転職サービス「doda」、「転職人気企業ランキング2024」を発表 トヨタ自動車、グーグル、ソニーが5年連続TOP3
~大幅な賃上げで注目を集めたイオンは40位から27位へ。柔軟なはたらき方の推進に取り組む総合商社も複数社が順位を上げる~
「転職人気企業ランキング2024」結果詳細:https://doda.jp/guide/popular/
TOP3にトヨタ自動車、グーグル、ソニーが5年連続ランクイン
2024年の転職人気企業ランキング<総合>は、2020年から5年連続で、1位「トヨタ自動車」、2位「グーグル」、3位「ソニー」という結果になりました。
1位「トヨタ自動車」は、総合ランキングを含めた全33の調査区分のうち、18区分で1位となりました。投票理由には、「教育システムが整っていて、自分に合った役割や能力を引き出してくれそう」「グローバル企業なので、世界で活躍してみたい」などが挙がっています。
2位「グーグル」は、ポイントを前回の3,862から4,066へと伸ばし、約1,600あった「トヨタ自動車」との差を約1,000にまで縮めています。生成AIの開発競争が激化する中、同社は、Googleの最新の情報にアクセスできる、かつ幅広いタスクに対応できる最新対話型AI「Gemini」を公開しました。投票理由でも、「AIを用いて次世代の技術研究開発者を目指したい」「技術力に秀でている。AI関連でOpenAIと競える」など、AIに関連する声が寄せられました。
3位「ソニー」も安定した人気をキープしています。4位の「楽天グループ(旧:楽天)」と5位の「パナソニック」も前回から順位の変動はなく、6位から10位については、順位の変動はあったものの、企業の顔ぶれには変化がありませんでした。
7%賃上げの大手流通、イオンが大幅アップ。柔軟なはたらき方を目指す総合商社も複数社が順位を上げる
トップ30に入った企業の順位の変動を見てみると、「イオン」が前回の40位から27位へと順位を伸ばしました。同社は、グループのパート社員約40万人に対して7%の賃上げを行うと発表し、2年連続で高水準の賃上げに踏み切ったほか、業績も好調で、2025年2月期の連結営業収益※は初の10兆円に到達する見通しを発表しています。投票理由では、「社員を大切にしていそう」「経営が安定しているから」と、その将来性を評価する声が寄せられました。
※:イオン株式会社 2024年2月期 決算説明会資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8267/ir_material_for_fiscal_ym4/153561/00.pdf
そのほかでは、商社でトップ30に入った3社、「三菱商事」(前回16位→15位)、「伊藤忠商事」(前回23位→16位)、「三井物産」(前回31位→28位)がいずれも順位を伸ばす結果となりました。「伊藤忠商事」では男性の育児休業の取得必須化、「三井物産」では転勤可否を選べる人事制度の導入といった柔軟なはたらき方への取り組みが注目されています。
なお、トップ30に入った企業の業種で最も多かったのは、「トヨタ自動車」(1位)や「ソニー」(3位)を始めとする「メーカー(機械・電気)」の6社で、次に、「Apple Japan」(6位)や「日本マイクロソフト」(12位)など「IT・通信」の5社、そして、「グーグル」(2位)などの「インターネット・広告・メディア」や「サントリーホールディングス」(14位)などの「メーカー(素材・化学・食品・化粧品・その他)」が4社で続きました。「日本マイクロソフト」は、人工知能(AI)の開発や運用に向けて、日本事業に大型の投資を決めたことでも話題になりました。
社名変更や業績好調などインパクトのあるニュースも順位を押し上げた要因の一つか
100位以内の企業のうち、前回調査から順位を50以上伸ばしたのは、「ニトリ」(前回113位→41位)、「TOTO」(前回193位→48位)、「TOPPANホールディングス(旧:凸版印刷)」(前回197位→63位)、「コストコホールセールジャパン」(前回161位→72位)、「ベネッセコーポレーション」(前回172位→91位)、「阪急電鉄」(前回181位→93位)、「バンダイナムコホールディングス」(前回185位→96位)、「ファナック」(前回176位→97位)の9社でした。
これら企業の多くに共通するのが、インパクトのあるニュースがあったこと。例えば、「ニトリ」は増収増益の連続記録が話題となり、「TOPPANホールディングス(旧:凸版印刷)」は持株会社体制への移行に当たって社名の変更を行い、テレビCMを始めとした認知向上のための施策を大々的に展開しました。
圏外からトップ100入りしたのは、NASAなど2社・1機関
前回圏外から100位以内に入ったのは、「サンリオ」(85位)、「アメリカ航空宇宙局(NASA)」(91位)、そして「日本赤十字社」(95位)の計2社・1機関でした。
「アメリカ航空宇宙局(NASA)」には、「最先端技術に触れることができそうだから」「人類の未知の領域に挑戦できるから」といった投票理由が寄せられました。また、宇宙産業では、2024年1月に日本の無人探査機「SLIM」が世界で5カ国目となる月面への着陸に成功したほか、翌月には、史上初めて民間企業が開発した着陸船が月面着陸を果たすなど、大きなニュースが続いています。
doda編集長 桜井 貴史 解説
AI関連企業の人気が目立つ結果に。賃上げ・はたらき方に取り組む企業も順位を上げる
2023年から2024年にかけては、生成AIに関するニュースが世間をにぎわせました。そういった中、2024年のランキングではAIに関連する企業の人気が目立ちました。
例えば、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」は、前回の290位から137位へと順位を伸ばしました。同社は、AI開発で非常に重要な役割を果たすGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)を提供しています。
「富士通」(前回47位→32位)は、2023年4月に先端AI技術を迅速に試せるプラットフォームをリリースし、2024年2月にも新たな全社AI戦略を発表したばかり。半導体製造装置メーカーとして知られる「東京エレクトロン」(前回62位→46位)は、関係会社の「東京エレクトロン デバイス」が「NVIDIA」の販売代理店業務を行っています。「富士フイルム」(前回77位→51位)は内視鏡AI診断支援技術を開発するなど、医療AI事業に力を入れています。
社名変更などで話題の企業や、賃上げ・はたらき方に関する取り組みを発表した企業も順位を上げました。物価高を受け給与・待遇への評価や、企業による社員の多様なキャリア形成に向けたはたらき方への取り組みも、今回の結果に影響を及ぼしているのかもしれません。
解説者プロフィール doda編集長 桜井 貴史(さくらい・たかふみ)
新卒で大手人材会社に入社し、一貫して国内外の学生のキャリア教育や就職・転職、幅広い企業の採用支援事業に携わる。2016年11月、パーソルキャリア株式会社に中途入社。同年、株式会社ベネッセホールディングスとの合弁会社、株式会社ベネッセi-キャリアに出向、新卒オファーサービス「dodaキャンパス」の立ち上げを牽引し、初代dodaキャンパス編集長に。その後、同社 商品サービス本部 本部長として、キャリア講座やアセスメントをはじめとした、大学生向けサービスの責任者を務める。2023年4月、doda副編集長 兼 クライアントP&M本部 プロダクト統括部 エグゼクティブマネジャーに就任し、法人向け採用支援プロダクト全体を管掌。2024年4月、doda編集長に就任。サービスを通じてこれまで約60万人以上の若者のキャリア支援に携わり、Z世代の就職・転職動向やキャリア形成、企業の採用・育成手法に精通している。
調査概要
【対象者】22歳~59歳の男女
【雇用形態】正社員
【調査手法】ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査
【調査期間】2024年2月14日~2月20日
【調査方法】投票者が転職を希望する企業を自由形式で1位から3位まで記入。持ち点10ポイントの中から、それぞれの企業への志望度合いに応じて自由にポイントを振り分ける。
*ランキングは、振り分けられたポイントの合算値(小数点以下第二位まで)が多い順に作成。
*ウエイトバック:正社員の地域・年代・性別に合わせて実施。
【回答人数】5,062人
データ利用について
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