新生活シーズンを前にLIFULL HOME'Sが「おとり物件」に対する不動産会社の対応実態調査&消費者への認識調査を発表

株式会社LIFULL

おとり物件が発生しやすいのは1~3月=不動産業界の繁忙期

9割超が業界の課題と捉える一方、3割が対策していない/不十分と回答

広告掲載取り下げを阻む要因第1位は「人手不足」

広告掲載取り下げが手動であることを明確に知っている一般消費者は1割

事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊東祐司、東証プライム:2120、以下「LIFULL」)が運営する、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」は、新生活シーズンを前に住まい探しが活発になる時期にあわせ、不動産仲介業務担当者を対象にした「おとり物件」に対する対応実態調査、および消費者を対象にした不動産ポータルサイトに対する認識調査を実施しました。

調査背景

新生活シーズンに伴い、住まい探しに取り組む方も多い中、気を付けなければならないのが「おとり物件」です。

おとり物件とは、故意・過失に関係なく、不動産ポータルサイト等に入居者募集の広告が掲載されているものの、「存在しない物件」・「存在するが、取引対象にならない、あるいは取引の意思がない物件」のことを指します。気に入って問合せをした物件がおとり物件だった場合、それまでのリサーチにかけた時間や、不動産会社への訪問等が無駄になってしまい、住み替え希望者にとっての負担になってしまうだけでなく、不動産業界への信用喪失にもつながりかねません。

そこでLIFULL HOME'Sでは、新生活を前に住まい探しの動きが高まるこれからのシーズンにあわせて、おとり物件に対する課題意識や発生してしまう要因、そしてどのような対応をおこなっているのかを明らかにするために、不動産仲介業務を担当している379人を対象におとり物件への対応に関する実態調査を実施しました。また、それに関連して消費者が住まい探しの際に利用するポータルサイトに対してどのような認識を持っているのかを明らかにするために、一般消費者を対象に認識調査を実施しました。

【調査サマリー】

(不動産仲介業務担当者向け)「おとり物件」への対応実態調査

・おとり物件が発生しやすい時期は1~3月。不動産業界の繁忙期と重なることが明らかに。

・9割超がおとり物件を業界の課題と認識。一方で3割が「対策を行っていない/対策が不十分」と回答。

・募集終了物件は約4割が1日以内に取り下げ。一方で、過半数は即日対応が出来ていない。

・4割が広告取り下げを「もっと早く取り下げたい」と回答。スピーディーな広告取り下げを阻害する要因の第1位は「人手不足」。

(一般消費者向け)不動産ポータルサイトへの認識調査

・募集終了物件の削除対応が手動であることを明確に「知っている」と回答したのは約1割。

調査結果

<(不動産仲介業務担当者向け)「おとり物件」への対応実態調査>

「おとり物件」が発生しやすい時期は1~3月。不動産業界の繁忙期と重なることが明らかに。

「おとり物件がサイトに掲載されている事態が生じやすいと感じる月はいつですか?」に対して、最も多かったのが3月で40.9%、次いで2月の33.8%、1月の22.2%となりました。

賃貸の仲介物件では、貸主や不動産管理会社から依頼を受けて、複数の不動産仲介会社が募集広告を掲載することが一般的であり、不動産仲介会社は掲載にあたり、定期的に貸主や不動産管理会社へ物件の空室状況や条件の確認を行う必要があります。

1~3月は、4月からの新生活に向けた住まい探しユーザーの増加に伴い、問い合わせが増えることに加えて、物件の退去や新規募集などの動きが加速することから、不動産業界にとって繁忙期にあたり、確認や情報更新が追いつかず、それ故にすでに募集を終了した物件などが掲載される事態が発生してしまうと考えられます。本設問では、おとり物件が発生しやすい時期は不動産業界の繁忙期と重なることが明らかになりました。

9割超がおとり物件を業界の課題と認識。一方で3割が「対策を行っていない/対策が不十分」と回答。

「おとり物件が、不動産業界の課題となっていることを認識されていますか?」に対しては、「認識している」が93.2%となりました。

また、「おとり物件をサイトに掲載してしまう事態が起こらないように何らかの対策を行っていますか?」に対しては、85.7%が「対策している」と回答した一方で、32.7%が「対策を行っていない」または「対策は行っているが、不十分である」と回答しました。業界全体としても「おとり物件」は課題であるという意識はあるものの、おとり物件を発生させないための対策に関しては差があることがうかがえます。

募集終了物件は約4割が1日以内に取り下げ。一方で、過半数は即日対応が出来ていない。

「おとり物件」が生じる要因の一つとして、仲介会社において、最新の物件情報の把握ができなかったり、物件情報の更新作業に漏れや遅れが生じたりすることがあげられます。

そこで、募集終了からどれくらいのタイミングで広告を取り下げているのかを把握するために、「募集が終了した物件について、募集終了からどのくらいの期間で広告掲載を取り下げていますか?」という質問をしたところ4割が「1日以内」(41.4%)と回答しました。

物件情報は日々更新されるため、おとり物件を生じさせないためには、募集を終了した物件に関しては、迅速な広告掲載の取り下げが求められますが、過半数は即日対応が出来ていない結果となりました。

4割が広告取り下げを「もっと早く取り下げたい」と回答。スピーディーな広告取り下げを阻害する要因の第1位は「人手不足」。

おとり物件を生じさせる原因の1つである、広告掲載取り下げのタイムラグへの課題意識を明らかにするため、「現状の広告掲載の取り下げ期間についてどのように感じていますか?」と質問したところ、4割が「可能ならもっと早く取り下げたい」と回答しました。

さらに「可能ならもっと早く取り下げたい」と回答した方を対象に行った、「広告掲載の素早い取り下げを阻害している要因は何ですか?」という質問に対して、最も多かった回答は「人手不足のため十分なメンテナンスができない」(49.0%)、続いて「うっかりミス等の人為的な問題」(47.1%)、「システムの導入などDXが進んでいない」(20.9%)となりました。

人力による対応がメインとなっている現状では、人手不足やヒューマンエラー、DXの遅れが「おとり物件」の削減につながる対応を阻害していることがわかります。

<(一般消費者向け)不動産ポータルサイトへの認識調査>

募集終了物件の削除対応が手動であることを明確に「知っている」と回答したのは約1割。

先述の不動産仲介業務担当者への調査では、広告掲載取り下げのタイムラグの原因として「人手不足のため十分なメンテナンスができない」が最多であげられました。一般的に募集が終了した物件の広告取り下げは不動産仲介会社が手動で行っていますが、その事実はどれだけ認識されているのでしょうか。

そこで消費者を対象に「不動産ポータルサイトに載っている賃貸物件のうち、借りる人が決まった物件は、一般的に不動産会社が手動でサイトから削除していることを知っていましたか。」と質問したところ、「なんとなく知っていた」を含め、約4割が「知っていた」と回答しました。しかし、そのうち明確に「知っていた」と回答したのは1割となりました。

消費者の多くは募集終了物件が手動で削除されていることを知らないため、おとり物件=悪意のあるものと捉えられてしまっていることがうかがえます。業界全体のイメージ改善のためにもDXをはじめとした対応は急務と言えそうです。

LIFULL HOME'S事業本部情報審査グループ長 宮廻優子(みやさこゆうこ)コメント

今回のアンケート結果から、広告を行う不動産会社側では、おとり物件への課題感は強いものの、課題解決を阻んでいるのは人手に関連している要素が多くを占めている事が分かりました。

また、消費者側の目線に立った場合、インターネット上の不動産広告が人の手で更新を行っている事自体を知らない場合が半数を超える結果であったことから、仮に募集終了物件に遭遇した場合に、直ちに悪質な「おとり物件」に遭遇した、と想起するのはやむを得ないのが現状なのかもしれません。

2022年5月の宅建業法改正により宅建士の押印義務が廃止されるなど、今後も実務面ならびに法整備双方において、不動産業におけるDX化は加速していくと思われます。そして、「おとり物件」という根強い課題は、人力での対応ではなく、不動産会社とそれを取り巻く関連事業者が一体となり、システム構築を始めとする仕組み化によって解消できるのではないか、と考えています。

調査概要

「おとり物件」への対応実態調査

期間:2023年12月14日~2024年1月9日

調査対象者:不動産仲介業務担当者

調査方法:インターネット調査

有効回答数:379名

※小数点第二位を四捨五入しているため、合計が 100%にならない場合があります。

不動産ポータルサイトへの認識調査

期間:2024年1月12日~1月16日

調査対象者:全国の17~49歳男女

調査方法:インターネット調査

有効回答数:25,021名

おとり物件を削減し、「物件鮮度」No.1を目指すLIFULL HOME'S の取り組み

皆様が安心して住まい探しができるよう、LIFULL HOME'Sではおとり物件をなくすための下記のような取り組みを積極的に行い、サイト上に実際に募集中(未成約)である物件数の占める割合が高い「物件鮮度」No.1のサイトを目指しています。

<情報審査チームの能動的な調査>

LIFULL HOME'Sでは、ユーザーの皆様からいただいた情報を基に不動産会社へ掲載内容の是正を行っています。併せて、専属の情報審査チームが能動的に掲載情報の調査も行っており、その数は年間で約1万物件以上にのぼります。やみくもに調査をするのではなく、AIやLIFULL HOME'Sのビッグデータを活用し、迅速な対応を実現させています。

<業界初!不動産管理会社と情報連携> ※特許取得済み

不動産管理会社が保有している成約・申込等の物件データを毎日受領し、LIFULL HOME'Sに掲載されている物件情報と照合の上、まだ掲載中の物件を自動で非掲載にする機能があります。不動産管理会社の物件情報と連携した自動非掲載の機能は業界で初めての事例です。

<物件情報の更新&LINEでの新着物件通知>

ホームズの物件は1日に3回以上更新*¹。物件の最新情報が常にアップデートされているので、理想の物件が埋まってしまう前に見つけることができます。また、LINEで毎日新着物件通知が届く機能*²も有しています。毎日10万件以上更新される物件の中からより早く、希望の物件に気付くことができます。

※1 賃貸全物件の65%が1日に3回以上更新(2023年9月時点)

※2 希望する条件の新着物件が0件の場合、物件情報は通知されません

詳細は下記をご確認ください。

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食材も物件も「鮮度」が重要であることを伝えるスーパーマーケット・アキダイ社長出演の動画も公開中!

新生活を前に住まい探しの動きが高まるこの時期にあわせて、物件情報の鮮度の重要性を伝えるために、スーパーマーケット「アキダイ」の秋葉社長を起用したWEB動画「突撃!スーパーアキダイ!-品数重視で社長が暴走篇-」を、LIFULL HOME'SのYouTubeチャンネルにて公開中です。

本動画はワイドショーの生中継をパロディにした内容となっており、品揃えを重視するあまり、「鮮度ってそんな気にならないでしょ?」「こんだけ(商品が)いっぱい並んでんだから鮮度はまぁ…どうでもいいでしょ?」など普段の秋葉社長とはかけ離れたブラックなコメントや、鮮度を過ぎてしまってひよこになってしまった卵を撮影され、慌てふためく姿など、他では見られない様子が見どころとなっています。ぜひご覧ください。

LIFULL HOME'S について(URL:https://www.homes.co.jp/

LIFULL HOME'Sは、「叶えたい!が見えてくる。」をコンセプトに掲げる不動産・住宅情報サービスです。賃貸、一戸建て・マンションの購入、注文住宅から住まいの売却まで。物件や住まい探しに役立つ情報を、一人ひとりに寄り添い最適な形で提供することで、本当に叶えたい希望に気づき、新たな暮らしの可能性を広げるお手伝いをします。

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株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/

LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。

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会社概要

株式会社LIFULL

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URL
https://lifull.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区麹町1-4-4
電話番号
03-6774-1600
代表者名
伊東祐司
上場
東証プライム
資本金
97億1600万円
設立
1997年03月