東日本大震災から10年、福島原発事故の総括と未来への提言をまとめた、民間事故調「最後の報告書」ついに発売

株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン(本社:東京都千代田区、取締役社長:谷口奈緒美)は、2021年2月19日に『福島原発事故10年検証委員会 民間事故調最終報告書』(一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ 著)を刊行いたします。本報告書では、福島原発事故10年目の総括と未来への提言をまとめています。
 

 
  • 福島原発事故より10年、「いつものパターン」に陥らないために
シンクタンクの「日本再建イニシアティブ」は、2011年3月11日に始まる東京電力福島第一原発事故が最悪の時期を脱した後、民間の独自の立場から福島原発事故独立検証委員会(以後民間事故調)を設置し、事故の検証を行い、そこから教訓を引き出し、2012年2月28日、それらを盛り込んだ調査・検証報告書を刊行しました。

日本において、こうした事故の調査は報告書を発表して解散することが一般的であり、そこで提言されたことや教訓として示されたことがどのように社会に活かされているかを検証するということはほとんどなされません。10年も経つと、次第に記憶が風化し、事故がなぜ起こったのか、どのようにして対処したのか、そしてそこからどのような教訓を得たのかを忘れられてしまうことも大いにあり得ます。数々の事故調査委員会が出した報告書による教訓や提言が実現されたのかを検証する機会を得ることもありません。
福島第一原発事故は、そのような「いつものパターン」に陥ってはならない巨大事故です。

そこで、8年後の2019年夏、「福島原発事故10年検証委員会」が立ち上がりました。
2021年3月11日の事故発生後10年のフクシマの真実に今一度正面から向かい合い、「私たちは何を学んだのか」を検証しました。
 
  • 「真実・独立・世界」をモットーとした調査・検証
福島原発事故を調査・検証した民間事故調は、報告書を作成し、それを世に問うに当たって、「真実・独立・世界」をモットーに掲げました。
まず、調査・検証の前提である事実認定に当たっては当事者に直接、会って話を聞くことを心がけ、東京電力、原子力規制庁、自衛隊、政治家など当時を知り、現在も問題へ携わっている関係者37名へのヒアリングを行いました。
次に、国家全体、社会全体への意味合い、つまり全体像を重視しました。
さらに、検証によって得られた知見を世界と共有し、世界と対話し、そこでのフィードバックを吸収し、それを世界の標準とルールの形成に活かすことを目指しました。
 
  • 政府の新型コロナウイルス対応との比較による検証も実施
本報告書を作成した一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブは、2020年10月に『新型コロナ対応・民間臨時調査会 調査・検証報告書』を刊行しています。
そこで本報告書では、福島原発事故に対する政府の対応と、新型コロナウイルスに対する政府の対応の比較を行っています。
福島原発事故に対する報告書としてだけではなく、政府の対応について、福島原発事故においての教訓が活かされている部分、さらに学ぶ必要のある部分を検証している内容となっています。


【目次】
序章 第二次民間事故調の課題:「いつものパターン」は許さない
第1章 安全規制─不確かさへのアプローチ─
コラム1 消防車による原子炉注水
第2章 東京電力の政治学
コラム2 なぜ、米政府は4号機燃料プールに水はないと誤認したのか
第3章 放射線災害のリスク・コミュニケーション
コラム3 “過剰避難”は過剰だったのか
第4章 官邸の危機管理体制
コラム4 福島第二・女川・東海第二原発
コラム5 原子力安全・保安院とは何だったのか
第5章 原子力緊急事態に対応するロジスティクス体制
コラム6 日本版「FEMA」の是非
コラム7 求められるエネルギー政策の国民的議論
 第6章 ファーストリスポンダーと米軍の支援リスポンダー
コラム8 2つの「最悪のシナリオ」
コラム9 「Fukushima50」─逆輸入された英雄たち
第7章 原災復興フロンティア
コラム10 行き場のない“汚染水”
コラム11 免震重要棟
終章 「この国の形」をつくる

【著者情報】
一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ
一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)は、2017年7月に発足した、アジア太平洋の平和と繁栄を追求し、この地域に自由で開かれた国際秩序を構築するビジョンを描くことを目的とするシンクタンクであり、フォーラムです。

【委員会委員情報】
座長 鈴木 一人 東京大学公共政策大学院教授。
委員 久郷 明秀 株式会社三菱総合研究所 主席専門研究員。博士(エネルギー科学)。
委員 奥山 俊宏 朝日新聞 編集委員。
委員 関谷 直也 東京大学大学院情報学環 総合防災情報研究センター 准教授、総長補佐。福島大学食農学類客員准教授。
委員 千々和 泰明 防衛省防衛研究所 戦史研究センター 安全保障政策史研究室 主任研究官。博士(国際公共政策)。
委員 小林 祐喜 公益財団法人 笹川平和財団 安全保障研究グループ 研究員。博士(原子力安全・レジリエンス)。
委員 磯部 晃一 一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブシニアフェロー。元陸上自衛隊東部方面総督/陸将。
委員 開沼 博 立命館大学衣笠総合研究機構 准教授。

【書籍情報】
タイトル:『福島原発事故10年検証委員会 民間事故調最終報告書』
発売日:2021年2月19日
刊行:ディスカヴァー・トゥエンティワン
仕様:B5判変形/312ページ
ISBN:978-4-7993-2719-7
本体価格:2500円(税抜)

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会社概要

URL
http://www.d21.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区平河町2-16-1 平河町森タワー 11F
電話番号
03-3237-8321
代表者名
谷口奈緒美
上場
未上場
資本金
2000万円
設立
1985年04月