チェック・ポイント、Google Classroomを悪用した大規模なフィッシング攻撃を発見

信頼性の高い正規ツールを武器化し、1万3,500の組織に短期間で11万5,000通ものメールを送信

サイバーセキュリティソリューションのパイオニアであり、世界的リーダーであるチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ(Check Point® Software Technologies Ltd.、NASDAQ:CHKP、以下チェック・ポイント)は、Google Classroomを悪用して実行されている大規模なフィッシングキャンペーンを発見、分析結果を公開しました。Google Classroomはオンライン学習管理プラットフォームとして、世界中で数百万人もの学生と教育関係者に信頼されています。攻撃者はわずか1週間で組織的な攻撃を5回実行し、複数の分野の1万3,500の組織を対象に11万5,000通以上のフィッシングメールを送信しました。標的とされたのは、ヨーロッパ、北米、中東、およびアジアの組織でした。

信頼されたツールを脅威ベクトルへと変える手口
Google Classroomは、デジタル上の教室として、オンラインクラスへの参加の招待を通じて教師と生徒の間をつなぐよう設計されています。攻撃者はこの信頼性の高さを悪用し、製品のリセールへの勧誘やSEOサービスなど、教育とは無関係な商業的オファーを含む偽の招待メールを送信しています。各偽メールでは、受信者に対しWhatsAppの電話番号を通じて詐欺犯に連絡するよう指示するという、詐欺スキームで多く使われる手法が用いられていました。

画像 1:フィッシングメールの例1
画像2:フィッシングメールの例2

こうした偽装は、正規のGoogleサービスから発信されたメッセージについて、受信側のセキュリティシステムが信頼する傾向があることで機能します。Google Classroomのインフラに便乗することで、攻撃者は一定の従来的なセキュリティレイヤーを回避することが可能になり、防御が作動する前に1万3,500を超える組織の受信トレイに侵入を試みていました。

攻撃の概要

  • 規模:2025年8月6日から8月12日までの期間でフィッシングメール11万5,000通を送信 

  • ターゲット:複数の分野にわたる、世界中の1万3,500の組織が標的 

  • 手段:教育と無関係の商業オファーを記載した、偽のGoogle Classroom招待メール 

  • 行動喚起:メールでのやり取りを避け、組織の監視外で連絡するために、WhatsAppの電話番号への連絡を要求 

  • 配信手法:メール送信の実行は5回にわたり、いずれの場合もGoogle Classroomの正当性を悪用してフィルターを回避


チェック・ポイントがこの攻撃を阻止する仕組み
攻撃者による信頼性の高いインフラへの巧妙な悪用にも関わらず、これらのフィッシングの大多数はCheck Point Harmony Email & CollaborationのSmartPhishテクノロジーの自動的な検知とブロックによって防止に成功しています。さらに、最初のセキュリティをすり抜けた残りのメッセージについては、追加のセキュリティレイヤーによってエンドユーザーへの到達が防がれました。

今回のインシデントは、多層的な防御の重要性を浮き彫りにしています。攻撃者による正規のクラウドサービスの武器化はますます増加しており、進化するフィッシング戦術を阻止するには、従来のメールゲートウェイでは不十分になっています。

組織がとるべき対策

  1. ユーザー教育:従業員トレーニングを通じ、慣れ親しんだプラットフォームからの招待でも予期せぬ場合は慎重な対処を徹底する 

  2. 高度な脅威対策の導入:AI駆使による脅威検知機能を導入し、送信者の評判だけでなく文脈や意図の分析も可能にする 

  3. クラウドアプリケーションの監視:フィッシング対策の適用範囲を、メールだけでなく、コラボレーションアプリやメッセージングプラットフォーム、SaaSサービスまで拡大する 

  4. ソーシャルエンジニアリング対策の強化:企業側の管理回避を目的とし、攻撃者が被害者をWhatsAppなど非公式な通信経路へと誘導するケースが増加していることに注意する

結論
攻撃者は、Google Classroomのような正規のサービスを悪用するための創意ある方法の模索を続け、信頼の獲得と防御の回避、そしてより広範囲にわたる標的への到達を狙っています。たった1週間で11万5,000通ものメールが送信されたこのキャンペーンは、サイバー犯罪者によって、デジタルプラットフォームがいかに容易に詐欺のための武器とされてしまうかを浮き彫りにしています。

2025年 GigaOmレーダーレポートのフィッシング対策部門において、リーダーかつアウトパフォーマー(他社よりも優れたパフォーマンスを発揮している製品)に認定として評価されたチェック・ポイントのHarmony Email & Collaborationは、攻撃がどれほど巧妙に隠されていても、フィッシング攻撃から組織を保護するために必須となる高度な多層防御を提供します。

本プレスリリースは、米国時間2025年8月25日に発表されたブログ(英語)をもとに作成しています。

チェック・ポイントについて 
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ(https://www.checkpoint.com/)は、デジタルトラストのリーディングプロバイダーとして、AIを駆使したサイバーセキュリティソリューションを通じて世界各国の10万を超える組織を保護しています。同社のInfinity Platformとオープンガーデン型エコシステムは、防止優先のアプローチで業界最高レベルのセキュリティ効果を実現しながらリスクを削減します。SASEを中核としたハイブリッドメッシュネットワークアーキテクチャを採用するInfinity Platformは、オンプレミス、クラウド、ワークスペース環境の管理を統合し、企業とサービスプロバイダーに柔軟性、シンプルさ、拡張性を提供します。Check Point Software Technologiesの全額出資日本法人、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社(https://www.checkpoint.com/jp/)は、1997年10月1日設立、東京都港区に拠点を置いています。

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代表者名
佐賀 文宣
上場
未上場
資本金
2000万円
設立
1997年10月