<イベントレポート>ブッキング・ドットコム、「LGBTQ+と旅の未来を考える共創ワークショップ」を開催!

~「Travel Proud」認証を受けたLGBTQ+フレンドリーな宿泊施設が世界で10万軒、日本では約830軒へ~

Booking.com Japan K.K.

【2025年9月26日】

誰を愛するか、どのようなアイデンティティを持っているかにかかわらず、「すべての人に、世界をより身近に体験できる自由を」という理念を掲げる世界最大級のデジタルトラベルプラットフォーマー Booking.com は、恋愛対象や性自認に関係なく、誰もが安心して楽しめる旅の実現を目指し、2025年9月1日(月)に大手町にある3×3 Lab Futureにて、LGBTQ+当事者・Ally・NPO・メディア・観光事業者・自治体・学生などが一堂に会し、学び・意見交換を通じて日本の観光の多様性受容を加速させることを目的とした「LGBTQ+と旅の未来を考える共創ワークショップ」を開催いたしました。当日は、ゲストの方を中心に会場の参加者とオンラインの参加者も自由に発言できるようなハイブリッド形式で行われました。

ブッキング・ドットコムが27の国と地域で実施した調査*によると、LGBTQ+コミュニティの旅行者11,469名のうち、旅行の計画時に「LGBTQ+当事者であることが影響する」と回答した人は37%(世界平均:59%)にのぼりました。さらに、「旅行中に本当の自分でいられるかどうか」が重要な要素であると答えた人は46%(世界平均:63%)に達しており、LGBTQ+旅行者にとって、十分な情報に基づいて安心して旅の決定ができる環境の重要性が浮き彫りになっています。

こうした背景を受け、ブッキング・ドットコムは、2021年にLGBTQ+旅行者をサポートする「Travel Proud」プログラムを開始しました。本プログラムでは、宿泊施設向けにインクルーシブなおもてなしに関する無料のオンライントレーニングを実施しており、LGBTQ+旅行者が直面する特有の課題や、すべての宿泊客が「歓迎されている」と感じられる接遇方法を学ぶ機会を提供しています。

本プログラムの開始から4年目を迎えた現在、オンライントレーニングを修了し、「Proud Certified」の認証を獲得した「Travel Proud」認定施設は昨年の同時期に比べて49%**増加し、プラットフォーム上に登録されたLGBTQ+フレンドリーな宿泊施設は世界中で10万軒を突破しました。日本国内でもその数は大きく伸びており、「Travel Proud」プログラムの日本語版の提供を開始した2024年の時点では268軒だったLGBTQ+フレンドリーな宿泊施設は、2025年8月時点で833軒、多様な旅行者が利用できる環境づくりが進んでいます。

これは、LGBTQ+旅行者にとって、多様性を尊重するだけでなく、安全でインクルーシブな滞在環境を提供する10万軒以上の宿泊施設が世界中に存在することを意味します。実際、ブッキング・ドットコムの調査*では、LGBTQ+旅行者の53%(世界平均:73%)が、「旅行業界にインクルーシビティが浸透したことで、以前よりも快適に旅行できるようになった」と実感しています。ブッキング・ドットコムは引き続き、宿泊施設や旅行業界とともに、誰もが安心して旅を楽しめる環境づくりを引き続き推進してまいります。

本リリースでは、「LGBTQ+と旅の未来を考える共創ワークショップ」の内容をご紹介します。

■トークセッション

本イベントでは、ゲストの皆様に「印象に残っている旅」と「旅をしているときに、どのような自分でありたいと考えているか」というテーマについて伺いました。多様な背景や視点を持つ登壇者たちの体験は、それぞれの旅が個人にとってどれほど意味のあるものかを示すものでした。

ブッキング・ドットコムの日本代表のルイス・ロドリゲスは、「私はブラジル出身で、日本に移住してから様々なことに気づきました。はじめは日本国内で旅行をする際、宿泊施設の対応に不安を感じることもありましたが、奄美大島への旅行では、外国人であることなどに関係なく、温かく迎えられたことが印象に残っています。私にとって、旅は自分自身を発見するプロセスだと感じています」と語りました。

ブッキング・ドットコムのアンバサダーであり、ハワイ・ホノルル在住のコンテンツクリエイターであるオウィン・ピアソン氏は、「若い頃は人種やセクシュアリティに関する困難もありましたが、努力を重ね、タイムズスクエアのビルボードに登場した経験は人生のハイライトであり、父も私を誇りに思ってくれました」と自身の歩みを語りました。また、「箱根の旅では、中性的なデザインの浴衣や家族風呂など、誰もが安心して過ごせる空間があり、日本文化の“他者を尊重する姿勢”に深く感銘を受けました」と印象に残っている旅について振り返りました。しかし、箱根での滞在がとてもリラックスでき、安心して過ごせたことに触れながら、旅行体験において懸念していることも次のように語りました。「トランスジェンダーやノンバイナリーの方々、障害のある方や車いすユーザーも含め、どんな人でも“受け入れられている”と感じられるような社会づくりが求められています」

認定特定非営利活動法人 ReBit 理事の中島潤氏は、秋田県田沢湖の小さなペンションに4年連続で宿泊している経験を紹介。「宿の方とは日常的な会話ができる関係で、私が『僕』という一人称を使っても、LGBTQ+に関するNPOで働いていると伝えても、特別視されることなく自然に受け入れてもらえることが心地よく、毎年訪れたくなる理由になっています」と述べました。また、「私は、旅を楽しんでいる自分でありたいと思っています。旅は、予約の瞬間からすでに始まっていると感じており、その計画段階で“男性”か“女性”しか選べない場合、気持ちが冷めてしまうことがあるので、旅先で十分な選択肢があることは非常に重要です」と語りました。

一般社団法人Famieeおよび株式会社wagamamaの共同代表である内山穂南氏は、昨年パートナーと訪れた箱根旅行を振り返り、「温泉に入ることが好きで、宿泊施設にはセパレートタイプの男女兼用浴衣や、個室の温泉施設があるなど、選択肢が豊富で快適でした。多様なスタイルを尊重する工夫がされていることに感動しました」と話しました。さらに、元女子サッカー選手としての経験を踏まえ、「合宿中などでお風呂を一緒に利用する際、当時自分自身は気にしていなかったが、人によっては気になる方もいるかもしれません。旅をする際に重要なことも、多様な選択肢があること、そして気軽に話を聞いてくれる人がいることはとても大切だと感じています」と話しました。

Smiles and Thanks株式会社の代表であるスティーブン・ヘインズ氏は、自身の旅を通じた学びについて次のように語りました。「アフリカ系アメリカ人として、チェックイン時に安全かどうかを見極められているような対応を受けることがありますが、旅は常に学びの機会だと考えています。四国が特にお気に入りで、高知のビーチや徳島の阿波踊り、親友の実家がある愛媛など、それぞれに魅力があります。大都市だけでなく、まだ発見されていない地域にも足を運び、多くのことを吸収してほしい。旅は、自分に誇りを持てる時間だと信じています」

■国際的な視点と日本独自の文化的背景の両立について考えるグループセッション

最後に、今後ますます増加が見込まれる訪日外国人観光客やLGBTQ+旅行者を含む多様な背景を持つ旅行者の受け入れに向けて、「日本の規律・ルール」と「多様性への配慮」をいかに両立させていくかをテーマとしたグループディスカッションを実施しました。会場に来場した参加者のみならず、オンラインで参加された方々も交え、活発な議論が行われました。

このディスカッションの中で、現状の課題として改めて浮き彫りになったのは、日本では、制度面や文化的背景に基づく課題が依然として存在することも共有されました。。たとえば、ブッキング・ドットコムの「Travel Proud」プログラムでは、すべての宿泊者が安心して滞在できるよう、パートナー宿泊施設に対してLGBTQ+対応の研修を行っていますが、日本では依然として以下のような課題が残っていることが指摘されました。

・大浴場やトイレなど、日本独自の文化や施設利用の場面においては、利用者が安心して選べる選択肢がまだ十分ではない点

・一部の場面では、チェックイン手続きの際に国籍や居住状況の確認が強調されることがあり、旅行者によっては心理的な負担につながることがある点

これらの課題に対し、日本の宿泊業界や旅行関連事業者も着実に取り組みを進めていますが、制度や意識の両面において、引き続き改善の余地があることが共有されました。今後は、国際的な視点と日本独自の文化的背景の双方を尊重しながら、誰もが安心して日本を訪れ、滞在を楽しめる環境づくりが求められています。

*調査はブッキング・ドットコムによって、次を含む27の国と地域で1万1,469名のLGBTQ+旅行者を対象に独自に行われたものです:アルゼンチン(201)、オーストラリア(606)、ベルギー(201)、ブラジル(503)、カナダ(804)、コロンビア(302)、クロアチア(204)、デンマーク(200)、フランス(1,005)、ドイツ(1,005)、香港(203)、インド(403)、イスラエル(204)、イタリア(603)、日本(402)、メキシコ(300)、オランダ(504)、ニュージーランド(202)、シンガポール(202)、スペイン(402)、スウェーデン(203)、スイス(200)、台湾(200)、タイ(202)、イギリス(1,007)、アメリカ(1,000)、ベトナム(201)。LGBTQ+の回答者は、性別、ジェンダー、性的指向のさまざまな層において自己認識をされた方々です。また、本調査への回答にあたっては、過去12ヶ月間以内にレジャー・観光目的で旅行していることも条件となっていました。本調査は、2024年の4月と5月にオンラインで実施されました。

**2024年6月のブッキング・ドットコムにおける「Travel Proud」の施設数(6万7,000軒)から増加しました。

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Booking.comについて
1996年にアムステルダムにて設立され、Booking Holdings Inc.(NASDAQ:BKNG)の一員として、「すべての人に、世界をより身近に体験できる自由を」を企業理念に掲げています。多種多様な宿泊施設と移動手段を簡単かつワンストップで予約ができるプラットフォームを通して、世界中のお客様に思い出に残る体験を提供しています。また、ブッキング・ドットコムでは、ロイヤルティプログラム「Genius」に登録することで、世界中の数十万軒もの対象施設や対象のレンタカーで割引や旅行特典を利用することができます。詳細については、ブッキング・ドットコムの公式SNSアカウント (@bookingcom_jp)、もしくは https://news.booking.com/ja をご覧ください。

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Booking.com Japan K.K.

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業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区渋谷2丁目24番12号 WeWork38階
電話番号
03-6743-1957
代表者名
Glenn D. Fogel
上場
未上場
資本金
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設立
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