がん分子標的治療薬の副作用:皮膚障害に着目 予防軽減を目指した製剤を開発
第8回日本がんサポーティブケア学会学術集会にて発表
【研究背景】
がん治療を行う中で、がん分子標的治療薬を使用することがあります。その副作用として皮膚障害が発症することが知られており、例えば、同薬の一種であるマルチキナーゼ阻害薬の場合、手のひらや足裏の発赤・過角化・痛みといった皮膚障害が生じ、患者様のQOLが低下するとともに同薬の減量および中止となることがあります。
患者様がより安心して効果の高い治療を継続して受けられるようにするため、経験則ではなく、皮膚障害の発症メカニズムに基づいた外用製剤が必要と考え、2015年に産学共同研究をスタートしました。
【研究結果】
これまでに表皮角化細胞にマルチキナーゼ阻害薬ソラフェニブを処置するとその細胞増殖が抑制されるが、アスコルビン酸マグネシウムの同時処置によりその増殖抑制が軽減されることを報告※してきました。今回、製剤化に適したビタミンC誘導体を細胞生化学的試験を経て選定し、それを配合しつつ、保湿性能が高く、かつ、使用感が心地良い外用製剤(クリーム)を作製しました。本製剤を保湿指導を行うことのある薬剤師・看護師等の医療者の方にアンケート回答いただいた結果、滑らかでのびが良くしっとりを感じることができ、べたつきも少なく、臭いもほとんどなく総合的な印象が良いという結果を得ました。※Biological and Pharmaceutical 2017;40(9):1530-1536
【一般社団法人 日本がんサポーティブケア学会】
がん患者に必要な支持療法について学術的活動を行う団体で、多職種が参画するチーム医療のもと、がん治療を安全で効果的に実施するための支持療法を発展させ、学際的・学術的研究を推進し、その実践と教育活動を通して国民の福祉に貢献することを目的に設立。
がん医療における支持医療をその教育、研究、診療を通して確立し、国民の福祉(Welfare)に寄与することを基本理念としている。
日本がんサポーティブケア学会HPより引用:http://jascc.jp/
第8回 日本がんサポーティブケア学会学術集会
https://www.c-linkage.co.jp/jascc2023/
会 期:2023年6月22日(木)~24日(土)
会 場:奈良県コンベンションセンター(奈良県奈良市)
■株式会社桃谷順天館
https://www.e-cosmetics.co.jp/
【概要】
桃谷順天館グループは、約400年続く薬種業を受け継いだ創業者が1885年(明治18年)にきびに悩む妻のために創った「美顔水」をきっかけに新たに化粧品製造業を創業し、これまで138年、美と健康を追求してきた化粧品メーカーです。
「人と地球の美しい未来を創る ~For Beauty and Well-being~」をパーパスに掲げ、4社からなるグループ経営を行っています。
永い歴史とともに培った技術力と品質力をさらに進化させ、国内外で包括的に『美』を提供する企業グループを目指し、企業活動を続けています。
桃谷順天館グループのニュースリリース一覧
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/28974
【住所】大阪府大阪市中央区上町1-4-1
【電話番号】06(6768)0610
【グループ会社】株式会社明色化粧品、株式会社コスメテックジャパン、上海桃谷順天館化粧品商貿有限公司
【拠点】東京、札幌、福岡、上海
【創業】和歌山県紀の川市 粉河
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