【中小企業の人的資本経営に関する実態調査】人的資本経営、認知・実践ともに3割台 にとどまる。未実施企業の42.2%が「他の業務」が優先され着手できず
~ BLUE REPORT[11月号]「中小企業の人的資本経営の推進<1>」を発行 ~
株式会社フォーバル(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:中島 將典、以下「フォーバル」)が運営するフォーバル GDXリサーチ研究所は、「BLUE REPORT[11月号]中小企業の人的資本経営の推進<1>~戦略・育成・環境における取り組みの実態~」を2026年10月2日(金)に発行いたします。

今回のレポートの目的「中小企業の人的資本経営の認知・取り組み状況と、戦略・育成・環境面での実態把握」
少子高齢化や労働力人口の減少を背景に、多くの中小企業では人材の確保・育成・活用が重要な経営課題となっています。人的資本経営は、人材を単なる「コスト」ではなく価値を生み出す「資本」と捉え、その育成や活用への投資を通じて中長期的な企業価値の向上につなげる考え方です。
今回のレポートでは、「人的資本経営の推進」をテーマに、全国の中小企業経営者1,145人を対象に調査を実施しました。その結果、人的資本経営を認知している企業は32.3%、取り組んでいる企業は32.8%にとどまり、人的資本経営に取り組めていない理由では「他の業務が優先される」が42.2%で最多となりました。
●本レポートの詳細は、こちらをご参照ください。
http://gdx-research.com/wp-content/uploads/2026/09/bluereport_202611.pdf
サマリー
■人的資本経営を認知している企業は32.3%
※「知っており、他の人に説明できる」「知っているが、説明できるほどではない」の合計
・「知らない」は39.7%となり、前回調査の31.7%から増加していました。
■人的資本経営に取り組んでいる企業は32.8%
※「十分取り組んでいる」「ある程度取り組んでいる」の合計
・「あまり取り組めていない」「全く取り組めていない」は59.1%となり、認知が実践につながっていない状況がうかがえました。
■取り組めていない理由で最も多いのは「他の業務が優先される」42.2%
※人的資本経営に「あまり取り組めていない」「全く取り組めていない」と回答した企業への設問
・人的資本経営を自社の経営課題や将来的な成果と結び付け、必要性を実感できる形で伝えることが重要です。
調査結果 (抜粋)
■人的資本経営を認知している企業は32.3%
人的資本経営の認知度について聞いたところ、「知っており、他の人に説明できる」は5.9%、「知っているが、説明できるほどではない」は26.4%となり、合計32.3%の企業が人的資本経営を認知していました。
前回調査と比較すると、「知らない」は31.7%から39.7%へ増加し、「知っており、他の人に説明できる」は8.0%から5.9%へ減少しており、人的資本経営の認知は進んでいるとは言えないことがうかがえます。中小企業に人的資本経営を広げていくためには、その必要性だけでなく、具体的に何を行う経営なのかを分かりやすく伝えていくことが重要だと言えるでしょう。

■人的資本経営に取り組んでいる企業は32.8%
人的資本経営を認知している企業に取り組み状況を聞いたところ、「十分取り組んでいる」は4.8%、「ある程度取り組んでいる」は28.0%となり、合計32.8%が人的資本経営に取り組んでいると回答しました。
一方、「あまり取り組めていない」「全く取り組めていない」は59.1%で、認知が必ずしも実践につながっていない状況がうかがえます。

■人的資本経営に取り組めていない理由は「他の業務が優先される」42.2%
※人的資本経営に「あまり取り組めていない」「全く取り組めていない」と回答した企業への設問
人的資本経営に取り組めていない理由では、「他の業務が優先される」が42.2%で最も高く、次いで「何から始めればよいか分からない」35.3%、「取り組む時間の余裕がない」33.8%、「社内に知識・経験のある人材がいない」32.8%が続きました。人的資本経営は人材の確保・育成・定着に関わる中長期的な取り組みである一方、日々の業務や目の前の経営課題に比べて優先順位が上がりにくいことが示唆されます。

また、従業員の定着状況について聞いたところ、「定着しており、離職はほとんどない」33.6%、「おおむね定着している」43.4%となり、合計77.0%の企業が従業員は定着していると回答しました。定着要因では、「働きやすい職場風土・企業文化の醸成」が76.4%で最も高く、「賃上げや賞与などの待遇改善」54.0%、「休日増加や残業削減などの労働環境の改善」48.3%が続きました。人的資本経営を広げるには、必要性を実感できる形で伝えるとともに、職場風土、待遇、労働環境をバランスよく整えることが重要であることがうかがえます。


■まとめ
本レポートでは、中小企業における人的資本経営の取り組み実態について、人的資本経営の認知度や取り組み状況、経営戦略と人材戦略の接続、人材定着・教育投資、労働環境整備などの観点から調査・分析しました。
調査では、人的資本経営を認知している企業は32.3%、取り組んでいる企業は32.8%にとどまりました。前回調査と比較して取り組み企業は若干増加した一方、半数以上の企業が十分に取り組めておらず、人的資本経営を実践へ移すうえでの障壁が残っていることが示されました。
経営戦略の実現に必要な人材像については、「文書などで明確に定義している」は18.7%にとどまったものの、「ある程度整理しているが、明文化まではしていない」は44.0%となりました。人材像を明確化している企業では、採用計画、評価制度、人事配置などの人事施策に幅広く活用されており、経営戦略と人材戦略を接続する重要なステップであることがうかがえます。
また、従業員が定着していると回答した企業は77.0%となり、定着要因としては職場風土・企業文化、待遇改善、労働環境の改善が上位に挙がりました。人的資本経営を広げるには、人材を「コスト」ではなく「資本」と捉え、確保・育成・活用の各施策を一体で整備していくことが求められます。
フォーバル GDXリサーチ研究所とは
日本に存在する法人の99%以上を占める中小企業。この中小企業1社1社が成長することこそが日本の活力につながります。中小企業が成長するための原動力の1つにGreen(グリーン)とDigital(デジタル)を活用し企業そのものを変革するGDX(Green Digital transformation)があります。
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