ダイバーシティについて学ぶ体験型授業を小学校で実施　アートを“共通言語”に、多様な人々で一つのアート作品を製作

～ボランティア休暇「地域社会貢献Day」を活用した産学福連携～

株式会社ネオキャリア

2024年12月10日 13時00分

　新宿区を中心にサステナブル活動に取り組む人材総合サービス会社の株式会社ネオキャリア（本社：東京都新宿区　代表取締役CEO：西澤亮一　以下ネオキャリア）は、2024年10月22日に新宿区立早稲田小学校（以下、早稲田小学校）で、アートを通じて多様性を学ぶ体験型授業「ダイバーシティウォールパズルアート※1」を実施しました。

　当日は、4年生の児童120名、当社からボランティア休暇「地域社会貢献Day※2」を活用した社員2名、新宿区立障害者福祉センターから障がい者2名が参加し、協力して一つのアート作品を作りました。

開催の背景

　当社は、持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして、さまざまなサステナブル活動を展開しています。また、次世代を担う若者のキャリア形成支援にも積極的に取り組んでおり、地域の小学校と連携し、これまでに多くの出前授業などのキャリア教育を実施してきました。

　早稲田小学校では、これまでダイバーシティ教育として、車いす体験やパラリンピック競技のゴールボールなど、障がい者体験を通じて多様性を学ぶ授業を行ってきました。普段の学校生活では障がいのある方と接する機会が少ないこと、また、地域の特性から外国ルーツのある児童が多く在籍するため、今後ダイバーシティを進めていくにあたり、従来の授業に加え、新たな視点でダイバーシティを学ぶ授業を行いたいという思いがありました。

　そのため今回の授業では、言葉がなくても伝わる「アート」を活用した授業を行い、個々の『違い』を認識することに留まらず、『それぞれの違いを大切にすること』を重視し、授業を設計しました。そして、この授業を実現するためには、より多様な人々と一緒に行うことに価値があると考え、これまで協働している新宿区立障害者福祉センターの障がい者の方々や、当社の社員も参加し、多様な人々との協力によって授業が実現しました。

　この授業を通じて、児童の皆さんにダイバーシティへの理解を深める機会を提供し、多様な価値観を受け入れて、誰もが活躍できるインクルーシブな社会づくりにつながることを目指しています。

※1 「ダイバーシティウォールパズルアート」は、白線画家である猫沢八郎（ねこざわ・はちろう）さん提供のコンテンツで、切り分けられたダンボールのピースに、それぞれが色を塗り、多様な人々が同じ空間を共にしながら一つのアート作品を完成させることで、多様な社会の姿を理解する・共感することを目的に行うもの。

※2 「地域社会貢献Day」は、ボランティア活動日に有給の特別休暇を付与するネオキャリア独自の制度で、ネオキャリアグループに在籍する全社員（有期雇用社員は週の所定労働日数が5日の社員）は、事業年度内に1日分の有給特別休暇が付与され、ボランティアに参加できます（半日単位の取得も可能）

当日の様子

　当日は、当社社員2名が参加し、4年生の児童120名と新宿区立障害者福祉センターの障がい者2名と一緒に作品の製作を行いました。切り分けられたダンボールのピースに、それぞれ思い思いの色を塗ったり絵を描いたりしながら、楽しんで製作に没頭する様子が見られました。

　完成したパズルのピースは、一つひとつを組み合わせるとパッチワークのような姿に変わっていき、個性が光る色彩豊かな大きなアート作品が完成しつつありました。最後の仕上げとして、白線画家の猫沢八郎さんが、真っ白な絵の具で大きな魚の絵を描き、作品が完成しました。

参加した児童からは、「だれでもみんなで仲よく絵をかくことがすてきだなと思いました」「みんなで協力し、かいたパズルがさいごに大きな魚の絵になってすごくうれしかった」といった感想があり、参加者全員がアートを通じて、心温まる場となりました。

早稲田小学校教員からのコメント

　これまでにも授業を通じて障がいのある方との接点を作ってきましたが、障がい者、バリアフリーなど、言葉や頭では分かっていても、車いすだったり、話し方や動作に特徴があったりしたので身近に接して戸惑った様子を見せていました。ところが、今回パズルアートで絵を描くことを通じて、先入観やどう接したらよいかといった迷いよりも、アドバイスをくれる絵を描くのが上手な方という存在になったようです。単純に、障がいのある方と友達やみんなで絵を描いて楽しいなと感じていました。少子化や労働力不足が進む現代社会では、多様な人々がともに生き、支え合うことが求められていますので、このような機会をいただけたことは、子供たちにとって何よりの財産だと思っています。

【新宿区立早稲田小学校　主任教諭中嶋玉恵様】

サステナブル推進担当コメント

　パズルアートやダイバーシティ＆インクルージョンの授業を通じて、子どもたちに『違って当たり前』の価値観を伝えたいと思い取り組みました。実際に、子どもたちから「違って良いんだよね」という言葉を聞くことができ、多様性を実感してくれたことを嬉しく思います。さらに、社員がボランティアとして子どもたちと一緒に活動し、次世代の社会課題の受け入れ方や新たな価値感を理解することで、未来への期待や自身とのギャップを感じてくれたことにボランティアの大きな意義を感じました。

【ネオキャリア社長室サステナブル推進担当　高山功平】

子どもたちを楽しませるために、カッパに扮して『カッパのおっちゃん』の愛称でサステナブル活動に取り組む。

ネオキャリアが行うキャリア教育・キャリア支援

　当社は、未就学児から高校生、大学生・大学院生まで、各ステージに応じたキャリア教育とキャリア支援を行っております。これまで、本社の所在地である新宿区内の小学校で大学生や大学院生と協働し、環境に関する出前授業を行ったり、地域の子どもたちにキャリア教育のワークショップを実施してきました。これらを通じて、自分の未来を切り拓くための道しるべとなる機会を提供し、一人ひとりが多様なキャリアを描けるようサポートしていきたいと考えております。

　今後も、さまざまな取り組みを通じて「人と本気で向き合い、未来を切り拓く。」というPURPOSEに基づき、多彩な活動を通じてより良い社会の実現に繋がるよう努めてまいります。