多田地区の小学生・幼稚園児がアユの稚魚を放流 / 兵庫県川西市
猪名川に命をつなぐ学びの時間
兵庫県川西市では6月中旬、多田小学校3年生の児童84人と多田幼稚園の園児15人が、学校近くの猪名川・こんにゃく橋付近で、アユの稚魚を放流する体験学習を行いました。

この取り組みは、猪名川漁業協同組合多田支部の主催によるもので、地域の多田小学校区コミュニティ推進協議会や自治会、PTAの協力を得て、地域ぐるみで実施されました。
この日、揖保川漁業協同組合(兵庫県たつの市)から届けられた体長8~10cmほどのアユの稚魚、約3,000匹(約30kg)を、子どもたちがバケツに入れて一匹ずつ川へ放ちました。
元気に泳ぎ出す姿を見て、子どもたちは「ぬるぬるしてるけどかわいい!」「大きくなってまた戻ってきてね」と声をかけていました。
アユについて
アユは昔から猪名川にも多く生息していた魚で、春に川をのぼって成長し、秋に下流へ下って産卵することで命をつなぎます。
きれいな水を好むため、「川のきれいさの指標」としても知られています。
猪名川漁協多田支部では、かつてのようにアユやウナギが自然に暮らせる猪名川を取り戻すために、長年にわたり放流活動を続けています。
小学生による放流体験は10年前から始まり、今では地域の恒例行事として定着しています。

学校での事前学習について
放流前には、多田小学校で漁協多田支部の加藤仁哉(かとう よしや)支部長が特別授業を行い、猪名川の歴史や、アユ・ウナギの生態について分かりやすく説明しました。
写真や図を交えて行われた授業に、子どもたちは目を輝かせながら耳を傾け、「アユは上流で大きくなるんだ!」「ウナギは海まで行くの?」と興味津々の様子でした。
放流体験後は、川辺のゴミ拾いも実施。
子どもたちは、魚が暮らす環境を自分たちの手で守ることの大切さも学びました。
加藤支部長は「今の子どもたちは、生きた魚にふれる機会が少なくなっています。この体験を通じて、命や自然の尊さを感じてほしい。そしてそれが、未来につながる学びになってくれれば」などと話しました。
※ 猪名川水系では、複数の漁業協同組合が協力し、アユ、アマゴ、マス、ウナギなどの放流活動を継続しています。美しい川の環境と命を守るため、地域ぐるみの取り組みが広がっています。
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