インテージ、位置情報データで首都圏大型イベントの来場実態を分析
~東京モーターショーの観光・レジャー施設との集客相乗効果とEVへの関心~
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、2017年10月27日~11月5日に開催された第45回東京モーターショー2017の来場実態を把握するために、株式会社ドコモ・インサイトマーケティング(本社:東京都港区、代表取締役社長:熊谷 宜和)が提供する「di-PiNK®」が保有するドコモの基地局位置情報と、インテージが保有するCar-kit(自動車パネル)のデータを用い、来場者のプロファイルや行動の特徴を分析した結果をご紹介します。
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[ポイント]
◇ 東京モーターショー来場者は、一都三県からの割合が大きいものの、一都三県以外の地域からの来場者も34%を占め、広域から集客していることがわかった。
◇ 一都三県以外の地域からの来場者が東京モーターショーに来場した前後1週間に訪れた場所は、東京ディズニーリゾートがある舞浜が多く、東京モーターショーと東京ディズニーリゾートとの間に集客の相乗効果があった可能性が考えられる。
◇ 自動車購入時期が5年以上先という来場者で電動自動車(EV)の購入意向が高い。
・ 東京モーターショー来場者が次に自動車を購入する際のエンジンタイプとしては、非来場者に比べてガソリン車やディーゼル車の意向が高く、電気自動車(EV)には差がない。
・ 購入意向時期別に分析すると、「購入はするが5年以上先」という来場者では電気自動車(EV)の意向が高く、「いずれはEVを買いたい」という意識がより喚起された様子もうかがえた。
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JAMA(一般社団法人 日本自動車工業会)によると、第45回東京モーターショー2017の来場数は771,200人。最初の土日に台風による交通機関の乱れも発生し、前回(2015年 第44回ショー:812,500人)からは減少したものの、1日に最大112,000人が来場した、国内最大規模のイベントです。
これだけ多くの人たち、一体どこから来場してきたのでしょうか。また、今回の東京モーターショーでは電気自動車(EV)や車両の電動化に関連する展示が目立ちましたが、このようなイベントに来場する人たちにとってEVはどう感じられているのでしょうか。「di-PiNK®」の位置情報データとCar-kit(自動車パネル)のデータを使用して調べてみました。
1.どこに住んでいる人が東京モーターショーを訪れている?
開催会場エリアに一般公開日である10月28日~11月5日の9日間に訪れた人を『来場者』とし、国際展示場(東京ビックサイト)が含まれるエリア(図表1)を対象にデータ集計しました。
図表1 対象エリア
図表2
東京モーターショーを訪れた前後1週間以内に首都圏周辺で他にどこに行ったのか、をランキングした結果が図表3です。
図表3
2. 東京モーターショー来場者の電気自動車(EV)への関心は高い?
今回の東京モーターショーでは電気自動車(EV)や車両の電動化に関連する展示が目立ちました。これらに関心の高い人たちが東京モーターショーに来場しているのでしょうか。位置情報データから得られる来場情報を、インテージが保有している、生活者の車に関する意識・実態データベース「Car-kit」の情報と組み合わせることで、来場者の意識を捉えてみました。
図表4は、自動車を買うとしたらどのエンジンタイプがよいか、来場者と非来場者のエンジンタイプ購入意向率を比較したデータです。
図表4
図表5
さらに、来場者のうち「購入時期が5年以上先」という人に絞って、来場前後の意向の変化をみてみました。
図表6
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本レポートに使用した当社調査データについて
【di-PiNK(ディーアイピンク)】 http://www.di-pink.com/
ドコモの位置情報やサービス利用情報、アンケート回答データ、インテージが保有する生活者購買データ、TV・新聞も含めたメディア接触データ、提携先から提供される3rd Partyデータ等、Webとリアルのデータを統合したDMPです。di-PiNKを活用すると、ユーザーニーズや顧客像を知る手がかりを得て、生活者のインサイト(新たな発見)を可視化することができます。また、これを基に生活者へのコミュニケーションを高度化することにより、既存ユーザーや見込み顧客に対してシームレスにコミュニケーションを図ることができるようになります。
※「di-PiNK」は株式会社ドコモ・インサイトマーケティングの登録商標です。
【Car-kit(自動車パネル)】 https://www.intage.co.jp/industry/automobile/car-kit/
株式会社インテージが毎月約60万人から前月の自動車情報を取得しているシンジケートデータです。
現有車や次期意向などを聴取する市場動向把握調査と、契約者に対して購入理由や購入時の重視点などを聴取する契約者調査の2部構成で実施しております。
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【株式会社インテージ】 https://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values ~ お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点に立ったマーケティングの実現を支援してまいります。
【報道機関からのお問い合わせ先】
■株式会社インテージ 広報担当:石渡(いしわた)/西澤(にしざわ)
TEL:03-5294-6000
サイト「お問い合わせフォーム」 https://www.intage.co.jp/contact/
【本調査内容に関するお問い合わせ先】
■株式会社インテージ DCG・サービス事業本部
担当:伊田 TEL:03-5294-9373
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[ポイント]
◇ 東京モーターショー来場者は、一都三県からの割合が大きいものの、一都三県以外の地域からの来場者も34%を占め、広域から集客していることがわかった。
◇ 一都三県以外の地域からの来場者が東京モーターショーに来場した前後1週間に訪れた場所は、東京ディズニーリゾートがある舞浜が多く、東京モーターショーと東京ディズニーリゾートとの間に集客の相乗効果があった可能性が考えられる。
◇ 自動車購入時期が5年以上先という来場者で電動自動車(EV)の購入意向が高い。
・ 東京モーターショー来場者が次に自動車を購入する際のエンジンタイプとしては、非来場者に比べてガソリン車やディーゼル車の意向が高く、電気自動車(EV)には差がない。
・ 購入意向時期別に分析すると、「購入はするが5年以上先」という来場者では電気自動車(EV)の意向が高く、「いずれはEVを買いたい」という意識がより喚起された様子もうかがえた。
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JAMA(一般社団法人 日本自動車工業会)によると、第45回東京モーターショー2017の来場数は771,200人。最初の土日に台風による交通機関の乱れも発生し、前回(2015年 第44回ショー:812,500人)からは減少したものの、1日に最大112,000人が来場した、国内最大規模のイベントです。
これだけ多くの人たち、一体どこから来場してきたのでしょうか。また、今回の東京モーターショーでは電気自動車(EV)や車両の電動化に関連する展示が目立ちましたが、このようなイベントに来場する人たちにとってEVはどう感じられているのでしょうか。「di-PiNK®」の位置情報データとCar-kit(自動車パネル)のデータを使用して調べてみました。
1.どこに住んでいる人が東京モーターショーを訪れている?
開催会場エリアに一般公開日である10月28日~11月5日の9日間に訪れた人を『来場者』とし、国際展示場(東京ビックサイト)が含まれるエリア(図表1)を対象にデータ集計しました。
図表1 対象エリア
来場者の居住エリア別に集計した結果が図表2です。一都三県からの来場者が66%となりました。一都三県以外の地域では、開催地から遠い地域ほど来場者が少なくなっていくものの、合計すると34%に達しており、広域から集客していることがわかります。
図表2
では、一都三県以外の遠方からの来場者は、東京モーターショーだけを目的に来ているのでしょうか。
東京モーターショーを訪れた前後1週間以内に首都圏周辺で他にどこに行ったのか、をランキングした結果が図表3です。
図表3
トップ10をみると、ターミナル駅を抱えるエリアを抑え、テーマパークやホテルを抱える東京ディズニーリゾートのある舞浜がトップになっています。このことから、東京モーターショーと東京ディズニーリゾートには双方の集客に相乗効果があった可能性が考えられます。
2. 東京モーターショー来場者の電気自動車(EV)への関心は高い?
今回の東京モーターショーでは電気自動車(EV)や車両の電動化に関連する展示が目立ちました。これらに関心の高い人たちが東京モーターショーに来場しているのでしょうか。位置情報データから得られる来場情報を、インテージが保有している、生活者の車に関する意識・実態データベース「Car-kit」の情報と組み合わせることで、来場者の意識を捉えてみました。
図表4は、自動車を買うとしたらどのエンジンタイプがよいか、来場者と非来場者のエンジンタイプ購入意向率を比較したデータです。
図表4
来場者は非来場者より、ガソリン車やディーゼル車などの購入意向が高く、EVについては非来場者と変わりません。では、EVへの関心は高くないということでしょうか。そこで、次に自動車を買うとしたらいつ頃を想定して
いるか、購入意向時期別のEV購入意向率を図表5でみてみました。
図表5
図表5の結果をみると、全体的に購入時期が先であるほどEV購入意向率が高くなる傾向にありますが、「購入時期が5年以上先」という来場者ではEV購入意向率が非来場者を有意に上回っています。
さらに、来場者のうち「購入時期が5年以上先」という人に絞って、来場前後の意向の変化をみてみました。
図表6
図表6の結果から、ディーゼルに次いでEVや燃料電池自動車への意向が来場前をわずかに上回っていることがわかります。このことから、EVはまだ現実的な選択肢としてあがりにくいながらも、来場者では「いずれはEVを購入したい」という気持ちがあり、東京モーターショーを通じて刺激を受けた様子がうかがえます。
このように「人の動き」に着目すると、遠方からの東京モーターショー来場者が東京ディズニーリゾートのある舞浜にも訪れていたように、同時に「別の何か」が発生しているという面白い関係性がみえてくるかもしれません。また、東京モーターショー来場者の自動車購入意向といった、「人の動き」に「人の意識」を紐づけてみることで、施策の検証や次の打ち手に向けた新たな仮説を立てることもできそうです。近年、マーケティングへの活用が進みはじめた位置情報データをどのように利用することで新たな発見が生まれるか、インテージでは今後も研究を続けてまいります。
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本レポートに使用した当社調査データについて
【di-PiNK(ディーアイピンク)】 http://www.di-pink.com/
ドコモの位置情報やサービス利用情報、アンケート回答データ、インテージが保有する生活者購買データ、TV・新聞も含めたメディア接触データ、提携先から提供される3rd Partyデータ等、Webとリアルのデータを統合したDMPです。di-PiNKを活用すると、ユーザーニーズや顧客像を知る手がかりを得て、生活者のインサイト(新たな発見)を可視化することができます。また、これを基に生活者へのコミュニケーションを高度化することにより、既存ユーザーや見込み顧客に対してシームレスにコミュニケーションを図ることができるようになります。
※「di-PiNK」は株式会社ドコモ・インサイトマーケティングの登録商標です。
【Car-kit(自動車パネル)】 https://www.intage.co.jp/industry/automobile/car-kit/
株式会社インテージが毎月約60万人から前月の自動車情報を取得しているシンジケートデータです。
現有車や次期意向などを聴取する市場動向把握調査と、契約者に対して購入理由や購入時の重視点などを聴取する契約者調査の2部構成で実施しております。
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【株式会社インテージ】 https://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values ~ お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点に立ったマーケティングの実現を支援してまいります。
【報道機関からのお問い合わせ先】
■株式会社インテージ 広報担当:石渡(いしわた)/西澤(にしざわ)
TEL:03-5294-6000
サイト「お問い合わせフォーム」 https://www.intage.co.jp/contact/
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■株式会社インテージ DCG・サービス事業本部
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