パーソル総合研究所、テレワークに関する不安感や孤独感について調査結果を公表 不安感・孤独感はテレワーカーが2~3割の職場で最も高い。まだらテレワークに注意

テレワーカーの比率が高まると、出社している人の疑念・不満感も高まる。双方のマネジメントが重要

株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渋谷和久)は、テレワークに関する不安感や孤独感に関する調査結果を発表いたします。同調査は、テレワークの浸透に伴う不安感や孤独感の実態及び解消法を探ることを目的に実施しました。
  • 調査結果
1.テレワークに関する不安
①     テレワーカー本人の不安
 テレワーカー本人が抱いている不安の1位は「相手の気持ちが察しにくい」で39.5%、2位は「仕事をさぼっていると思われないか」で38.4%(図表1)。

 テレワーカーの不安に関する設問として12項目を用意したが、いずれの項目についても30~40%程度の人が不安を抱えていた。また、12項目のうち1つでも不安を持っている人の割合は64.3%であり、何かしらの不安を持っている人は多い。
                    図表1.テレワーカーの不安

②     テレワーカーをマネジメントしている上司の不安

 テレワーカーをマネジメントしている上司の不安の1位は「業務の進捗が分かりにくい」で46.3%、2位は「相手の気持ちが察しにくい」で44.9%(図表2)。上司の不安に関する設問として9項目を用意したが、いずれの項目についても30%後半~40%後半の人が不安を抱えていた。9項目うち1つでも不安を持っている上司の割合は75.3%であり、テレワーカー本人よりも多い。

           図表2.テレワーカーのマネジメントに関する上司の不安

➂    テレワーカーに対する出社者の疑念・不満
 テレワーカーに対して出社者が抱いている疑念・不満の1位は「さぼっていると思うことがある」で34.7%、2位は「相談しにくい」32.3%(図表3)。テレワーカーに対して1つでも疑念・不満を持っている出社者の割合は58.1%。
                  図表3.出社者の疑念・不満

④     テレワーカーと出社者の気持ちの比較
 テレワーカーが不安に思っているほどには、出社者はテレワーカーに対して疑念・不満を抱いていない(図表4)。ただし、出社者も20~30%程度の人が疑念・不満を持っているため、注意は必要。

                 図表4.テレワーカーと出社者の気持ち

➄     テレワーカーの孤独感
 テレワーカーで「孤立していると思う」と回答した人は28.8%(図表5)。また、テレワークの頻度が高いほど孤独感は高くなる(図表6)。

                   図表5.テレワーカーの孤独感

                  図表6.テレワークの頻度と孤独感

2.職場のテレワーカー比率と心理的ストレス
①    テレワーカー比率と不安感・孤独感

 職場におけるテレワーカーの比率が2~3割のときに、テレワーカーの不安感や孤独感がピークとなった(図表7)。職場においてテレワーカーと出社者が混在している「まだらテレワーク」がもたらすテレワーカーへの心理的ストレスには注意が必要。

              図表7.職場のテレワーク比率と不安感・孤独感

②    テレワーカー比率と出社者の疑念・不満
 職場におけるテレワーカーの比率が高くなるとともに、テレワーカーに対する出社者の疑念・不満も高くなっていく(図表8)。

              図表8.職場のテレワーカー比率と出社者の疑念・不満感

3.テレワーカーの不安と転職リスク
 テレワークで評価面の不安を持っている人は転職意向が強くなっている。上司からの公平・公正な評価に対する不安が当てはまる人は、当てはまらない人に比べて転職意向が1.8倍。仕事をさぼっていると思われないかという不安が当てはまる人は、当てはまらない人に比べて転職意向が1.7倍(図表9)。

                 図表9.テレワーカーの不安と転職意向


4.テレワーカーのマネジメント
①   上司とのコミュニケーションについて、リアルな場で顔を合わせる「対面」の場合と、リアルな場で顔を合わせない「非対面」の場合を比べると、「非対面」の方が「報告」「連絡」「相談」「雑談」のすべてが行われない傾向にある。また、「非対面」の中でも、テレワークでよく使われるだろう「Web会議、テレビ会議」では、それらがさらに行われていない(図表10)。

              図表10.コミュニケーションの手段と内容の関係性

②     観察力が高い上司は、テレワーカーと信頼関係を築いている。上司と部下の信頼関係はテレワーカーの評価面の不安や孤独感を抑制していた。さらに、出社者のテレワーカーに対する疑念・不満感の抑制も確認された。

                  図表11.上司の観察力による効果

  • 分析コメント~「まだらテレワーク」のリスクに注意すべき。マネジメントに工夫が求められる~   (研究員・青山茜)

 今後、テレワーカーと出社者が混在する「まだらテレワーク」と言える職場が増えていくだろう。「まだらテレワーク」の職場では、テレワーカーが少数派になることで周囲の目が気になって心理的なプレッシャーが増し、不安感が増す。最も不安感が高いのはテレワーカーの比率が2~3割程度の職場だ。出社者がテレワーカーに対して疑念・不満を抱いている点も無視できない。マネジメントとして以下が求められる。

① 観察力(部下に関する情報を把握するスキル)を高める
 上司が把握すべきなのは、部下についての「スキルに関する情報」「業務に関する情報」「キャリアの意向に関する情報」である。これらをきちんと把握することで、テレワーカーが抱える評価面の不安を緩和できる。また、ただ上司が把握すればよいわけではなく、部下に「見ていること」が伝わることも重要だ。きちんと見ていることを共有することで部下と信頼関係を築き、不安感や孤独感を軽減することにつながる。

② 部下とのコミュニケーションを意識的に増やす
 遠隔地での部下とのコミュニケーションは、実際に顔を合わせたときよりも、量と質を一層充実させる必要がある。雑談から部下の情報が得られることもある。

③ 出社者の疑念・不満感も無視しない
 「まだらテレワーク」の職場では、テレワークが原因となって職場の人間関係に“ギスギス感”が生まれる可能性がある。このことを念頭に置き、テレワーカーだけではなく、出社者をフォローすることも忘れてはいけない。一人ひとりに寄り添ったフォローをしていくことがマネジメントの鍵になる。

※本調査を引用いただく際は出所を明示してください。
出所の記載例:パーソル総合研究所「テレワークにおける不安感・孤独感に関する定量調査」
 
  • 調査概要


■「パーソル総合研究所」について<https://rc.persol-group.co.jp/>
パーソル総合研究所は、パーソルグループのシンクタンク・コンサルティングファームとして、調査・研究、組織人事コンサルティング、タレントマネジメントシステム提供、社員研修などを行っています。経営・人事の課題解決に資するよう、データに基づいた実証的な提言・ソリューションを提供し、人と組織の成長をサポートしています。
■「PERSOL(パーソル)」について<https://www.persol-group.co.jp/>
パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」をはじめ、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを展開しています。また、人材サービスとテクノロジーの融合による、次世代のイノベーション開発にも取り組んでおり、市場価値を見いだす転職サービス「ミイダス」、ITイベント情報サイトおよびイベント&コミュニティスペース「TECH PLAY」、オープンイノベーションプラットフォーム「eiicon」、クラウド型モバイルPOSシステム「POS+ (ポスタス)」などのサービスも展開しています。
※以下、メディア関係者限定の特記情報です。個人のSNS等での情報公開はご遠慮ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります。

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。
※内容はプレスリリースにより異なります。

  1. プレスリリース >
  2. パーソルHD >
  3. パーソル総合研究所、テレワークに関する不安感や孤独感について調査結果を公表 不安感・孤独感はテレワーカーが2~3割の職場で最も高い。まだらテレワークに注意