【転職×AI 実態調査】87%がAIの回答で選考辞退。採用プロセスに潜む”サイレント辞退”の課題

採用担当が知らぬ間に候補者は既に"辞退"を決めている。選考中にAIで企業を調べた求職者の9割超がネガティブ情報に遭遇。AI回答内の「他社比較で不利な評価」、「ネガティブな口コミの引用」が辞退の引き金に

株式会社LANY

デジタルマーケティング支援を行う株式会社LANY(東京都渋谷区、代表取締役社長:竹内渓太)のシンクタンク「LANY LLMO LAB」にて、転職活動者のAI利用の実態調査を実施しました。

直近1年以内に転職活動を行う中で、ChatGPTなどの対話型生成AIを利用して特定の企業に関する情報を調べた経験がある25〜45歳の111名を対象に調査を実施。採用プロセスにおけるAI利用の影響についての結果と分析を、2026年6月4日に発表しました。

1.調査結果のポイント

  • 01|転職活動中に対話型生成AIで企業情報を調べた利用者の約9割が、AIの情報をきっかけに「応募取りやめ・選考辞退」の経験あり

  • 02|辞退の引き金、「他社との比較で不利な評価」が69.1%で最多、「ネガティブな口コミの引用」も4割超

  • 03|AIの企業情報に、「事実ではない・正確ではない」と感じた経験がある人は91.5%

LANY LLMO LABにて公開している該当記事はこちら

URL:https://www.lany.co.jp/lany-llmo-lab/job-candidate-ghosting

2.調査分析者のコメント

今回の調査で明らかになったのは、求職者の情報収集プロセスにおいて、企業の発信する情報と求職者の間に「対話型AI」が新たなフィルターとして介在し始めているという変化です。

実際に、求職者はAIの情報を自ら検証しつつも、一度抱いたリスクを懸念して応募前に辞退するなど、意思決定において多大な影響を受けています。

自社がAIからどのように言及されているかを把握し、参照先となるWeb上のあらゆる情報源を横断的に最適化するLLMO(AI検索最適化)への取り組みが、今後の採用戦略において重要な一歩となるでしょう。

※LLMO(Large Language Model Optimization/大規模言語モデル最適化):ChatGPTやGeminiなどのAIが回答を生成する際に自社情報を正しく反映させるための最適化手法。

■分析者プロフィール

株式会社LANY 代表取締役 / LANY LLMO LAB 責任者 竹内 渓太

リクルートでタウンワークのSEOやAirWorkのBtoBマーケティングを推進。広告運用やCRMまで幅広く経験。

特に、大規模サイトのSEOとBtoBマーケティングに強みを持つ。LANY自体のBtoBマーケティングもリードし、YouTubeやオフライン施策も活用しながら、事業成長を牽引。

3.調査結果(データと考察)

【調査概要】

  • 調査名称:採用プロセスにおけるAIが引き起こす「サイレント辞退」実態調査

  • 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

  • 調査期間:2026年4月1日〜同年4月3日

  • 有効回答:直近1年以内に転職活動を行い、その過程でChatGPT・Gemini・Perplexity等の対話型生成AIを利用して特定の企業に関する情報を調べた経験がある25〜45歳の111名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

≪利用条件≫

1 情報の出典元として「株式会社LANY」の名前を明記してください。

2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。

URL:https://www.lany.co.jp/lany-llmo-lab/job-candidate-ghosting

1)AIで企業情報を調べるタイミング、「スカウトメールやオファーを受け取った後」が53.2%でトップ

「Q1. あなたが転職活動中に、対話型生成AIで企業の情報を調べたのはどのようなタイミングでしたか。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「スカウトメールやオファーを受け取った後」が53.2%、「応募するかどうか迷っていた時」が40.5%、「面接の前」が38.7%という回答となりました。

  • スカウトメールやオファーを受け取った後:53.2%

  • 応募するかどうか迷っていた時:40.5%

  • 面接の前:38.7%

  • 求人情報を見つけた直後:37.8%

  • 面接の後(選考を続けるかどうか判断する時):20.7%

  • 複数企業を比較検討していた時:15.3%

  • 内定を受けた後(承諾するかどうか迷っていた時):12.6%

  • その他:0.0%

  • わからない/答えられない:0.9%

2)9割超が、AIで企業を調べた際にネガティブな印象を持つ情報を目にした経験あり

「Q2. あなたは、対話型生成AIに企業について聞いた際に、その企業に対してネガティブな印象を持つような情報(不安材料・マイナスイメージにつながる内容)を目にした経験はありますか。」(n=111)と質問したところ、「ある」が92.8%、「ない」が7.2%という回答となりました。

  • ある:92.8%

  • ない:7.2%

  • わからない/答えられない:0.0%

3)目にしたネガティブ情報、「残業が多い・ワークライフバランスが悪い」が63.1%で突出

「Q3. Q2で「ある」と回答した方にお聞きします。どのようなネガティブ情報を目にしましたか。(複数回答)」(n=103)と質問したところ、「残業が多い・ワークライフバランスが悪いという情報」が63.1%、「社風や職場の人間関係に関するネガティブな情報」が35.9%、「給与水準が低い・待遇面が良くないという情報」が30.1%という回答となりました。

  • 残業が多い・ワークライフバランスが悪いという情報:63.1%

  • 社風や職場の人間関係に関するネガティブな情報:35.9%

  • 給与水準が低い・待遇面が良くないという情報:30.1%

  • 離職率が高い・人の入れ替わりが激しいという情報:27.2%

  • 事業の将来性や経営の安定性に対する懸念:18.4%

  • 情報が抽象的で中身がなく、企業の実態が伝わらなかった:17.5%

  • 他社と比較した際に劣っているという評価:15.5%

  • 事実かどうか疑わしい情報が含まれていた:6.8%

  • その他:0.0%

  • わからない/答えられない:0.0%

4)約9割が、AIの情報をきっかけに応募取りやめ・選考辞退を経験あり

「Q4. あなたは、対話型生成AIで調べた企業情報がきっかけで、応募の取りやめや選考の辞退をした経験はありますか。」(n=111)と質問したところ、「ある」が87.4%、「ない」が12.6%という回答となりました。

  • ある:87.4%

  • ない:12.6%

  • わからない/答えられない:0.0%

5)辞退の引き金、「他社比較で不利な評価」が69.1%で最多、「ネガティブな口コミの引用」も約4割

「Q5. Q4で「ある」と回答した方にお聞きします。応募の取りやめや選考の辞退の引き金となった、AIの情報の特徴を教えてください。(複数回答)」(n=97)と質問したところ、「他社との比較で不利な評価をされていた」が69.1%、「ネガティブな口コミや退職者の声が引用されていた」が40.2%、「企業の評判やイメージに関するネガティブな記述があった」が27.8%という回答となりました。

  • 他社との比較で不利な評価をされていた:69.1%

  • ネガティブな口コミや退職者の声が引用されていた:40.2%

  • 企業の評判やイメージに関するネガティブな記述があった:27.8%

  • 給与・待遇に関する不利な情報が提示されていた:25.8%

  • 情報が抽象的で、企業の実態や魅力が伝わらなかった:19.6%

  • AIが「おすすめしない」「注意が必要」という趣旨の回答をした:10.3%

  • 業界内での位置づけや知名度が低い印象を受けた:7.2%

  • その他:0.0%

  • わからない/答えられない:0.0%

6)辞退前に44.3%が、「企業公式サイトやIR情報」で確認、「AIの情報をそのまま判断材料にした」はわずか3.1%

「Q6. Q4で「ある」と回答した方にお聞きします。応募の取りやめや選考の辞退を決める前に、AIの情報が正しいかどうかを確認しましたか。」(n=97)と質問したところ、「企業の公式サイトやIR情報で自分で確認した」が44.3%、「口コミサイトやSNSで確認した」が23.7%という回答となりました。

  • 企業の公式サイトやIR情報で自分で確認した:44.3%

  • 口コミサイトやSNSで確認した:23.7%

  • 企業の採用担当者や面接官に直接確認した:20.6%

  • 知人・友人・エージェントに確認した:8.2%

  • 確認せず、AIの情報をそのまま判断材料にした:3.1%

  • その他:0.0%

  • わからない/答えられない:0.0%

7)91.5%が、AIの企業情報に「事実ではない・正確ではない」と感じた経験があると回答

「Q7. Q6で「確認せず、AIの情報をそのまま判断材料にした」と回答した方以外にお聞きします。あなたは、対話型生成AIが提示する企業情報の中に、事実ではない・正確ではないと感じる内容が含まれていた経験はありますか。」(n=94)と質問したところ、「ある」が91.5%、「ない」が7.4%という回答となりました。

  • ある:91.5%

  • ない:7.4%

  • わからない/答えられない:1.1%

8)不正確と感じた情報の特徴、第1位「既に変更されている古い情報が記載されていた」、第2位「存在しない制度や福利厚生が記載されていた」

「Q8. Q7で「ある」と回答した方にお聞きします。事実ではない・正確ではないと感じた情報にはどのような特徴がありましたか。(複数回答)」(n=86)と質問したところ、「既に変更されている古い情報が記載されていた」が58.1%、「存在しない制度や福利厚生が記載されていた」が41.9%、「企業の事業内容や規模が実際と異なっていた」が32.6%という回答となりました。

  • 既に変更されている古い情報が記載されていた:58.1%

  • 存在しない制度や福利厚生が記載されていた:41.9%

  • 企業の事業内容や規模が実際と異なっていた:32.6%

  • 他社の情報と混同されていた:27.9%

  • 根拠が不明な評価やランキングが含まれていた:18.6%

  • 出典が不明な退職者の声や口コミが引用されていた:14.0%

  • 情報が曖昧すぎて事実確認ができなかった:5.8%

  • その他:0.0%

  • わからない/答えられない:0.0%

9)94.6%がAIに相談した結果、知らなかった企業を提案された経験あり

「Q9. あなたは、転職活動中に対話型生成AIに相談した結果、自分では思いつかなかった企業や、それまで知らなかった企業を提案された経験はありますか。」(n=111)と質問したところ、「ある」が94.6%、「ない」が5.4%という回答となりました。

  • ある:94.6%

  • ない:5.4%

  • わからない/答えられない:0.0%

10)AI提案企業への行動、約6割が「口コミサイトやSNSで評判確認」を実施

「Q10. Q9で「ある」と回答した方にお聞きします。対話型生成AIに提案された企業に対して、実際にどのような行動をとりましたか。(複数回答)」(n=105)と質問したところ、「口コミサイトやSNSでその企業の評判を確認した」が58.1%、「興味を持ち、その企業の公式サイトや採用ページを調べた」が36.2%、「対話型生成AIでさらに詳しく聞いた」が33.3%という回答となりました。

  • 口コミサイトやSNSでその企業の評判を確認した:58.1%

  • 興味を持ち、その企業の公式サイトや採用ページを調べた:36.2%

  • 対話型生成AIでさらに詳しく聞いた:33.3%

  • 実際にその企業に応募した:31.4%

  • 興味は持ったが、具体的な行動はしなかった:6.7%

  • 特に興味を持たなかった:1.0%

  • その他:0.0%

  • わからない/答えられない:0.0%

■本調査を通した考察/

~【採用担当者】AI時代に求められる3つの視座~

① 候補者は「会う前に判断している」──AIが採用の主導権を握り始めている

  • 求職者がAIで企業情報を調べるタイミングは「スカウト受信後」53.2%、「応募検討中」40.5%が上位を占め、87.4%がAI情報をきっかけに選考辞退に至っています。

  • AIの登場により、担当者との接触"前"の段階でも候補者の意思決定が進んでいることが示された結果となりました。今後は接触後のコミュニケーション強化だけでなく、候補者との接触前にどのように認知されるかを形成する採用広報の重要性が高まっており、LLMO(AI検索最適化)はその有効な手段の一つとなっています。

② AIで形成されたネガティブ印象は「修正困難」

  • 調査対象者の87.4%が、AIで調べた企業情報をきっかけに応募の取りやめや選考辞退に至ったと回答している一方で、「AIの情報をそのまま判断材料にした」とする回答はわずか3.1%にとどまっています。つまり96.9%の候補者は、何らかの手段で情報の正確性を自ら確認しています。

  • この結果は、候補者自身で情報の正確性を確認したとしても、AIの回答によって一度形成されたネガティブな印象やリスク認識は払拭されにくく、「万が一本当であれば避けたい」という心理が、選考辞退の意思決定を後押ししている可能性を示唆しています。

  • AI時代の採用広報には、「正確な情報を発信する」だけでなく、自社がAIにどのように解釈・言及されるかを踏まえた対応が求められます。公式サイトや比較・レビューサイトを含めた情報エコシステム全体を設計し、AIにポジティブに参照されるための情報戦略が重要になります。

③ AIは採用のリスクであると同時に、新たな母集団形成のチャネルでもある

  • 調査対象者の94.6%が「AIから知らなかった企業を提案された」と回答しています。つまり、採用広報としてのLLMO(AI検索最適化)への取り組みは、選考辞退防止の守りだけでなく、これまでリーチできなかった候補者へのアプローチという「攻めの採用戦略」としても位置づけることができるでしょう。

■まとめ

  • 今回の調査結果では、AIが転職活動における企業選定に影響力を持ち始め、採用担当者が直接関与できない段階で候補者が離脱する「サイレント辞退」が、転職活動でAIを活用する候補者の間で広範に発生している実態が明らかになりました。

  • 候補者がAIを活用する時代の採用戦略として、まずはAIの回答に事実と異なるネガティブな情報が含まれていないか、候補者に伝えたい採用メッセージが適切に反映されているかなど、自社がAIにどのように言及されているかを確認することが重要です。これが、採用戦略におけるLLMO(AI検索最適化)の第一歩となります。

  • そのうえで、公式サイトをはじめとするオウンドメディアの情報整備や、第三者メディア・口コミサイトでの評判形成など、AIが参照するあらゆる情報源を横断的に最適化する取り組みこそが、「サイレント辞退」を防ぎ、ひいては採用を強化することにつながるのではないでしょうか。

■LANY LLMO LABについて

「LANY LLMO LAB」は、LLMOやAI時代の消費者行動、マーケティング活動に焦点を当てて情報発信を行うシンクタンクメディアです。

LLMO(大規模言語モデル最適化)の進化が、企業のマーケティング活動や人々の検索・消費行動にどのような変化をもたらすのか。 私たちはその動向を、①独自の定量分析、②アンケート調査、③各分野の専門家との対談という手法を通じて多角的に探求し、客観的な情報としてお届けします。

LLMO時代のマーケティングや採用活動に取り組む企業の皆様、メディア関係者の方々にとって、有益な情報源となることを目指します。

URL:https://www.lany.co.jp/lany-llmo-lab

■LANYの採用LLMO(AI検索対策)支援について

LANYでは採用マーケティングにおけるAI検索対策(LLMO)の支援サービスを提供しています。

マーケティング領域で培ったLLMOの知見を、書籍・メディア出演・白書(全70ページのガイドブック)などを通じて業界にアウトプットし、「AI検索時代の第一人者」としてのポジションを確立してきました。その知見を採用マーケティング領域にも展開しています。

また、自社の採用ページで実際に検証し、AIがLANYについて語る内容が改善した実績をもとに支援いたします。診断から情報設計・コンテンツ制作まで一気通貫で対応できるため、設計と実装が分断されない伴走型の支援が可能です。

詳細については以下サービスページよりご確認ください。

  • 採用マーケティングにおけるLLMO(AI検索対策)サービスページ

URL:https://lp.lany.co.jp/llmo-recruit-consulting

また、AIでの情報収集が一般化した現在の採用マーケティングにおいて重要となる「採用のためのAI検索対策(LLMO)」のメソッドを一冊にまとめましたので、こちらも併せてご確認ください。

  • 採用マーケティングのLLMO(AI検索対策)ガイドブック

URL:https://www.lany.co.jp/useful-materials/llmo-recruit-guidebook

※無料でダウンロードいただけます

■株式会社LANYについて

株式会社LANYは、「価値あるモノを、インデックスさせる。」をミッションに掲げるデジタルマーケティング支援企業です。SEO、インターネット広告、LLMOなどの領域において、戦略立案から実行までを一気通貫で支援し、お客様の事業成長に貢献します。

■会社概要

【株式会社LANY】

公式サイト:https://www.lany.co.jp/

代表者名:代表取締役 竹内 渓太

事業内容:デジタルマーケティング支援事業、採用支援事業

所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5 リンクスクエア新宿 16F

■本件に関するお問い合わせ

株式会社LANY

広報担当:永江

メール:ryusuke.nagae@lany.co.jp

問い合わせ先:https://www.lany.co.jp/contact

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会社概要

株式会社LANY

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URL
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業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5 リンクスクエア新宿 16F WeWork
電話番号
050-1752-2408
代表者名
竹内渓太
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2020年10月