アストラゼネカと奈良市「非感染性疾患の予防及び管理の普及・推進に関する連携協定」を締結
データヘルスと医療DX活用により非感染性疾患の予防・早期発見・早期治療を推進
アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:堀井 貴史、以下、アストラゼネカ)と奈良県奈良市(市長:仲川げん、以下、奈良市)は、この度「非感染性疾患(NCDs:Non-Communicable Diseases)の予防及び管理の普及・推進に関する連携協定」を締結しました。本協定のもと、奈良市が掲げる「心もからだも健やかに暮らせるまち」の実現に向け、生活習慣病を始めとするNCDs発症予防及び早期発見・早期治療の推進による健康寿命の延伸に取り組んでまいります。

奈良市の平均寿命は、全国・奈良県と同様に年々伸びており、令和4年度の奈良市の平均寿命は男性83.2年、女性89.2年と、男女ともに全国(男性81.7年、女性87.8年)・奈良県男性82.6年、女性88.3年を上回っています(1,2)。一方、平均余命と平均自立期間の差(要介護2以上の日常生活に制限のある期間)は、男性1.8年、女性3.8年と、全国(男性1.6年、女性3.4年)より大きく、長寿であるものの日常生活に制限のある期間が長い傾向にあることが分かっており(1,2)、この要因の一つとして、生活習慣病の発症・重症化や、健康状態不明者の増加(1,2)が考えられます。
日本では、高齢化社会の進展に伴い、NCDsの患者数・死亡者数が年々増加しており、総死亡者数のうち約85%を占めると推定されています(3)。国民の健康増進の推進のための基本方針に基づく健康づくり運動「健康日本21(第三次)」においても、NCDsの有病患者数増加が指摘され、『その対策は国民の健康寿命の延伸を図る上で引き続き重要な課題である』とされました(4)。奈良市では、令和3年の死因の1位ががん、2位が心疾患であり、がん、心疾患、脳血管疾患を合わせた、いわゆる三大生活習慣病は死亡原因全体の約49.0%、全死因の半数近くを占めています2。本市ではこれまでも医師会や地域の団体、医療機関などと連携し、各種検診や保健指導、啓発活動といった保健事業に取り組みを行っていますが、検診の実施率や、生活習慣病に関する医療機関の受診率の伸び悩みなどが課題となっていました。
このような状況を受け、アストラゼネカと奈良市は協働してステークホルダーとの連携や、データヘルスと医療DXの活用を推進することで、より多くの方々が健康づくりにアクセスしやすい環境を整備し、地域の健康課題の把握や、特定健診の実施率の向上など、健康づくりの輪を広げると共に、地域全体の健康意識向上及び健康寿命の延伸を目指してまいります。
今回の協定締結において、奈良市の市長である仲川げん氏は次のように述べています。「この度、奈良市民の健康増進と健康寿命の延伸をめざし、生活習慣病の発症や重症化の予防に関する取り組みを進めるため、本市とアストラゼネカ株式会社で奈良市民の健康づくりの推進等に関する連携協定を締結することとなりました。今回の協定を契機として、生活習慣病や慢性疾患といった本市が抱える健康課題への対策を進めるため、行政をはじめ保健医療に携わる関係者が連携・協働し、生活習慣病を始めとするNCDsの予防と早期発見・早期治療を推進し、健康づくりに対する市民意識の更なる高揚を目指します」。
アストラゼネカの代表取締役社長である堀井貴史は次のように述べています。「アストラゼネカが重点としている疾患領域は、奈良市が医療課題として抱える疾患と重なっています。そのため、これまで培ってきた製薬企業としての知見やノウハウを活かして、自治体や医師会など、多様なステークホルダーとの連携強化のハブとなり、市民の皆様の健康寿命の延伸に貢献していきたいと考えています。また、医療データ解析を活かした医療経済性評価分析等を含むエビデンスを創出し、ひいては奈良市から保健医療の変革を行っていくことを奈良市と協働で目指してまいります」。
以上
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非感染性疾患(Non-Communicable Diseases, NCDs)とは
NCDsとは、世界保健機関(WHO: World Health Organization)の定義では、不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒、大気汚染などにより引き起こされる、がん・糖尿病・循環器疾患・呼吸器疾患・メンタルヘルスをはじめとする慢性疾患をまとめて総称したもので、2021年には全世界で4300万人以上の方がNCDsが原因で亡くなっています(5)。これらの疾患の主な原因は不健康な生活習慣にあり、生活習慣の改善を促す対策が提唱されています。また、NCDsは家計や経済にも大きな影響を与え、これが持続的に増加すると予測されることから、グローバルな対策が求められています。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については https://www.astrazeneca.com/ または、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫疾患およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/ をご覧ください。アストラゼネカのFacebook、Instagram、 YouTubeもフォローしてご覧ください。
References
1. 奈良市21健康づくり<第2次>https://www.city.nara.lg.jp/site/otonanokenkou/6487.html
2. 第3期奈良市データヘルス計画及び 第4期奈良市国民健康保険特定健康診査等実施計画https://www.city.nara.lg.jp/site/keikaku/200857.html
3. World Bank Group. Cause of death, by non-communicable diseases (% of total). https://data.worldbank.org/indicator/SH.DTH.NCOM.ZS アクセス日:2025年5月15日
4. 厚生労働省:健康日本21(第三次)/ 国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針
5. World Health Organization. The Global Health Observatory. Noncommunicable diseases: Mortality
https://www.who.int/data/gho/data/themes/topics/topic-details/GHO/ncd-mortality
アクセス日:2025年5月15日
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