化学R&Dの技術知を可視化:材料・配合試験ログをAIが横断解析し、研究開発の再整理を支援
非構造データから技術ポイントを抽出し、研究テーマ検討を効率化する仕組みを提供

リーガルテック株式会社(東京都港区、代表取締役:平井 智之)は、化学メーカーの研究開発部門における材料探索・配合試験・分析ログなど、非構造データが分散しやすい領域を対象として、
AI IPGenius の提供を開始した。研究ノートや試験レポートの横断的な理解を支援し、材料組成や条件別の情報整理に活用されることを想定した取り組みである。データに基づく技術検討の精度向上を目指し、研究者が参照すべき情報の把握を容易にする仕組みを整えた。
【背景】
化学メーカーの研究開発部門では、配合試験、分析レポート、官能評価、材料特性データなど、多岐にわたる非構造データが蓄積される一方、それらが部門横断で統一的に整理されにくい課題が指摘されてきた。条件ごとの試験結果や試験ログの変遷を把握するには研究者の経験に依存する面が大きく、過去資料の参照負荷も高い。複数テーマが並行する中、研究ノート・議事録・試験ログの関係性を迅速に把握することが求められている。
【活用事例:AIが研究ノート・議事録を横断解析し、技術の核心を抽出】

化学材料を扱うメーカー(企業名非公開)の研究開発部門が、以下の資料を IPGenius に投入して活用した。
・研究ノート
・会議議事録
・配合試験ログ
・過去の技術資料
AI IPGenius on IDX がこれらを横断的に解析し、
・材料組成や条件設定に関する改善点
・新規性があり得る要素
・類似テーマとの構造的なつながり
・過去の試験結果との関係性
などの観点を整理した。
研究者は抽出されたポイントを起点に議論を進め、材料探索や試験計画の再整理に利用した。また、抽出データを MyTokkyo.Ai と連携し、類似技術検索を即時に行える体制を構築した点も特徴である。
【AI IPGenius on IDX について】
AI IPGenius は、研究ノート・試験レポート・設計資料・品質データなど、非構造データを横断解析する仕組みを備えている。化学R&D領域で求められる条件別のログ抽出や、材料の組み合わせから技術ポイントを把握する用途に対応する。複数資料を組み合わせた技術シーズ抽出、過去実験との関連把握、類似技術検索にも利用できる。

【活用効果】
今回の取り組みでは、研究者が過去資料を探索する時間の削減や、試験条件別の情報整理を行う際の負荷低減が期待される。材料組成や配合条件の比較検討を効率化し、発明抽出やテーマ再整理の際にも参照しやすくなる。複数部門でのナレッジ共有も進み、研究内容を横断的に把握する機会が増えることが見込まれる。
【今後の展開】
リーガルテック株式会社は、化学R&D領域における技術テーマ探索モデルの強化を進める予定である。また、実験ログを構造的に把握するモデルの拡充や、材料特性比較・条件差分抽出の精度向上にも取り組む。研究現場向けの解析支援を継続的に強化し、非構造データを起点とした技術検討の高度化を目指す。
製品ページ:https://www.legaltech.co.jp/ipgenius/
【会社概要】
会社名:リーガルテック株式会社
設立:2021年3月
資本金:3億7,900万円(資本準備金含む)
代表取締役社長:平井 智之
所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
URL:https://www.legaltech.co.jp/
事業概要:
・特許調査・発明抽出プラットフォーム「MyTokkyo.Ai」
・知の資産化ナレッジベース「AI IPGenius」
・秘密情報共有データルーム「リーガルテックVDR」
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