増加する整形外科分野の手術において疼痛や術後の早期回復を促進 「アイシングシステムCE4000Ⅱ」を新発売
従来品より冷却パッドの種類を増やし、静音設計で快適な使いやすさを追求
整形外科領域におけるクライオセラピーと当社のアイシングシステムについて
クライオセラピーとは、スポーツ医学分野において1950年代から普及している「冷却することで患部の早期回復が期待できる」治療法です。
臨床現場では、1980年代ごろから方法論や効果の研究が進められ、整形外科分野を中心に広く普及しています。
特に整形外科分野では、術創や受傷部の出血量・腫脹の抑制、リハビリテーション後のクールダウン、術後の疼痛緩和など、様々なシーンで活用されています。
当社は初代冷却療法用器具である「アイシングシステム2000」を1997年に発売して以降、整形外科領域におけるクライオセラピーをリードしてまいりました。
アイシングシステムCE4000Ⅱ 開発の背景
日本国内では、急速な高齢化に伴い、変形性膝関節症や変形性股関節症の罹患数が増加しており、変形性膝関節症はX線撮影で診断される潜在的な患者数で約3,000万人、変形性股関節症の患者数は約120万~510万人と推定されています(※1)。また、変形性膝関節症および変形性股関節症などの治療で行われる「人工関節置換術」の件数は年々増加しており、高齢化に伴って今後も手術件数は増加することが見込まれます(※2)。
一方で、各医療機関では、術後寝たきりになることによる筋肉量の減少や関節拘縮、精神・認知機能の低下を予防し、入院期間を短縮するために早期離床が行われています。特に、整形外科分野では、術後、スムーズにリハビリテーションへ移行できるよう、術後の疼痛緩和や受傷部の出血量・腫脹の抑制を目的に、術後にクライオセラピーを受けるすべての方への安定した冷却効果や高い汎用性・使用感が求められるようになりました。
具体的に、「様々な部位を冷却できるようにしてほしい」、「就寝時、機械の動作音を抑えてほしい」、「より衛生的に冷却パッドを使用したい」といったご意見をいただいており、医療従事者の方・患者様に、より快適にアイシングシステムをご使用いただきたいという思いから、この度「アイシングシステムCE4000Ⅱ」を新たに開発、発売することとなりました。
アイシングシステムCE4000Ⅱでは、冷却パッドを2種類ラインナップしており、装着部位や用途・症状に合わせて選択できます。また、感染対策の観点より、冷却パッドはシングルペイシェントユース(単一患者使用)仕様としました。また、冷却パッドを固定する固定カバーは洗濯可能なため従来品よりも衛生的に使用できます。
機械本体においては、設定温度の範囲を拡大し、当社従来品よりも静音設計にすることで、患者様が快適にクライオセラピーを受けることができるように改良を加えました。
※1:一般社団法人日本関節病学会「初級編『変形性膝関節症』の基本」(https://bit.ly/3XyxqYQ)、「初級編『変形性股関節症』の基本」(https://jsjd.info/archives/818)
※2:厚生労働省「【NDB】NDBオープンデータ」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177182.html)
アイシングシステムCE4000Ⅱ 製品構造と冷却の仕組み
アイシングシステムCE4000Ⅱは本体に組み込まれているペルチェ素子という半導体によって冷却液を循環させ、身体の一部を冷却する機械です。
専用循環液はペルチェ※によって冷却され、ホースを通じてパッドに流れ、患部を冷やすとともに熱を吸収します。熱を吸収した専用循環液はポンプによって機械本体に戻りペルチェによって再び冷却されるようになっています。
上記の仕組みによって一定温度での連続冷却が可能となります。
※ペルチェ:半導体の一種。直流電流を流した際に片面は冷却され、もう片面は加熱されるという特性を持っています。
アイシングシステムCE4000Ⅱ 製品特徴
1.長時間使用しても気になりにくい静音設計
患者様の快適性を考慮して、就寝時や相部屋で長時間使用しても気になりにくい静音設計です。当社従来品と比較してもさらに動作音を抑えました。
※40dBA以下は、一般的な騒音の目安として静かな状態とされています。
2.装着部位によって選べる冷却パッド
膝関節、足関節、股関節などに使用できる小さいサイズの冷却パッドをラインナップしました。
冷却を控えたい膝裏、足裏、腹部などを避けてクライオセラピーを行うことができ、足部の冷却にも使用できるサイズです。
また、膝関節用には当社従来品と同形状の冷却パッドも用意しており、用途や症状に合わせてパッドを選択できます。
〈冷却イメージ〉
〇アイシングパッドSPUスモール
〇アイシングパッドSPUノーマル
3.患者様一人につき1枚使用する冷却パッドと洗濯可能な固定カバーで、衛生面を考慮
配慮が必要な感染対策への対応として、冷却パッドと、冷却パッドを固定する固定カバーの2点について工夫を施しました。
冷却パッドは単一患者使用とし、固定カバーは洗濯ができるため、衛生的に使用できます。
また、結露対策として、冷却パッドの表面を起毛生地にして水分の滴りを軽減し、固定カバーで冷却パッドやホースの根元を覆い結露による水濡れを防ぎます。
4.0℃~18℃までの冷却温度設定と安定した温度管理
冷却温度を0℃から18℃の間で設定可能なため、患者様の状態に合わせた治療を行えます。
また、設定した冷却温度を維持するため、安定した温度管理が可能です。
アイシングシステムCE4000Ⅱ 製品仕様
・販売名:アイシングシステムCE4000Ⅱ
・一般的名称:冷却療法用器具及び装置
(JMDNコード:36758000)
・医療機器分類:管理医療機器
・医療機器認証番号:305AHBZX00015000
・製品基本構成:本体/CE4000用ホース/電源コード/専用循環液/ドレーンチューブ
※冷却パッドは基本セットに含まれません。
・発売日:2023年7月3日(月)
・メーカー希望小売価格:550,000円(税抜)
冷却パッド(別売品)
・販売名:アイシングパッドSPU
・医療機器分類:一般医療機器
・医療機器届出番号:13B2X00187000066
・商品名:アイシングパッドSPUスモール
アイシングパッドSPUノーマル
・1箱入数:各10枚
・メーカー希望小売価格:アイシングパッドSPUスモール 25,000円(税込)
アイシングパッドSPUノーマル 26,000円(税込)
日本シグマックス株式会社について https://www.sigmax.co.jp/
所在地:東京都新宿区西新宿1-24-1
創 業:1973年6月1日
資本金:9,000万円
代表取締役社長:鈴木 洋輔
社員数:265名(2022年3月末)
売上高:108.2億円(2022年3月期)
日本シグマックスは「身体活動支援業」を事業ドメインとし、医療、スポーツ、ウェルネスの分野で人々の身体活動を支援する製品・サービスを提供しています。創業以来「医療」、中でも「整形外科分野」に特化して各種関節用装具やギプスなどの外固定材、リハビリ関連製品などを製造・販売してまいりました。また、医療機器分野では、手術後の冷却療法のためのアイシングシステムのパイオニアであり、国内初のコードレス超音波骨折治療器「アクセラスmini」、超音波診断装置の活用範囲を広げ利便性を飛躍的に変えたポータブル超音波診断装置「ポケットエコーmiruco」など、特徴のある製品を提供しています。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像