バーチャルEMI/EMCラボラトリー「Compliance-Scope」販売開始のお知らせ
多様なEMI/EMC規格認証試験のシミュレーションにより、半導体・電子機器の早期市場投入を実現します。
サイバネットシステム株式会社(本社:東京都、代表取締役 社長執行役員:白石 善治、以下「サイバネット」)は、Simyog Technology Pvt. Ltd.(シムヨグ・テクノロジー・プライベート・リミテッド、本社:インドベンガルール市、以下「Simyog社」)と日本における販売代理店契約を締結し、Simyog社が開発するバーチャルEMI/EMCラボラトリー「Compliance-Scope®(コンプライアンススコープ、以下「Compliance-Scope」)」の販売および技術サポートを、2024年6月1日から開始することをお知らせします。
■半導体需要と共に難易度が増すEMC認証取得
電子情報技術産業協会発行『電子情報産業の世界生産見通し』によると、2024年の世界の半導体分野の生産額は、自動車のEV化やパワー半導体/省エネ製品向けの電子機器の需要増などにより、前年度比13%増の5,884億ドルと見込まれています(図1)(※1)。
今後、この分野の需要は更に高まることが予測されますが、その一方で近年の電子機器は、回路の動作スピードの高速化や半導体・基板サイズの小型化・高密度化に対応するため設計が複雑になり、製品が発する電磁波によって周辺の電子機器の誤作動のリスクも高まっています。
そのため製品化に必要な規格を満たすためのEMC試験(※2)対策の難易度も高く、EMC認証取得にかかる時間とコストはこれまで以上に増えるものと予想されています。
■EMC試験環境のバーチャルモデルを使ったシミュレーションで、早期市場投入を実現する「Compliance-Scope」
Compliance-Scopeは、CISPR25/32/11(※3)など数多くのEMC規格のバーチャルモデルを標準で搭載したシミュレーションソフトウェアです。開発・設計者は、必要な基板データやケーブルの寸法値を入力することで、簡単にEMC試験のシミュレーションを実施できます。
「Compliance-Scope」によるシミュレーションは、以下のグラフに示す通り、実測に近い精度の解析結果が得られることが実証されています。(※4)
「Compliance-Scope」を活用することで、シミュレーション結果を反映させた設計を電子機器設計の初期段階に実施することが可能となり、製品化までの開発期間・コストを削減し、製品の早期市場投入を実現します。
特にインダクティブポジションセンサー、キャパシティブタッチセンサーの様なセンサーアプリケーションのイミュニティ(※5)や、スイッチングレギュレータのエミッション対策(※6)を得意としており、米国や欧州地域の半導体・自動車業界で既に実績を挙げています。
Compliance-Scopeの詳細については、下記Webサイトをご覧ください。
https://www.cybernet.co.jp/simyog/
■Simyog社 CEO Dipanjan Gope氏のコメント
EMI/EMCの問題は、電子・電気ハードウェアのコンプライアンス違反が多くの割合を占め、収益の損失につながります。Simyog社の使命は、ハードウェア設計者やシステム設計者がシミュレーションを使用してEMC試験に初回で合格し、部品コストを削減できるようにすることです。
サイバネットの電磁界解析と関連アプリケーションにおける豊富な経験は、Simyog社のEMCシミュレーション製品を完全に補完するものです。日本の半導体メーカー、自動車業界のTier-1サプライヤーおよびOEM企業にとって、最適なEMC設計を可能にするという共通のビジョンのもと、サイバネットと提携できることを嬉しく思います。
■「Compliance-Scope」リリースセミナーのご案内
販売開始に伴い、製品紹介のWebセミナーを実施いたします。
EMI/EMCのコンプライアンステスト環境をバーチャルで実現!
~Simyog社 Compliance-Scopeリリースセミナー~
日時 |
2024年6月28日(金)13:30-14:00(定員100名) |
開催形式 |
オンライン (Web会議システム Zoomを用いたWebセミナー) |
対象者 |
以下の半導体のアプリケーションエンジニア、または半導体を使った回路・PCB・システム設計者
・ インダクティブポジションセンサー、キャパシティブタッチセンサーの様なセンサーアプリケーションのイミュニティ ・ 高電圧・低電圧スイッチングレギュレータのエミッション |
参加料 |
無料(Webによる事前登録制) |
詳細・ |
https://www.cybernet.co.jp/simyog/seminar_event/seminar/release/ |
注釈
※1:出典:(社)電子情報技術産業協会『電子情報産業の世界生産見通し』(2023年12月発行)8頁
https://www.jeita.or.jp/japanese/topics/2023/1221.pdf
※2:EMC試験:対象の電子機器が他の電子機器が発生する電磁波による影響を受けた場合、その電磁波障害によって誤動作を起こさず、EMC(Electro Magnetic Compatibility、電磁環境両立性)性能が正しく働いていることを確認する試験のこと。
※3:CISPR25/32/11:EMC規格の種類。CISPR25:自動車や船舶、内燃機関に取り付けられる電装品のエミッション測定法と限度を定める規格。CISPR32:パソコンやテレビ、オーディオ機器などマルチメディア機器の電磁両立性に関する規格。CISPR11:は産業用機器や医療用機器(ISM機器)の無線妨害特性に関する規格。
※4:出典: R. Murugan, J. Chen, A. Tripathi, B. P. Nayak, H. Muniganti, and D. Gope, “Multiscale EMC Modeling, Simulation, and Validation of a Synchronous Step-Down DCDC Converter“, Journal on Multiscale and Multiphysics Computation Techniques, doi: 10.1109/JMMCT.2023.3276358
※5:イミュニティ:電磁的(電界、磁界、電圧、電流)ストレスに対する耐性を指し、電気機器が外部の電磁波に曝されても正常に機能する能力のこと。
※6:エミッション対策:「エミッション」とは、電子機器から放射・放出された電磁エネルギー(ノイズ)のことであり、「エミッション対策」とは、電子機器を正常に動作させたり他の電子機器への影響を最小限に抑えたりするために、電磁エネルギーを制御するための対応策を指す。
Simyog社について
Simyog Technology Private Limitedは、インドのベンガルール市に本社を置くスタートアップ企業です。Simyog社の使命は、「ハードウェア設計のためのアジャイル」を実現することです。現在、Simyog社は、設計の初期段階でフロントローディングするためのEMI/EMCシミュレーションソフトウェアの提供に注力しています。
Simyog社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
https://simyog.com
サイバネットについて
1985年の創業以来、物理学などの科学技術とデジタル技術の両面に精通した技術者集団として、製造業の研究・開発・設計部門や大学・政府の研究機関を中心に、コンピュータシミュレーションやサイバーセキュリティ、AR/VR、医用画像処理などに関わるデジタルソリューションおよび技術コンサルティングサービスを提供しています。
近年は、CAE、MBD、MBSEを中心とした製造業におけるエンジニアリングチェーンの革新に加え、PLMやIoTを活用したサプライチェーンの高度化に関わる分野にもソリューションの提供範囲を拡大しています。また、サイバーセキュリティ分野では、最新の脅威に対応した先端的なソリューションを複合的に提供できる体制を構築してきました。さらに、AIを活用したプログラム医療機器の分野において国内で初めての医療機器承認ならびに公的医療保険の適用を受けるなど、医療AIのパイオニアとして業界をリードしています。
サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
https://www.cybernet.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ】
サイバネットシステム株式会社
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内容について
デジタルエンジニアリング事業本部 マーケティングソリューション事業部
マーケティング企画推進部 担当:平澤
E-MAIL:info-simyog@cybernet.co.jp -
報道の方は
コーポレートマーケティング室/宮本
E-MAIL:prdreq@cybernet.co.jp
※記載されている団体名、ブランド名、製品名、サービス名は、各所有者の商標および登録商標です。
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