【空調衛生工事業界についてインターン前後で学生が感じた変化】空調衛生工事業界の認知度向上とイメージアップを目的とした「学生インターンによる業界研究プロジェクト」を報告

~報告レポートを発行~

株式会社フォーバル

 『「新しいあたりまえ」で、新しい世界を創るFORVAL』を理念に掲げ、ESG経営を可視化伴走型で支援する「企業ドクター(次世代経営コンサルタント)集団」の株式会社フォーバル(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:中島 將典、以下「フォーバル」)は、一般社団法人東京空調衛生工業会(所在地:東京都中央区、会長:谷口 昌伸、以下「東空衛」)と連携のもと、空調衛生工事業界の認知度向上とイメージアップを目的とした「学生インターンによる業界研究プロジェクト」を7月より始動し、報告レポートを発行しました。

●本レポートの詳細は、こちらをご参照ください。

URL:https://www.forval.co.jp/pdf/20251023_toukuuei_report.pdf

今回のレポートの目的・背景

 日本では少子高齢化に伴い人口減少が進行しており、その影響はさまざまな産業に及んでいます。建設業においても、就業者数の減少が続いており、日本建設業連合会の予測によれば、2035年には技能労働者が約129万人不足するとされている現状です。

 フォーバルは、全国の中小・小規模企業に対して「可視化伴走型経営支援」を展開しており、建設業界のお客様に対しても経営支援を行ってきました。経営支援を行う立場として、建設業の発展に貢献したいという思いから、東空衛との連携のもと、「学生インターンによる業界研究プロジェクト」に取り組むこととなりました。

 本プロジェクトでは、フォーバルが受け入れを行ったインターン生が、空調衛生工事業界の業界調査や東空衛の会員企業のホームページ調査を実施しました。学生の視点で業界の魅力を発見するとともに、魅力発信のためのアイデアを検討しました。

 

 インターン生の受け入れは1週間ごとに行われ、合計20名の学生が本プロジェクトに参加しました。本レポートは、各週のインターン生が作成した資料を集約・編集して構成したものです。

サマリー

■会員企業のホームページ調査

 東空衛の会員企業が、自社のホームページを通じてどのように企業情報や取り組みを伝えているかを把握することを目的として実施したものです。そのため、ホームページの機能性よりも、掲載されている情報の内容に着目し、「学生の目線でその企業のことがどれだけ理解できるか」を重視して調査を行いました。

■空調衛生工事業界の魅力発信に向けて

 インターン生4名と東空衛との面談を実施し、業界の現状や企業の採用活動、学生の就職活動等について意見交換を行いました。

会員企業のホームページ調査結果(抜粋)

 調査では、以下の5つの調査項目を設定し、その調査項目ごとにわかりやすく情報が掲載されているかを確認し、レーダーチャート形式で点数化を行いました。

1.企業理解度

会社概要、経営理念、事業内容、更新情報などを通じて、企業の基本情報が明確に伝わっているかを確認

2.独自性・優位性

自社の特長、導入事例、実績・受賞歴、第三者認証・特許などにより、他社との差別化が図られているかを確認

3.社会性・持続可能性

環境配慮、社会貢献活動、行政連携、SDGsやESGに関する宣言など、社会的責任への取り組みを確認

4.人材採用・人材戦略

採用情報、育成制度、勤務制度、社員紹介などを通じて、人材に対する考え方や方針が明示されているかを確認

5.デザイン・使い勝手

視認性、操作性、統一感、情報の見つけやすさなど、ユーザーにとっての利便性を確認

 各社のホームページに対して点数化を実施し、その企業ごとの点数を集計して項目別の平均点を算出することで、会員企業全体の傾向を可視化しました。(調査実施時点でホームページを閲覧できた調査対象企業数は73社)

 その結果、企業理解度の平均点は3.9点で、4点台が44社と最多となりました。企業の事業内容や理念が明確に伝わっている企業は高評価を得ており、学生からは「何をしている会社かすぐに分かった」「施工事例が豊富でイメージしやすかった」との声があがりました。一方で、情報が散在している企業では「ページを何度も行き来しないと分からなかった」との指摘もあり、情報整理と導線設計が理解度向上の鍵となることがわかりました。

 

 全体的に企業の事業内容や施工実績に関する記載は比較的充実しており、基本的な企業理解は得やすい状況です。一方で、専門用語が多く、学生にとっては理解が難しい内容も見受けられました。

 また、社員紹介やインタビューを掲載している企業は、職場の雰囲気や働き方が伝わりやすく、学生からの評価も高い傾向にありました。特に、若手社員の声や入社後のキャリアに関する情報は、働くイメージの形成に寄与していることがわかりました。

空調衛生工事業界の魅力発信に向けて(抜粋)

 今回、インターン生4名と東空衛との面談を実施しました。面談には、正会員である株式会社城口研究所および株式会社三冷社も参加し、面談では業界の現状や企業の採用活動、学生の就職活動等について意見交換を行いました。インターン生にとっては業界理解を深める有意義な機会となりました。

■インターン生が発見した空調衛生工事業界の魅力 

 インターン生は、本プロジェクトで取り組んだ業界調査や会員企業のホームページ調査、東空衛及び会員企業との面談を通じて、建設業界に対するイメージが変化するとともに、空調衛生工事業界の様々な魅力を発見することができました。

 当初、インターン生は本業界に対して、「地味」、「労働環境がよくない」、「教育制度や福利厚生は充実していなさそう」、「デジタル化が進んでいない」、「環境配慮の印象が薄い」といった印象を抱いていたとのことでした。しかし、実際に企業のホームページを調査すると、働きやすい環境の整備を進めている企業やSDGsに積極的に取り組んでいる企業が多くあり、業界のイメージに対して変化をもたらす結果となりました。

 他にも、生活インフラの根幹を担う業界であるとともに、空調設備・給排水衛生設備だけでなく、特殊管設備工事など、幅広い分野で社会に貢献している社会貢献への大きさや仕事のやりがい、また業界の安定性と可能性を感じたとの声がありました。

■インターン生が感じた空調衛生工事業界の課題

 マイナビが2026年卒の大学生を対象に実施した業界イメージ調査では、「建設・設備工事業界」に対して、「もともと就職先として考えていない」と回答した大学生が全体の69.4%にのぼりました。これは、業界の認知度が依然として低いことも一因と考えられます。その要因としては、学生が頻繁に利用するSNS等での情報発信が不足している企業も多く、本業界に触れる機会が少ないことが挙げられます。

・古いイメージの払拭

 業界には「3K(きつい・汚い・危険)」といった旧来のイメージが根強く残っており、若者からは「労働環境が悪そう」「上下関係が厳しそう」といった印象を持たれています。今回の会員企業のホームページ調査においても、福利厚生や職場の環境改善に取り組んでいる企業が確認されたが、その実態が十分に伝わっていないと感じられました。

・社会的価値と人材戦略の発信強化

 会員企業のホームページ調査では、「社会性・持続可能性」の項目が最も低い平均点となっており、SDGsや地域貢献などの取り組みが十分に発信されていない企業が多いことがわかりました。現代の学生は、企業の社会的責任や持続可能性への姿勢を重視する傾向が強いため、この要素を積極的に発信することで、学生にとっての魅力度が向上すると考えられます。

■インターン生が考えたアイデア

●ブランド戦略と情報発信に関するアイデア

・統一ブランドの構築

 業界の魅力を効果的に発信する施策として、東空衛と関連団体が連携をして、業界全体を象徴するロゴやキャッチフレーズを制作します。制作したロゴは、使用許可制とし、「信用の証」としての意味を持たせます。

 会員企業には、Webサイトやパンフレット、施工現場など、様々な場面でのロゴ活用を促進します。特に施工現場においては、ロゴ入りステッカーを貼らせてもらうなどして本業界の存在が身近にあふれていることを実感してもらいます。

 このアイデアは、観光庁が展開した「Japan. Endless Discovery.」の事例を参考にしました。

・SNS活用

 若年層との接点を増やすためには、SNSの活用が不可欠です。今回のインターン生からも情報収集において、SNSを重視することが多くありました。インターン生からは、「仕事の裏側紹介」、「知名度のある建物の事例紹介」、「社員の一日密着動画」、といった具体的なコンテンツのアイデアが挙げられました。

・会員企業向けホームページガイドラインの作成

 本プロジェクトでのホームページ調査結果をもとに、東空衛が会員企業向けのホームページガイドラインを作成します。これにより、会員企業はサイト運営をしやすくなり、利用者にとっても必要な情報を分かりやすく得られるようになります。

●イベント開催に関するアイデア

・メタバースを活用した職場体験

 メタバース空間を活用することにより、学生が企業のブースを自由に訪問して、気軽に会話することができます。このような交流を通じて、新たなつながりを得ることが可能となり、自社に対して興味を持ってもらえるきっかけとなります。

・SDGsやデジタルをテーマとした学生コンテストの開催

 環境問題や社会課題に関心を持つ若者と業界をつなぐことを目的として、SDGsやデジタル技術をテーマとした学生向けコンテストを開催します。学生が、チームで社会課題に向き合い、解決方法を考えて発表する機会となります。

●業界理解促進に関するアイデア

・業界用語集の作成と公開

 学生にとって馴染みのない業界用語(例えば「クリーンルーム」や「ZEB・ZEH」など)は、業界理解の最初のハードルとなっています。そこで、イラストや具体的な使用例を交えた若者向けの用語集を作成し、東空衛のホームページに掲載します。できれば、学生といっしょに作ることで、学生がわからないことをわかりやすく伝える用語集になると考えられます。

まとめ

本プロジェクトでは、フォーバルが受け入れたインターン生が、東空衛および会員企業様を対象に、空調衛生工事業界の実態や企業の魅力を学生目線で調査・分析しました。

 フォーバルは、これまで全国の中小・小規模企業に対して「可視化伴走型経営支援」を展開しており、建設業においても、DXやESGを軸とした支援を行ってきました。

 日本の建設業界は、少子高齢化による労働人口の減少や技能者の高齢化、DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応の遅れなど、さまざまな構造的課題に直面しています。空調衛生工事業界においても、若手人材の確保や業界の認知度向上が急務となっており、持続可能な経営への転換が強く求められています。

 フォーバルでは東空衛との連携のもと行った今回のプロジェクトを踏まえ、若者の視点を取り入れた業界調査を通じて、業界の魅力を再発見し、持続的な経営の推進を図るとともに、その活性化への貢献を目指します。

株式会社フォーバルとは

  ESG経営を可視化伴走型で支援する「企業ドクター(次世代経営コンサルタント)集団」であるフォーバル(資本金: 41億 50百万円、 【証券コード: 8275】)は、中小・小規模企業を対象に「情報通信」「海外」「環境」「人材・教育」「起業・事業承継」の 5分野に特化したコンサルティングサービスをコアビジネスとしています。      

 政府が掲げる4つの原動力「グリーン」「デジタル」「活力ある地方創り」「少子化対策」に則り、自治体・民間企業・教育機関・金融機関と連携しながら日本全国でDX・GX人材を育て、その人材が地元経済を活性化させるという好循環によって永続的な地方創生の実現を目指す「F-Japan」構想を推進するとともに、近年ますます注目される人的資本をはじめとしたESG経営の可視化伴走支援に取り組んでいます。

■会社概要

社名:株式会社フォーバル

代表:代表取締役社長 中島 將典

設立:1980年(昭和55年)9月18日

所在地:東京都渋谷区神宮前五丁目52番2号青山オーバルビル14階

※詳細はホームページをご覧ください。

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会社概要

株式会社フォーバル

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URL
https://www.forval.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区神宮前 五丁目52番地2号 青山オーバルビル14階
電話番号
03-3498-1541
代表者名
中島 將典
上場
東証スタンダード
資本金
41億円
設立
1980年09月