梅沢富美男夫妻が推薦!人生100年時代に備えるために、認知症専門医が家族と患者のための対処法をまとめた『ボケ日和』発売
『ボケ日和―わが家に認知症がやって来た!どうする?どうなる?』(長谷川嘉哉/著 矢部 太郎/イラスト)
◆認知症専門医が教える、ボケ方上手と介護上手
今のところ認知症を治す薬はない?
介護生活がいつ終わるかわからない?
認知症介護にはお金がかかる?
超高齢化が進む日本では、「自分がボケるかもしれない」という恐怖や、「親がボケたらどうしよう」という恐怖から、誰も逃れられません。ですが、「認知症介護の何がそんなに怖いんですか?」と問うのは認知症専門医の著者です。
「怖い」と思うのは、認知症のことをほとんど知らないら。認知症がどんな病気かを知っていれば、介護はけっこうなんとかなると著者はいいます。
本書では、認知症の進行段階を「春」「夏」「秋」「冬」の4つの章に区切って、そのとき何が起こるのか? どうすれば良いのか? を多数の患者さんのエピソードを交え、読みやすいエッセイとして記しました。
梅沢富美男夫妻からは、「この本に書いてあることを覚えておけば一生安心だね」とコメントをいただきました。
『大家さんと僕』の矢部太郎氏によるイラストも、心をほっこりさせてくれます。
◆認知症の前段階MCIならまだ間に合う場合も
家族から認知症を疑われ、著者のクリニックを受診した患者さんの中に「早期認知障害」の方がいました。早期認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)とは、認知症の一歩手前のこと。日常生活に支障が出るほどではないけれど、認知機能が低下している状態のことです。
MCIの約4割の人はこの状態でとどまりますが、放っておくと5年以内にだいたい5割が認知症に進むという報告も。このことから、MCIの方のことを「認知症予備軍」と呼ぶこともあります。65歳以上のMCIの方の数は、日本では約400万人。実に6人に1人という高い割合です 。
MCIの患者さんの特徴をひと言で言えば、「ちょっと変」。「すごく変」ではないところがポイントです。
患者さんはこれまでどおり家事や仕事はこなせますし、難しい本や新聞を読むこともできます。慣れている人ならパソコンやスマホの操作もお手のものでしょう。でも、家族からすると、「あれ?」ということが増えてくる。
例えば、冷蔵庫や電子レンジに意外なものを放り込んで忘れてしまう。そして、のちに多くのご家族が、「なぜ、あのとき親の異変に気づかなかったのか......」 と悔やむタイミング。それが、このMCIの時期です。
なぜなら、認知症は今のところ治らない病ですが、MCIの段階で薬物治療や脳リハビリを行えば、認知症へ進むのを止められることがあるからです。
MCIの症状にはこんな特徴があります。
- 待つことが難しくなってくる
- ものの置き場所やしまい場所をやたらと忘れてしまう
- 衝動を抑えるのが苦手になる
- 自分の好き勝手なふるまいをする
- 思い通りにならないとイライラして怒りだす
- 「知らない」「聞いてない」とよく言う
もともと怒りっぽい性格の方はともかく、高齢者になってから「待てなくなる」のは、 やはり前頭葉の機能が弱っているから。近年は高齢者のモンスタークレーマーが増えているそうですが、 著者はそうした方々の多くは、MCIの可能性が高いと考えています。自制がきかなくなる。 これも、認知症の前ぶれなのです。
列に並べずに割り込んで、周囲のひんしゅくを買う高齢者もおそらく同じだと思います。 高齢者と言いましたが、MCIによる前頭葉の衰えは、早い人では50代を過ぎた頃から見られるようになります。
◆最期のときに、笑顔で見送れるように(はじめに)
「だから先生……なんでそんな大事なことを、早く教えてくれないんですか!」
最近、このように怒られることが増えたので、これから認知症のあれこれについてお伝えしようと思います。
なぜならみなさん、驚くほど認知症のことを知らないからです。
(中略)
はじめに知っていればしなくて済む苦労というのが、認知症介護には実はたくさんあります。そうした知識を事前に得ておくということは、ボケてしまったあなたの大切な家族を、介護疲れの果てに憎まずに済むということです。最期のときに、笑顔で見送れるということです。
いざというときの力の抜き方を知っていれば、いつの日か家族がボケても「今日はポカポカとあったかくて、ボケ日和だねぇ」なんて、親子でのんびり言い合える日がくるかもしれません。
ちょっとした知識さえあれば、それはきっと、難しいことではないのです。
各章には、私がこれまで医療現場で出会った、たくさんの患者さんとご家族に仮名でご登場いただいていますが、あなたはすぐに気づくはずです。
これは、あなたと、認知症になったあなたの大切なご家族の物語でもある、ということに。
今から、あなたたちご家族の物語を始めようと思います。
人生100年時代、誰もが避けられない道ですが、認知症専門医が対処法をお伝えします。
【目次】
はじめに
第一章 ちょっと変な春(認知症予備軍)
はじまりは「ちょっと変」
待つことが難しくなってくる
モンスタークレーマーと呼ばれることも
「知らん」「聞いとらん」と言うことが増える
親子断絶、高齢者離婚の原因にも
気づけば車はキズだらけに
オレオレ詐欺に騙される!
「お母さんが、万引きしました」
実の子は、目が曇りがち
「ボケても大丈夫」で、あとあとラクになる
今まで通りを求めない
MCIと診断されたら、やってほしいこと
第二章 かなり不安な夏(初期・軽度)
進行はゆっくりです
薬の管理ができなくなる
服を着るのが難しくなる
通帳をしょっちゅう失くす
料理は「作らない」のではなく「作れなくなる」
冷蔵庫は認知症診断機
家電の買い替えには気をつけて
何度も同じ話……怒ってもいいんです
わからないことを、試さないで
時間軸がズレてくると……
認知症患者の家族は忙しい
「デイサービス」が人気なワケ
親の「プライド」を、子どもが判断しない
仲良くケンカするために
第三章 困惑の秋(中期・中等度)
もっともつらい時期は、2年で終わります
幻覚への対処は「聞いてみる」
「お金盗った」は介護の勲章
嫉妬妄想でやぶ蛇に
周辺症状は、薬で抑えられる
異常性欲は退所の原因に
「帰宅願望」は家へ帰りたいわけではない
「帰宅願望」では視点をずらす
グループホームの効用
早いうちから周りを巻き込んで
「夫婦で認知症」がうまくいくことも
気づけば実家がゴミ屋敷に……
お風呂に入らなくても、寝なくてもいいんです
周りを困らせる人、好かれる人
妻は夫を忘れ、夫は妻を忘れない
これからは内縁関係の時代?
第四章 決断の冬(末期・重度)
物事への関心が薄れ、生活のすべてに介助が必要になる
いつまで家で生活できる?
デイサービスに行かないと、入所が早くなる
体重40㎏の壁
失禁が、緊張の糸を切る
入所の決断をするのは誰?
入所しても介護負担がゼロになるわけではない
入所するとお互いの笑顔が戻ってくることも
手を出せないなら、口を出してはいけない(でもお金は出して)
終の住処を求めない
若い頃の写真を飾ろう
人間は必ず食事が摂れなくなる
生命に与えられた最期の安らぎ
人生のホスピスはない
人間の最後の務め
おわりに
【プロフィール】
著者:長谷川嘉哉
1966年、名古屋市生まれ。名古屋市立大学医学部卒業。認知症専門医、医学博士、日本神経学会専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本老年病学会専門医。
祖父が認知症になった経験から医師の道を志し、夢を実現。病気だけでなく生活、家族も診るライフドクターとして活動し、医療、介護、社会保障サービスから民間保険の有効利用にまで及ぶ。在宅医療では開業以来、50,000件以上の訪問診療、500人以上の在宅看取りを実践している。現在、医療法人ブレイングループ理事長として、在宅生活を医療・介護・福祉のあらゆる分野で支えるサービスを展開している。
主な著書に、ベストセラーとなった『親ゆびを刺激すると脳がたちまち若返りだす!』(サンマーク出版)、『認知症専門医が教える!脳の老化を止めたければ歯を守りなさい!』(小社)などがある。
イラスト:矢部太郎
1977年生まれ。お笑い芸人。1997年に「カラテカ」を結成。芸人としてだけ
でなく、舞台やドラマ、映画で俳優としても活躍している。初めて描いた漫画
『大家さんと僕』で第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞した。
【書誌情報】
書名:『ボケ日和―わが家に認知症がやって来た!どうする?どうなる?』
定価:1,430円(税込)
判型:46判変型
体裁:並製
頁数:240頁
ISBN:978-4-7612-7544-0
発行日:2021年4月21日
【書籍のご購入はこちら】
amazon:https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761275448/kankidirect-22/
楽天:https://books.rakuten.co.jp/search?sv=30&b=1&g=000&sitem=4761275448&v=2
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