高輪ゲートウェイシティ(仮称)のまちづくりについて~「Global Gateway」の実現に向けて、「100年先の心豊かなくらしのための実験場」を構築します~
○JR東日本は、品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)として、「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」のまちづくりを推進しています。江戸への玄関口としての役割を担った歴史的背景および国内初の鉄道が走った地のイノベーションの記憶を継承し、さらに東京国際空港にも好アクセスな地域の特性から、開発コンセプトに「Global Gateway」を掲げ、「100年先の心豊かなくらしのための実験場」となる街を目指します。また、国史跡指定された高輪築堤を現地にて保存したうえで、まちづくりの中で活かしてまいります。 ○文化創造棟の運営準備組織として、「一般財団法人 JR東日本文化創造財団」を設立し、準備室長に内田まほろ氏を迎えました。また、ラグジュアリーホテルブランド「JWマリオット」(マリオット・インターナショナル)の首都圏初進出が決定したほか、学校法人 東京インターナショナルスクール(インターナショナルスクール)、株式会社コングレ(コンベンション・カンファレンス)等をパートナーに迎え、開業に向けて準備を進めます。 ○まちづくりのスケジュールについて、複合棟Ⅰおよび高輪ゲートウェイ駅周辺エリアを2024年度末(2025年3月)に開業し、その他の棟(複合棟Ⅱ・文化創造棟・住宅棟)および各棟周辺エリアを2025年度中に開業します。 |
1 街概要
(1)ビジョン
JR東日本は、「Global Gateway」を開発コンセプトに品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)のまちづくりを推進しています。
このエリアは、江戸時代に高輪大木戸として江戸への「玄関口」の役割を担ってきた歴史を有し、明治期に日本で初めて鉄道が走った際に日本技術と西洋技術との融合で高輪築堤というイノベーションを生み出した場所です。
東京国際空港にも好アクセスな立地特性を活かし、地域の歴史を継承しつつ、世界に新たなイノベーションを発信する場として「Global Gateway」というコンセプトを掲げました。
分散型のあたらしい働き方・くらし方をつくるため、街を「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置づけ、多様なパートナー、周辺地域の方々との共創によるまちづくりを進めます。さらにJR東日本のネットワークを活かし、日本中・世界中をつなぐ拠点として、新たなビジネス・文化が生まれ続ける街を目指します。
(2)街・建物の仮称
・ 街名仮称 高輪ゲートウェイシティ
・ 建物仮称/区域名称 複合棟Ⅰ(North・South)/4街区
複合棟Ⅱ /3街区
文化創造棟 /2街区
住宅棟 /1街区
(3)社会課題解決に向けた施策
「100年先の心豊かなくらしのための実験場」に資するまちづくりのため、街全体でSDGsをはじめとした社会課題の解決、環境面での貢献施策を推進します。また、ICT(情報通信技術)等、街の利便性向上に資するデジタルツインの活用を検討し、スマートシティ構築に向けた取組みを推進していきます。
・ JR東日本グループが取り組む環境長期目標「ゼロカーボン・チャレンジ2050」の先導プロジェクトとして、CO2排出実質ゼロの先進的でサステナブルな環境都市づくりを推進します。またエネルギー多様化の観点から水素利活用の取組みを推進し、モビリティや燃料電池での活用を行うことを検討します。
・ 世界中で利用されている環境認証「LEED」において、街全体でLEED ND PLAN認証(バージョン4)のゴールドを、複合棟ⅠでLEED BD+C CS(バージョン4)の予備認証のゴールドを、複合棟Ⅱで同予備認証のシルバーを取得しています。
※ マークはU.S. Green Building Council®の登録商標です。
・ 街の様々な情報を統合する都市OSを整備し、運営の効率化や新サービス導入への活用を検討します。それらのデータインフラの整備に向けて、国土交通省が推進する3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化のリーディングプロジェクトである「Project PLATEAU」に応募し、2022年度のユースケースとして採択されました。http://www.mlit.go.jp/plateau
(4)高輪築堤の保存・活用
高輪ゲートウェイシティ(仮称)では、150年前に構築された高輪築堤の価値を理解し、国史跡指定された高輪築堤を現地にて良好な状態で保存したうえでまちづくりの中で活用することにより、高輪築堤の次世代への継承と、地域の歴史価値向上および地域社会への貢献を目指します。
具体的には、高輪築堤構築当時の文献調査等に基づき保存・活用方法の検討を進めるとともに、最新技術を活用した当時の高輪築堤の景観を体験できる展示や文化創造棟におけるプログラム等による取組みを通じて、まちづくりとの両立を図ります。
2 Global Gateway実現に向けた取組み
開発コンセプト「Global Gateway」の実現に向けて、街のシンボルとなる文化創造棟の企画・運営準備、多様なパートナーとの連携、地域全体の魅力・価値向上に資するエリアマネジメントの検討等を進めています。
(1)文化創造棟 運営準備組織の設立
文化創造棟におけるプログラムを企画・運営するための組織として、準備室長に国内外で活躍する内田まほろ氏を迎え、「一般財団法人 JR東日本文化創造財団」を設立しました。全館をJR東日本関連組織の直営として企画・運営することで、世界中に新しい文化フォーマットを提示し、「100年先に文化をつなぐ」施設を目指します。
文化創造棟準備室長/内田まほろ
・2002‐2020 日本科学未来館 キュレーター
・その他の活動実績
ニューヨーク近代美術館(MoMA) 文化庁在外研修員(2005-6)Barbican Center “AI-More than Human” ゲストキュレーター、Milano Triennale”Broken Nature” アドバイザリー委員 等
慶應義塾大学非常勤講師、金沢美術工芸大学名誉客員教授 、大阪大学招聘教授、グッドデザイン賞審査委員大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「いのちの未来」プランニングディレクター 等
(2)パートナー決定
● ラグジュアリーホテル
【名称】
JWマリオット・ホテル東京
【オペレーター】
マリオット・インターナショナル
(本社:米国 メリーランド州、最高経営責任者:アンソニー・カプアーノ、社長:ステファニー・リナーツ)
【概要】
ホテルブランド「JWマリオット」が首都圏初進出。洗練されたマインドフルなゲストの心身を満たし、有意義なつながりを育み、心を養う体験とともに、安らぎと静寂が心に刻まれるひとときを提供。
● インターナショナルスクール
【オペレーター】
学校法人 東京インターナショナルスクール
(所在地:東京都目黒区、理事長:坪谷ニュウエル郁子)
【概要】
次世代育成・グローバルコミュニティの拠点として、国際的な学校認証機関であるCISの認定を受けた、真の国際教育を提供。
● コンベンション・カンファレンス
【国際会議誘致・施設運営パートナー】
株式会社コングレ (本社:東京都中央区、代表取締役社長:武内紀子)
【概要】
国際会議等の大規模なコンベンションをはじめ様々なニーズに対応。多機能ホールと会議室、高速大容量通信環境を完備し、リアルでもバーチャルでも最先端の情報交流を実現する次世代型MICE施設。
● その他用途:JR東日本グループ一体となって運営・開業の準備を行います。
(3)エリアマネジメント組織の設立
高輪ゲートウェイ駅周辺エリアの更なる魅力と価値の向上を目的としたエリアマネジメント推進のため、「一般社団法人 高輪ゲートウェイエリアマネジメント」を2022年4月1日に設立しました。
高輪ゲートウェイシティ(仮称)では、さまざまな実験の舞台となりうる多数のオープンスペースを整備します。「一般社団法人 高輪ゲートウェイエリアマネジメント」では、それらオープンスペースの利活用や、周辺地域と連携したエリアマネジメント活動を通し、安全安心でにぎわいのある魅力的なまちづくりを推進します。
開業に先行し、「地域活性化(にぎわい創出、コミュニティ醸成、文化・教育等)」「安全安心・環境共生(環境美化、防災防犯、スマートシティ等)」「地域連携」等に資する活動を順次実施していきます。
3 スケジュール
● 複合棟Ⅰ・高輪ゲートウェイ駅周辺エリアを2024年度末(2025年3月)に開業します。
国際交流拠点としての主要な機能であるMICE施設(コンベンション、カンファレンス、ビジネス支援施設)、オフィス、商業等を整備する複合棟Ⅰおよび駅周辺の広場・歩行者デッキ等を開業するとともに、高輪ゲートウェイ駅を全面開業します。
● その他の棟・エリアは2025年度中に開業します。
高輪築堤の現地保存に伴う計画変更に関して、具体的な施工計画が確定したため、複合棟Ⅱ、文化創造棟、住宅棟および各棟周辺エリアは、2025年度中に開業します。
※画像はイメージです。今後、変更となる可能性があります。
プロジェクト情報ホームページ https://tokyoyard.com/
やってみようが、かなう街。新たな文化・ビジネスが生まれ続けるための仕組みづくりの一環として、この場所を舞台にあたらしいものを生み出したい人たち、またそれを支えたいと思う人たちを集め、共創していくための取り組み「TokyoYard PROJECT」が稼働しています。
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