我が社は「寅年」、全国に11万社 強そう?縁起がいい?「虎の名」企業 タイガー魔法瓶など600社が揃う
意外に低い?干支の「寅」、虎の名企業の中では最少
帝国データバンクは自社の企業情報データベースから、2021年末時点で「寅年」に創業した企業を抽出し、分析を行った。
ポイント
元旦を迎え、新しい年「2022年」がスタートした。今年の干支は「寅(とら)年」。昔から虎は活力に満ち、勇気と果敢の象徴として、また魔除けのお守りとして、人々の暮らしの中で広く親しまれてきた動物だ。
「寅年」企業、全国に約11万社 最も古いのは寝具で有名なあの企業
帝国データバンクが保有する企業データベースを基に調査した結果、2021年までに創業した企業のうち、「寅年」に創業した企業は全国に11万1961社判明、企業全体の約8%を占めた。ただ、全干支企業の中では最も少ない結果となった。なお、全干支で最も多いのは「亥年」企業で、全体のおよそ9%に当たる13万337社が該当した。
寅年企業のうち、最も多かった創業年は2010(平成22)年の2万1399社。同年は米国の金融緩和や経済減速を背景に円高が急速に進んだことで、国内製造業が混乱。鳩山内閣(当時)の退陣や、宮崎県での口蹄疫被害が広がるなど、国内が大きく揺れた1年だった。一方で、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還、ノーベル化学賞に日本人2名が選ばれるなど、大きな功績が上げられた1年でもあった。次いで多かったのは1998(平成10)年の1万9748社となり、1974(昭和49)年の1万9098社が続いた。
ちなみに、2022年に創業100周年を迎える企業は1065社。寅年企業の老舗企業に比べると約6割の規模にとどまるが、東急グループの事業持株会社である東急(東京・渋谷)、「本仕込」や「ネオバターロール」などで有名なフジパン(愛知・名古屋)、福島県を経営基盤とする第二地銀の福島銀行(福島)など、有名企業が名を連ねる。
社名に「虎」、全国600社 “強いイメージ”背景に?とらや、タイガー魔法瓶など有名企業も虎がモチーフ
一方、社名に虎や寅、とらなど「虎」の名前を冠する「虎の名」企業は、全国に626社が判明した。このうち、寅年に創業した企業は55社で、寅年企業のうち1%に満たなかった。虎の名企業で知名度の高いものでは、甲子園球場を拠点とするプロ野球球団の阪神タイガース(兵庫・西宮)をはじめ、ようかんで有名な とらや(東京・元赤坂)、水筒で有名なタイガー魔法瓶(大阪・門真)、秋葉原に拠点を構え、マニアの間で知名度の高いタイガー無線(東京・秋葉原)などがある。
虎を社名とする企業の多くは、特に老舗企業ほど、創業者などの生誕年に由来するケースや、虎の持つ「強い」「果敢」といったイメージ、創業家の信仰などから「虎」を屋号に採用したケースが多く目立つ。例えば、現在では英語由来の「タイガー」を社名に冠するタイガー魔法瓶では、当初は「虎印魔法瓶」として創業。創業者の父が1854年の寅年の生まれであることのほか、虎という強い動物のイメージから、割れやすい・壊れやすい瓶のイメージを払しょくする狙いがあった、と言われている。とらやでは、「歴代店主の毘沙門信仰と関わりがあった」(同社)ことが由来。寅の日に毘沙門天参りをすることを「寅参り」というほど、毘沙門天と虎には深い関係があるためだ。
「牛歩の丑年」から「千里行く寅年」へ、コロナ乗り越え新たな未来を切り拓く「希望」の年に
2021年は、新型コロナウイルスに翻弄される日々が続いた。年後半には街にも活気が戻ってきたものの、年当初は緊急事態宣言の発出による外出制限をはじめ、明るい先行きが見通しづらい時期が長く続いた年となった。
翻って、2022年の干支は「壬寅(みずのえとら)」。この干支には、厳しい冬を乗り越えて新たな命が芽吹き始める、との意味がある。新年がコロナ禍という厳しい局面を乗り越え、明るい未来や新しい時代の可能性を切り拓く、そのような希望の1年となることを期待したい。
- 寅年に創業した「寅年企業」、全国に約11万社 「虎の名」企業は約600社あった
- 寅年企業で最も多い創業年は2010年、100年以上の老舗企業では約1800社あった
- 虎の名企業、社名で最も多い表記は「虎」 老舗企業では「寅」が最多に
元旦を迎え、新しい年「2022年」がスタートした。今年の干支は「寅(とら)年」。昔から虎は活力に満ち、勇気と果敢の象徴として、また魔除けのお守りとして、人々の暮らしの中で広く親しまれてきた動物だ。
2022年は「寅年」
「寅年」企業、全国に約11万社 最も古いのは寝具で有名なあの企業
帝国データバンクが保有する企業データベースを基に調査した結果、2021年までに創業した企業のうち、「寅年」に創業した企業は全国に11万1961社判明、企業全体の約8%を占めた。ただ、全干支企業の中では最も少ない結果となった。なお、全干支で最も多いのは「亥年」企業で、全体のおよそ9%に当たる13万337社が該当した。
寅年企業のうち、最も多かった創業年は2010(平成22)年の2万1399社。同年は米国の金融緩和や経済減速を背景に円高が急速に進んだことで、国内製造業が混乱。鳩山内閣(当時)の退陣や、宮崎県での口蹄疫被害が広がるなど、国内が大きく揺れた1年だった。一方で、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還、ノーベル化学賞に日本人2名が選ばれるなど、大きな功績が上げられた1年でもあった。次いで多かったのは1998(平成10)年の1万9748社となり、1974(昭和49)年の1万9098社が続いた。
寅年企業は全国に11万社、 創業100年以上の“老舗“寅年企業は2%を占める
ちなみに、2022年に創業100周年を迎える企業は1065社。寅年企業の老舗企業に比べると約6割の規模にとどまるが、東急グループの事業持株会社である東急(東京・渋谷)、「本仕込」や「ネオバターロール」などで有名なフジパン(愛知・名古屋)、福島県を経営基盤とする第二地銀の福島銀行(福島)など、有名企業が名を連ねる。
社名に「虎」、全国600社 “強いイメージ”背景に?とらや、タイガー魔法瓶など有名企業も虎がモチーフ
一方、社名に虎や寅、とらなど「虎」の名前を冠する「虎の名」企業は、全国に626社が判明した。このうち、寅年に創業した企業は55社で、寅年企業のうち1%に満たなかった。虎の名企業で知名度の高いものでは、甲子園球場を拠点とするプロ野球球団の阪神タイガース(兵庫・西宮)をはじめ、ようかんで有名な とらや(東京・元赤坂)、水筒で有名なタイガー魔法瓶(大阪・門真)、秋葉原に拠点を構え、マニアの間で知名度の高いタイガー無線(東京・秋葉原)などがある。
虎の名企業の特徴は、同じとらでも「虎」の表記が多い点。表記別にみると、最も多いのは「虎」の245社で、虎の名企業の約4割を占める。次いで英語表記の「TIGER/タイガー」が144社(23.0%)となり、仮名表記の「とら/TORA」(129社、20.6%)が続く。最も少ないのが、干支の表記と同一の「寅」で、2割を下回る108社だった。ただ、創業100年以上の老舗企業64社に限定すると、逆に「寅」が4割超を占め最も多く(30社)、次いで「虎」が4割を占める26社となり、漢字表記で老舗全体の9割弱を占めた。逆に、英語や仮名表記は約1割にとどまった。
虎を社名とする企業の多くは、特に老舗企業ほど、創業者などの生誕年に由来するケースや、虎の持つ「強い」「果敢」といったイメージ、創業家の信仰などから「虎」を屋号に採用したケースが多く目立つ。例えば、現在では英語由来の「タイガー」を社名に冠するタイガー魔法瓶では、当初は「虎印魔法瓶」として創業。創業者の父が1854年の寅年の生まれであることのほか、虎という強い動物のイメージから、割れやすい・壊れやすい瓶のイメージを払しょくする狙いがあった、と言われている。とらやでは、「歴代店主の毘沙門信仰と関わりがあった」(同社)ことが由来。寅の日に毘沙門天参りをすることを「寅参り」というほど、毘沙門天と虎には深い関係があるためだ。
「虎の名」企業は約600社、 全体では「虎」、老舗では「寅」の割合が高い
「牛歩の丑年」から「千里行く寅年」へ、コロナ乗り越え新たな未来を切り拓く「希望」の年に
2021年は、新型コロナウイルスに翻弄される日々が続いた。年後半には街にも活気が戻ってきたものの、年当初は緊急事態宣言の発出による外出制限をはじめ、明るい先行きが見通しづらい時期が長く続いた年となった。
翻って、2022年の干支は「壬寅(みずのえとら)」。この干支には、厳しい冬を乗り越えて新たな命が芽吹き始める、との意味がある。新年がコロナ禍という厳しい局面を乗り越え、明るい未来や新しい時代の可能性を切り拓く、そのような希望の1年となることを期待したい。
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