式会社 東京都中央区・代表取締役:沖有人)は、今回で71回目となるマンション購入検討者の定例意識調査を行いました。
本調査は、自社Webサイト「住まいサーフィン」の登録会員32万人のうち、 直近3か月間に新築マンションの販売センターに行った経験がある人のみを対象とし、マンション購入に対するアンケートを実施しています。
当社ではマンション購入検討者の心理動向を四半期単位で時系列比較しています。一部調査結果については、購入希望エリアを「東京23区」と「その他」へ分けた詳細も公表しています。(第1回は2008年4月、今回で71回目)
■■要旨■■
☑変動金利は98%が上昇を予想 うち4割弱が「1%以上上がる」との予想
☑10年後も価格が上がるとの回答がついに70%越え
■■マンション購入に対する意識調査概要 ■■
【調査期間対象】
自社Webインターネットサイト「住まいサーフィン」の登録会員32万人のうち、 直近3か月間に新築マンションの販売センターに行った経験がある人
【調査期間と回収サンプル数】
第63回2023年10月5日~10日(208件) 第64回2024年01月11日~16日(217件)
第65回2024年04月5日~10日(245件)第66回2024年07月05日~15日(188件)
第67回2024年10月7日~15日(212件) 第68回2025年1月10日~21日(184件)
第69回2025年4月1日~9日(236件) 第70回2025年7月3日~7月7日(223件)
第71回2025年10月2日~5日(234件)
【調査地域】 全国
【調査方法】 自社Webサイト「住まいサーフィン( https://www.sumai-surfin.com/ )」
■■ マンション購入に対する意識調査結果 ■■
調査の結果、変動金利の見通しについて「今後、上昇すると思う」と回答した人が全体の98.3%に達し、将来的な金利上昇リスクへの警戒感が一段と高まっていることが明らかになりました。中でも、「1%程度は上がると思う」と回答した人が4割近くを占め、金利上昇を現実的なリスクとして捉える姿勢がうかがえます。
背景には、日本銀行による段階的な金融引き締めがあります。2024年3月19日、日銀は長年続けてきた大規模な金融緩和政策を解除し、政策金利を0〜0.1%程度に誘導する方針へ転換しました。その後、同年7月および2025年1月にも追加利上げが行われ、金融引き締めの流れが定着しつつあります。さらに、10月にも追加利上げが実施されるとの観測が強まっており、市場全体で金利上昇への警戒が続いています。
日本銀行の追加利上げを受け、変動金利型住宅ローンは上昇傾向にあります。2025年1月の追加利上げ以降、さまざまな金融機関で2025年4月に適用金利が引き上げられました。既存の借り入れは、主に10月または4月の見直し時に影響が出るとされており、借入時期によって負担増のタイミングが異なります。
さらに、高市政権の発足以降、従来のリフレ的金融政策の方向性が継承されるとの見方が出ています。高市首相は、日銀による柔軟な金融政策の活用を支持する立場を示しており、金利動向への注目が続いています。住宅ローン利用者にとって、政策判断や日銀の追加利上げのタイミングが資金計画に影響を及ぼす局面にあるといえます。
一方で、マンション価格の見通しについては依然として強気の傾向が続いています。「10年後のマンション価格は上昇していると思う」と回答した人は70.4%と、調査開始以降初めて7割を超えました。価格高騰が続く現状においても、多くの人々がマンションを“値上がりが期待できる資産”として捉えている実態が浮き彫りになりました。
金利上昇への懸念が強まる一方で、住宅を「資産形成の手段」として前向きに捉える層も依然として多く、今後の住宅市場は“金利上昇リスク”と“資産価値上昇期待”がせめぎ合う局面にあるといえます。
■■調査結果詳細 ■■
図1:住宅ローン変動金利はどうなるか

図2:10年後のマンション価格について

この調査結果の詳細は、住まいサーフィンでもご覧いただけます。
https://www.sumai-surfin.com/bigdata-analysis/enquete-result/id25_71.php
住まいサーフィン サイト概要
マンションの適正価格や資産価値を判断するための価格情報サイト。2004年より会員制に移行し、マンションの売買をする時に知りたい情報を”見える化”、購入・売却検討者が知ることが難しかった不動産情報を提供し、持ち家取得を後押ししている。マンションの査定価格・相場情報と会員の物件評価・デベロッパー評価などの豊富なコンテンツを持つ。中古マンション、賃貸物件データなどの不動産事例2億件以上を保有し、会員数は32万人(2025年10月時点)を超える業界最大級の不動産ビッグデータカンパニーとして、不動産情報を調査・分析するスタイルアクト株式会社が運営している。


スタイルアクト株式会社代表 沖有人
1988年、慶應義塾大学経済学部卒業後、監査法人系・不動産系のコンサルティング会社を経て、1998年に現スタイルアクト株式会社を設立。住宅分野において、マーケティング・統計・ITの3分野を統合し、日本最大級の不動産ビッグデータを駆使した調査・コンサルティング・事業構築を得意としている。設立当初から運営している分譲マンション価格情報サイト「住まいサーフィン」(https://www.sumai-surfin.com/)の会員数は、現在32万人を超える。中でも、自宅投資の基礎や今後の不動産市況などを沖自ら解説している「沖レク動画」は人気コンテンツとなっている。
『マンションは10年で買い替えなさい』(朝日新書)、『眠れなくなるほど面白い 図解 マンションの話』(日本文芸社)など著書多数。
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