「デジタルインボイスからの詳細な仕訳生成」の特許を取得
~デジタルインボイスの普及に貢献するため、特許技術を無償開放~
株式会社TKC(本社:栃木県宇都宮市/代表取締役社長:飯塚真規)は本年6月26日、「デジタルインボイスからの詳細な仕訳生成」に関する特許を取得しましたのでお知らせいたします。
今回、新たに特許を取得した技術は、「部門別業績管理などの目的に沿って、受け取ったデジタルインボイスの明細単位で仕訳を生成できるもの」です。
デジタルインボイスとして受け取ったデータから自動で仕訳を生成し、会計ソフトにデータ連携できれば、経理担当者の仕訳入力の手間が大幅に軽減されます。またデジタルインボイスは、コンピュータがその取引の詳細まで正確に読み取ることができるため、「取引種類」や「部門」をキーに仕訳を生成することができます。
そうした経理業務の合理化や精緻な業績把握を実現する当社の新技術が、このたび特許として認められました。
■今回取得した特許技術の特徴
当社は、2021年9月に「電子インボイスから仕訳データを生成する」特許を取得しています(特許第6950107号)。こちらは、JP-PINTが公表される前だったこともあり、UN/CEFACTのCII等による電子インボイスを主な対象としたものであるのに対し、今回特許取得した技術は、ペポルネットワークを介して送受信するデジタルインボイス(ペポルインボイス)、およびペポルネットワークでは送受信できない「税込み」のデジタルインボイスを対象としています。
また、勘定科目等に関して十分な知識を持ち合わせていない経理担当以外のスタッフでも簡単に仕訳を生成できる新たな仕組みや、仕入先によって異なる各種デジタルインボイスから仕訳を生成する技術についても、今回の特許の中に盛り込まれています。
■特許技術の実施権を無償開放
当社は、今回取得した特許技術に関して、その実施権を当社のホームページで無償開放します。当該特許技術の実施権を無償開放することにより、デジタルインボイスの普及と活用に貢献したいと考えています。
特許実施権(ライセンス)の無償開放条件は次の2点です。
1.公序良俗に違反するような行為をしないこと
2.TKCのホームページを通じて実施許諾契約の締結
※手続等の詳細につきましては、今後、TKCのホームページ等でご案内します。
■特許概要
(1)発明の名称 仕訳生成装置、方法、およびブログラム
(2)特許番号 特許第7511098号
(3)登録日 令和6年6月26日
■ペポル(Peppol)について
ペポルとは、電子文書をネットワーク上でやり取りするための「文書仕様」、「ネットワーク」及び「運用ルール」に関するグローバルな標準仕様で、国際的な非営利組織である「Open Peppol」(本部:ベルギー)という団体により管理されています。このペポルは、現在、欧州各国のみならず、オーストラリア、ニュージーランドやシンガポールなどの欧州域外の国も含め30か国以上で利用が進んでいます。
ペポルネットワークを介したデジタルインボイスは、各ユーザーのペポルアクセスポイントを通して送受信を行う仕組みであり、お互いのユーザーが同じソフトウエアを導入する必要はありません。この仕組みは、お互いで異なるインターネットサービスプロバイダーを利用していても送受信可能な電子メールと同じです。
■ペポルインボイス(ペポルネットワークで送受信するインボイス)の特長
ペポルユーザーは、ペポルネットワークに参加する他のユーザーとペポルインボイスをやり取りできます。ペポルインボイスのメリットは、インボイスの発行や保存に係るコスト削減に加えて、以下の三つがあります。
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相手先の名称、取引金額、税率、数量、品名など、インボイスの記載事項をシステムが正確かつ詳細に読み取り、仕訳を自動生成できる
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異なるシステムユーザー企業と送受信を行える(双方でペポルの利用が必要)
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送信時に実施される検証(Validation)処理により、受信したペポルインボイスには、インボイスの記載事項が必ず網羅されている
【ご参考】
■「FXクラウドシリーズ」の販売管理機能について
2020年9月から提供が始まった財務会計システム「FXクラウドシリーズ」は、導入企業数を着実に増やしていく中で、機能強化を継続的に行ってきました。22年10月に追加された「販売管理機能」に加え、23年12月には「給与計算機能」が搭載されました。①財務会計②販売管理③給与計算の三つの機能がクラウドシステム上で一元的に管理できることで、経理事務の効率化はさらに進みます。
なお、②販売管理機能には、本年5月に「ペポルインボイス等送受信機能」が搭載されました。これにより、ペポルインボイスに加えて、見積書、納品書、請求書および領収書等もデジタルで送受信できるようになりました。
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