ナウキャスト、オーガニックデータ専門のR&D組織『Organic Data Lab』を発足。創業者で技術顧問の渡辺努がラボ長に就任

次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループの株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中 仁士、以下「当社」)は、オーガニックデータ専門のR&D組織『Organic Data Lab(オーガニック・データ・ラボ)』を発足し、当社創業者で技術顧問の渡辺努がラボ長に就任することをお知らせします。なお、渡辺は2025年4月1日付で当社取締役に就任予定です。
■発足背景
あらゆる業界や領域でデータ活用が進む中、企業が独自に保有するデータの潜在的な価値にも注目が集まっていますが、「自社が保有するデータの具体的な活用方法がわからず、研究開発が後回しになってしまう」という課題も存在しています。
当社はこれまで、公的統計などのトラディショナルデータだけでは捉えきれない経済やマーケットの動向を把握するため、POSデータやクレジットカードの決済データ、求人広告データなどのオルタナティブデータを活用して様々な指数やサービスを開発してきました。企業活動の中で自然発生したデータであるオルタナティブデータは、「オーガニックデータ(organic data)」とも呼ばれます。当社は、これまでに培ったオーガニックデータの事業化ノウハウを活かし、自社独自のデータを保有する企業の研究開発を推進するため、本ラボを発足しました。
■目指す成果
短期的には、データ提供企業と連携して実証実験や共同研究を進め、革新的なサービスやソリューションの開発を目指します。中長期的には、研究で得られた知見(知的財産)を活用し、社会実装や事業化を推進することで、国内外の企業、金融機関、自治体など広範な領域のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に貢献してまいります。
■『Organic Data Lab』ラボ長 渡辺努 より
これまでの経済データは、政府統計に代表されるように、収集と集計の段階で入念にデザインされていた(designed data)。これに対して、企業などが現在保有しているデータは、各企業が日々の業務を営む中で自生的に集まってきたものである(organic data)。前者が「盆栽」とすれば、後者は「雑草」である。Organic dataは大きな可能性を秘めているが、デザインされていないが故に、その利用には多くの障害がある。『Organic Data Lab』の目的は、(1)多様な「雑草」をできるだけ多く収集し、(2)その中からポテンシャルの高いものを見抜いた上で、(3)経済の方向性に関する有益な情報を抽出するための手法を開発することである。

■活動内容
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企業視点での活動
短期の事業化では得られない希少な人材、データソース、高度なデータ分析上の知見(知的財産)を提供します。また、次世代のデータ活用や研究テーマを先行的に調査・開発し、将来的な事業化につなげるための体制を強化します。
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社会的視点での活動
データへのアクセスが難しいため学術研究が十分に蓄積されていない「経済学×オルタナティブデータ」分野において、公開可能な研究成果を積極的に創出します。また、公共データや企業のPOSデータにとどまらず、多様なデータソースを学術研究に活用できる環境を整え、産学連携の新たなモデルを発展させてまいります。
■『Organic Data Lab』構成メンバー
「Organic Data Lab」ラボ長 / 株式会社ナウキャスト 創業者・技術顧問・取締役(予定)
渡辺 努(わたなべ つとむ)
日本銀行、一橋大学を経て、2011年より東京大学大学院経済学研究科(経済理論専攻)・経済学部の教授を務める。International Journal of Central BankingのAssociate Editor/内閣府経済財政諮問会議政策コメンテータ/キヤノングローバル戦略研究所研究主幹などを兼務。 日本学術振興会基盤研究S『長期デフレの解明』において東大日次物価指数を一般に公開。2025年3月、株式会社ナウキャスト「Organic Data Lab」のラボ長に就任。
成蹊大学経済学部 准教授
庄司 俊章(しょうじ としあき)
2019年3月に東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。同年4月、成蹊大学経済学部助教。2022年4月より専任講師、2024年4月より准教授を務める。
※今後、社内外の研究者やエンジニアを招へいする予定です。
■今後について
今後も当社は、データ解析技術や生成AIなどの最先端テクノロジーを駆使し、産業界と学術界を橋渡しするプラットフォームとして進化を続けてまいります。
【Finatextグループと株式会社ナウキャストについて】
Finatextグループは、「金融を“サービス”として再発明する」をミッションに掲げ、次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するフィンテック企業グループです。金融サービスのあるべき姿をユーザー視点から見直し、パートナー事業者と共に新しい金融サービスを開発する「株式会社Finatext」、オルタナティブデータ解析サービスの「株式会社ナウキャスト」、証券ビジネスプラットフォームを提供する「株式会社スマートプラス」、次世代型デジタル保険の「スマートプラス少額短期保険株式会社」といった事業会社を擁し、「金融がもっと暮らしに寄り添う世の中」の実現を目指しています。

会社名 : 株式会社Finatextホールディングス
代表者 : 代表取締役社長CEO 林 良太
証券コード: 東証グロース市場 4419
設立 : 2013年12月
所在地 : 東京都千代田区九段北一丁目8番10号
住友不動産九段ビル9階
公式サイト: https://hd.finatext.com/
■株式会社ナウキャストについて
株式会社ナウキャストは、東京大学経済学研究科渡辺努研究室における「東大日次物価指数(現:日経CPINow)」プロジェクトを前身として2015年に設立された、オルタナティブデータのリーディングカンパニーです。次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループにおいて、ビッグデータ解析事業を担っています。POSデータやクレジットカードの決済データ、求人広告データなどの「オルタナティブデータ」を多数扱い、生成AIを活用した事業者の業務支援に取り組んでいます。また、独自の経済指数を開発し、経済統計のリアルタイム化、企業の経営戦略の見える化を行い、国内外250社以上の金融機関、シンクタンク、政府、政府系金融機関、海外ヘッジファンド等の資産運用、経済調査業務を支援しています。
会社名 : 株式会社ナウキャスト
代表者 : 代表取締役CEO 辻中 仁士
設立 : 2015年2月
所在地 : 東京都千代田区九段北一丁目8番10号 住友不動産九段ビル 9階
公式サイト: https://nowcast.co.jp/
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