三菱造船、LCO2船用球形カーゴタンクの基本設計承認(AIP)を仏船級協会から取得
◆ 多様化するLCO2船市場のニーズに柔軟に対応し、最適な技術の開発およびソリューション提供に尽力
◆ 三菱造船の球形タンク式LNG輸送船建造で培った高度な設計技術を、将来の需要拡大が見込まれるLCO2船へ展開
◆ 三菱造船の球形タンク式LNG輸送船建造で培った高度な設計技術を、将来の需要拡大が見込まれるLCO2船へ展開
三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:北村 徹、本社:横浜市西区、以下、三菱造船)は、液化CO2輸送船(LCO2船)に搭載する球形カーゴタンクシステムの基本設計承認(Approval in Principle : AIP)※1を、フランスの船級協会ビューロベリタス(Bureau Veritas : BV、社長:Didier Michaud)から取得しました。授与式は、ギリシャ・アテネで開催中の国際海事展「ポシドニア 2022(POSIDONIA 2022)」の会場であるメトロポリタンエキスポで7日に行われました。
LCO2船では、低温かつ圧力の高い状態で液化されたCO2ガスをカーゴタンクシステムに格納して輸送するため、カーゴタンクシステムにはIGCコード※2で規定される独立型タンクタイプCを適用します。タイプCタンクの構造様式としてはこれまで円筒型・バイローブ型・トリローブ型などが一般的でしたが、三菱造船では、球形タンク式LNG(液化天然ガス)輸送船の設計・建造で培った高度な構造解析技術、材料評価技術を応用することでLCO2船用の球形カーゴタンクシステムの開発に成功、BVからのAIP取得に至りました。
球形タンクはタンク内の圧力に対する構造強度特性が円筒型・バイローブ型・トリローブ型に比較して優れており、本タンク様式を適用することにより一層の配置最適化や経済性向上が期待できます。
三菱重工グループではエナジートランジションの事業強化に戦略的に取り組んでおり、この一翼を担う三菱造船は、目指す成長戦略「海洋Future Stream」において、再生可能エネルギーと炭素循環による「海の脱炭素化社会」、自律化・電化による「安心・安全な社会」を描き、海に関わるイノベーションの「知恵出し」とその「カタチ化」の実現を掲げています。今回のLCO2船用球形カーゴタンクシステムのAIP取得を弾みに、海洋システムインテグレーターとしてLCO2船の開発とその事業化を積極的に推進するとともに、CCUSバリューチェーン構築に必要なLCO2船に関するさまざまな市場ニーズに柔軟に対応するべく各種技術の開発および提供に尽力し、陸・海に跨るCCUSバリューチェーンの構築と脱炭素社会の実現を目指していきます。
※1 認証機関が基本設計を審査し、技術要件や安全性の基準を満足すると承認されたことを示すものです。今回は液化ガスをばら積で輸送する船舶に適用されるIGCコードおよびBV船級規則に基づき、審査が実施されました。
※2 IGCコード(正式名称:International Code for the Construction and Equipment of Ships Carrying Liquefied Gases in Bulk)とは、LCO2やLNGなどの液化ガスをばら積貨物として輸送する船舶の安全要件が規定された国際規則のことです。
LCO2船イメージ動画
https://www.youtube.com/watch?v=ouLIURYVtxA
■三菱重工業株式会社
ウェブサイト:https://www.mhi.com/jp/
オンラインマガジン:「SPECTRA」(日本語):https://spectra.mhi.com/jp
公式Twitter:@MHI_GroupJP
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