アパレル・ファッション業界の「業界動向」最新版を発表 オンラインショッピング急増で、「EC」関連の求人が過去最高

転職サービス「doda(デューダ)」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する、アパレル・ファッション業界専門の転職支援サービス「クリーデンス」は、アパレル・ファッション業界の最新版「業界動向」を発表します。
トピックス
・業界全体の求人数は、1月の緊急事態宣言の影響はほぼ受けず、横ばい。
・求人数は、前年同期比で正社員97.2%、契約社員62.2%、全体で87.4%と回復傾向。
・「EC・通販関連」の求人数(クリーデンス調べ)は過去最高に。即戦力採用に加え、未経験者の採用も増加。
・人事・総務・財務・経理の求人は前年比220%に増加。


<調査概要>
2019年6月〜2021年2月までに「クリーデンス」が受領した求人データをもとに算出

■求人数の前年同期比

※2019年12月~2020年2月までの求人数と2020年12月~2021年2月までの求人数を比較
赤いハイライトは前年同期比で増加した職種

業界の求人数は前年同期比で、正社員が97.2%、契約社員が62.2%、全体で87.4%へと回復。特に正社員の求人は新型コロナウイルス流行以前の数値にまで戻りつつあります。前年よりも求人数が増加した職種は、「生産管理」「プレス・販売促進」「EC・通販関連」「人事・総務・経理・財務」でした。これには、業界全体のデジタル化やEC化、余剰在庫を生まないための生産管理など、長年抱えてきた業界の課題を、コロナを契機に解消しようとする流れが生まれてきたことが要因にあげられます。一方、「店長・販売」は前年同期比で50%を下回り、海外の工場への外注が進む「パタンナー」とともに依然として厳しい状況が続いています。

■求人数の推移
<全体>1月に発令された緊急事態宣言の影響は受けず、業界全体の求人数は横ばいに

求人数の推移を見ると2020年6月を境に回復傾向にあった求人数は、2021年に入り、横ばいになっています。新型コロナウイルスの影響下において、注力すべき取り組みが各社で明確になってきたため、今まで控えていた契約社員の採用を職種によって再開させる企業が増加しました。そのため契約社員の求人数は前期の67.9%から13.3ポイント上昇しました。(グラフ①)
職種ごとに増減の変化はあるものの、1月の緊急事態宣言発令においては、採用活動への影響はほとんど見られませんでした。

<デザイナー>業務委託ニーズの高まりにより、正社員・契約社員の求人数は減少

2020年9月~11月期で急増した「デザイナー」の求人数は、採用活動がひと段落した企業が増えたため、減少しました。
最近では、「デザイナー」を業務委託で採用する企業が増加しています。その背景には、他社の商品を製造するOEM企業や商社がコロナ禍での販路拡大に注力し、それにともなうデザイナー需要の高まりがあります。また、より顧客目線に立った商品をデザインするため、内製だけでなく、外部の人材登用に力を入れているメーカーが増えていることも要因になっています。
この動きは今後も続くため、直接雇用の求人数は横ばい、もしくは微増に留まり、業務委託の求人数が増加するでしょう。

<パタンナー>パタンナー業務を外部へ委託する企業が多く、求人数の回復は見受けられず

デザイナーが制作したデザイン画を型におこす「パタンナー」の求人数は、昨年大幅に減少。2021年に入ってもその動きに変化はなく、2019年9月~11月と比較をしても、未だ半数以下に留まっています。その要因としては、以前から続いているパタンナー業務を海外へ外注する流れが続き、企業の採用意欲が低下傾向にあることがあげられます。

また、企業が求めるパタンナー像も変化してきています。従来は、スキルと経験を持つ人材の採用意向が高かったのに対し、現在は組織の若返りを図るため、若手を求める声が高まっています。それに加え、”3Dモデリング”などの新しい技術によるパタンナーの仕事の需要が増えていくことが見込まれるため、今後はテクノロジーを掛け合わせた新しい求人が増加すると考えられます。

<生産管理>長年の課題であった余剰在庫の削減に取り組む企業が増加。求人数も上昇傾向に

「生産管理」の求人数は、引き続き高い水準を保っています。業績をプラスに転じさせるには、余剰在庫の削減、生産コストの見直しを行う生産管理が重要なカギを担っています。そのため、即戦力となる人材を求める企業が多く、採用ニーズが高まっています。さらに、海外から素材の調達を行う企業や、生産工場を海外に構える企業が多いため、最近では外国語のスキルを持つ人材のニーズも高まっています。
また、2021年に入ってからは、即戦力となる正社員を求めるだけでなく、そういった社員のアシスタントを行う若手人材の契約社員採用も活発化しています。そのため、契約社員の求人数は前期比+35.9ポイントと大きく増加しました。

<MD・バイヤー>求人数は微減。一方、数値分析やアクセス解析などECに関わるニーズは上昇

特に海外渡航が難しい昨今にあっては、「バイヤー」の求人は微減傾向にあります。
一方、「MD」のニーズは、引き続き高いものの、求められるMD像は変化しています。これまでのMDは、売れる商品をつくるための市場予測や商品開発、適切な販売予測を立て商品の製造量を決めるなど、モノづくりに関わる知識やスキルを持つ人材が求められる傾向にありました。しかし、コロナ禍においては、ECでいかに売上基盤をつくれるかが重要視されるようになり、顧客や販売データの分析、ECサイトのアクセス解析を行う数値分析やデジタルスキルに長けている人材のニーズが顕著に高まっています。
この動きは今後ますます加速していくと考えられ、「MD」採用においては、デジタルに関する知識が求められるでしょう。

<プレス・販売促進>EC基盤が整い、契約社員の採用を再開する企業が増加 

「プレス・販売促進」の求人数は、正社員は微減したものの、契約社員が増加したため、結果、前期と比較して+25.3ポイントと大幅に増加しました。
デジタルマーケティングやECに特化した販売促進を担うポジションでの採用需要は引き続き高い状況にあります。また、ECでの売上が好調に推移し、業績が回復している企業では、EC基盤の拡充に注力することで、さらなる売上向上を目指す動きをみせています。そのため、即戦力となる正社員の採用だけでなく、ECサイトのプロモーションを強化するアシスタントや、ECで購入した顧客に対してカスタマーサービスを行うスタッフを契約社員で募集するようになりました。その結果、契約社員の求人数は前期比で+121.5ポイントと大幅に上昇しています。

<営業>OEM企業や化粧品メーカーは、新たな販路拡大のために営業職を採用

「営業」の求人数は前期とほぼ同様に高い水準を保っています。特に採用が活発なのがOEM企業と化粧品を扱う企業です。
OEM企業は、アパレルメーカーやセレクトショップだけでなく、D2C企業などへ販路を拡大するための営業職へのニーズが高まりました。
また、コロナ禍で“おうち時間”が増えたことによりスキンケアなどの需要が高まりました。それにより業績が好調に推移している化粧品メーカーは、アパレルショップで製品を取り扱ってもらうなど、自社以外の販路拡大に注力する傾向にあることから、営業職を求める声が強まっています。
さらに、今までは業界経験者を求める化粧品メーカーが多かったのに対し、最近では販路の広がりにともない、アパレルメーカーでの経験を求める企業も増加し、異業種からの転職が叶いやすくなっています。

<店長・販売>業界全体で採用の動きが鈍いなか、オフプライスやコスメに関わる企業は採用強化

「店長・販売」の求人数は、2020年4月以降停滞した状態が続いています。1回目の緊急事態宣言を境に採用活動を停止し、現在もその状況が続いていることが顕著に表れています。
一方で、根強いファンを持つラグジュアリーブランドやコロナ禍においてニーズが高まったオフプライスやリユースを取り扱う企業、およびアパレルメーカーが立ち上げたコスメブランドにおける採用は増加傾向にあります。
また、化粧品を扱う企業は製品需要が堅調に高まりつつも、従来の接客が出来ない状態が続いています。そこで、より洗練されたスキルを持つ販売員を採用し、販売力を強化しようとする動きが出てきています。さらに、オフプライスや化粧品の領域では、今後も店舗出店の動きが加速すると考えられるため、求人数は緩やかに回復すると見込まれます。

<EC・通販関連>ECに関わる求人は右肩上がりで増加。過去最高の求人数に

「EC・通販関連」の採用ニーズは依然として高く、求人数は前期より12.3ポイント増加し過去最高となりました。
今までは、自社のEC基盤を固めるために即戦力となるハイクラス人材を求める企業がほとんどでしたが、現在は、育成を見越して、未経験でも挑戦できる求人も増加しており、求人は二極化傾向にあります。
また、アパレル業界では、Webやデジタルに精通するスキルを持つ人材が少ないため、「EC・通販関連」は、唯一求人数が転職希望者数を上回りました。
しかし、アパレル業界は他の業界よりも年収が低い傾向にあるため、人事制度や条件などを見直し、自社のニーズに合う人材をいかにスピーディーに採用できるかが、今後業界にとって重要な課題となるでしょう。

<人事・総務・経理・財務>コスト管理や人事評価再構築のため専門人材を求める企業が増加

企業の根幹を担う「人事・総務・経理・財務」の求人数は、他の職種と比較して新型コロナウイルスの影響による落ち込みはありませんでした。さらに2020年9月以降求人数が大きく伸び、2020年12月~2月期では前年の2倍以上の求人数になっています。
その背景には、この1年で財務状況が激変し、資金調達の重要性やコスト削減のためにコスト管理の必要性が以前にも増し、財務の専門人材を求める企業が増加していることがあります。また、新たにSNSやオンラインツールを活用した接客に取り組む企業が増えたため販売員の評価制度の見直しをはかる企業が多く、人事の求人も増加しました。今後も管理部門を強化させる企業は多く、求人数は増加すると考えられます。

■解説者プロフィール クリーデンス 事業責任者 河崎 達哉(かわさき たつや)

1984年、兵庫県生まれ。
2008年、株式会社インテリジェンス(現社名:パーソルキャリア株式会社)入社。
キャリアアドバイザーとして、IT・ウェブ領域や金融、医療を担当。また、さまざまな業界のハイクラス層の転職も支援。これまでに支援した転職希望者は、1,500名を超える。
キャリアアドバイザー部門のゼネラルマネジャーを経て、2019年4月からは「クリーデンス」の事業責任者として、アパレル・ファッション領域の人材サービスをけん引している。

■「クリーデンス」について< https://www.crede.co.jp
「クリーデンス」は、パーソルキャリア株式会社が運営するアパレル・ファッション業界専門の転職支援サービスです。2001年のサービス開始より「ファッションは、人が創る。」を理念に掲げ、ファッションの世界に携わるすべての人たちが、それぞれの持つ能力を充分に活かせるような環境の実現を目指しています。また、2015年からは転職支援(採用)以外に、法人向けの教育・育成支援サービスも開始。近年はこの領域を強化しています。時代の感性をリアルタイムで捉えながら、ファッション業界を支える“人”に関する情報を独自の視点で収集・発信し、業界全体が常にいきいきとしたワークフィールドであり続けるために貢献します。

■パーソルキャリア株式会社について< https://www.persol-career.co.jp/
パーソルキャリア株式会社は、-人々に「はたらく」を自分のものにする力を-をミッションとし、転職サービス「doda」やハイクラス人材のキャリア戦略プラットフォーム「iX」をはじめとした人材紹介、求人広告、新卒採用支援等のサービスを提供しています。2017年7月より、株式会社インテリジェンスからパーソルキャリア株式会社へ社名変更。グループの総力をあげて、これまで以上に個人の「はたらく」にフォーカスした社会価値の創出に努め、社会課題に正面から向き合い、すべての「はたらく」が笑顔につながる社会の実現を目指します。

■「PERSOL(パーソル)」について< https://www.persol-group.co.jp/
パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを展開しています。
また、人材サービスとテクノロジーの融合による、次世代のイノベーション開発にも取り組んでおり、市場価値を見いだす転職サービス「ミイダス」、ITイベント情報サイトおよびイベント&コミュニティスペース「TECH PLAY」、クラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」などのサービスも展開しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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