<LunaLuna×アストラゼネカ presents トークショー>「私のからだ、私の未来 ~女性が知っておきたいセルフケア~」を10月6日に開催

“なんとなく不調”を見逃さず、“気づく”ことがセルフケアの第一歩  “なにもない”か否かを確認するためにも、婦人科はきちんと受診を

アストラゼネカ株式会社

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:堀井 貴史、以下、アストラゼネカ)は、株式会社エムティーアイが運営するすべての女性の一生に寄り添うウィメンズヘルスケアサービス「ルナルナ」と協力し、2025年10月6日(月)に、「私のからだ、私の未来 ~女性が知っておきたいセルフケア~」と題した、オンラインイベントを開催しました。

写真右から、大島 乃里子先生、村上 佳菜子さん、アストラゼネカ株式会社 北川洋

本イベントは、婦人科腫瘍学・女性医学の専門医である大島 乃里子先生(東京科学大学病院 周産・女性診療科 講師)とプロフィギュアスケーターの村上 佳菜子さんによる楽しいトークを通じ、婦人科がんの早期発見・早期治療開始のためにも、普段は後回しにしがちな“自分の体と心”について向き合うことの大切さを多くの女性に気づいていただくきっかけとして開催されました。仕事や家事、育児等に追われる日々でも、ちょっとした体のサインを見逃さないために注意していただきたいポイント等、本イベントで話された内容についてご紹介します。

<主な開催内容>

第1部 「女性特有のからだの悩みとその対処」

まず女性特有の体の悩みとして、生理痛や月経前症候群(PMS)等、月経に関連する不調が起こる仕組みを大島先生より解説いただきました。

月経中には、子宮を収縮させるプロスタグランジンという物質が分泌され、これが下腹部痛、いわゆる“生理痛”の大きな原因となります(1)。また、月経前に起こるPMSは“月経前のホルモンバランスの変動”により引き起こされる心身の不調で、情緒不安定、イライラ、落ち込みといった気分面の変化や、頭痛、乳房の張り、むくみ、腹部の不快感等、身体的な症状があります(2)。このほか、経血量が極端に多い、強い腹痛や腰痛が続く、貧血のような症状がある場合は、子宮筋腫や子宮内膜症といった婦人科疾患が背景にある可能性もあります(3,4)。

大島先生は「何か不調がある場合、“毎月この時期はそうなんだよね”と思わずに、一度婦人科を受診してみてもらいたいです。受診して早くに病気をみつけることができれば、早く対処法がわかったり、治療につながる可能性があったりします。自分の体の変化は見逃さずに受診することが大切です」と話しました。

村上さんは「私は現役時代から生理不順がひどかったのですが、スケートに集中するあまり放置していました。引退してからようやく自分の体と向き合う時間ができ、婦人科できちんと検査をしてもらい、必要な治療を受けることができました。今は定期的に受診しており、体の不調は、ちゃんと向き合えば対処できる方法があると知りました」とコメントしました。

第1部では、ルナルナが、10~40代の女性1,000人を対象に2024年10月に実施した「FEMCATION白書2024」の調査結果も一部紹介されました。生理に関する症状や悩み、不安について、「ある」と回答した人は全体の約7割おり、具体的な症状や悩みでは、最多が「生理中の不調(頭痛、下腹部痛、吐き気、疲労感等)」71.6%、次に「生理前の不調(PMS /月経前症候群)」69.1%だった等の結果が示されました(5)。

第2部 「3大婦人科がんのリスクと対処」

第2部では、3大婦人科がんである、卵巣がん・子宮体がん・子宮頸がんがどういった病気か、また、早期発見のために注意すべきポイントについてのトークが行われ、まずは女性によくある7つの不調について、どんな病気のリスクが考えられるのかから、大島先生に解説いただきました。

《婦人科系疾患セルフチェックリスト(7項目)》(6-10)

•不正出血がある(月経以外の出血、閉経後の出血等)

•月経異常がある(量の異常、周期の乱れ等)

•おなかの張りや違和感が続く

•下腹部の痛みが続いている

•排尿時の違和感(痛みや血尿等)がある

•腰痛が続いている

•足のむくみが気になる

3大婦人科がんは、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんのことを指します。子宮頸がんは公的な予防対策として行われている検診があり、子宮頸部の細胞診を受けることで、がんになる前の“前がん病変”で診断できる場合も多くあります(11)。また、子宮頸がんの発生と関連が深いヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、一部の型についてはHPV感染を予防するワクチンが接種可能となっています(11)。子宮体がんについては、“不正出血”が重要なサインのため(7)、これを見逃さず、受診して精密検査を行うことが重要です。卵巣がんは腹部の奥にできるため、進行するまで自覚症状が出にくく、おなかの張りや違和感等、ちょっとした変化がサインとなることがあります(12)。

また、アストラゼネカが20~60代のがんに罹患したことのない一般女性1,000名(医療従事者を除く)を対象に2025年1月に実施した「乳がん・婦人科がんに関する意識調査」の結果も一部紹介されました(13)。25%程度の方が不正出血の経験があったが、不正出血の経験があった時、医療機関を受診した人の割合は64%だったこと、不正出血があっても医療機関を受診しなかった理由で最多は「様子を見たが、その後症状がなくなった」の60%で、次いで「受診が必要だと感じなかった」の30%だった等の結果が示されました。

大島先生は、「このリストにある項目は、続くとか、悪化している症状があるかどうかが重要です。特に若い方では、不正出血があったからといってがん等の大きな疾患に必ずしも関係しているわけではありませんが、がんにより引き起こされている場合もあるので見逃さないことが大事です。不正出血があった場合は必ず、それ以外の症状も続く場合にはきちんと婦人科を受診して、“なにもない”か否かを確認するようにしましょう」とコメントしました。

PCOSと子宮体がん

第2部では、ゲストの村上さんが経験された、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)についてもお話いただきました。村上さんは「引退後には毎年検査を受けるようになったのですが、婦人科検診に行って初めて、私はPCOSであることがわかりました。でも、実は母もこの病気で、もしかしたら私もそうかもしれないという話をしていたので、診断を受けた時はそんなに驚きませんでした。現役時代は体のことは二の次でしたが、今は自分と向き合うことが大事だと思っていますし、同世代の友達とも家族とも、恥ずかしがらずに女性特有の不調についても話しています」と聞かせてくれました。

PCOSは、女性ホルモンのバランスが乱れることによって、排卵がうまく起こらなくなる疾患であり、月経不順や無月経、不妊の原因になることもあります(14)。発症頻度は5~8%(15)程度ですが、子宮内膜が定期的に剥がれ落ちず、厚い状態が続くことで“子宮体がん”のリスクが高まることが知られており、PCOSの方はそうでない方と比べて子宮体がんの発症リスクが2〜3倍になるという報告があります(16,17)。子宮体がんは通常、50~60代が発症のピーク年齢(7)と言われていますが、PCOSで月経不順や無月経を放置していると、それより若い世代でも子宮体がんにかかるリスクは高まります。そのため、PCOSと診断された際には長期的な影響を診るためにも定期的に検査を受け、不正出血や過多月経があった場合には、速やかに婦人科を受診することが大切です。

大島先生は、「PCOSの方に限らず、月経が来ないことを含め、“なんとなく不調”を見逃さず、自分の体と心の傾向を知ること、“気づく”ことがセルフケアの第一歩。アプリなどを活用して、月経周期や気分の変化を記録することで、自分のリズムを把握することも、ご自分の体とうまくつきあっていく鍵になります」と話しました。

女性のがんに関する情報や患者さんの体験談をご覧いただけるLINE公式アカウント

アストラゼネカの「わかるアプリ」シリーズのご紹介

最後に、アストラゼネカが運営する乳がん・婦人科がんに関するLINE公式アカウントを紹介しました。医学専門家による監修のもと、がんについての知識や患者さんの体験談をまとめており、診断の有無に関わらず、女性なら知っておきたい内容を手軽に読むことができます。無料で使い始められるので、ぜひ友だち登録してお試しください。

わかる乳がん https://www.nyugan.jp/recommend/line_lp.html

わかる卵巣がん https://www.az-gynecologic-cancer.jp/ransogan/lifestyle/about/

わかる子宮がん https://www.az-gynecologic-cancer.jp/shikyugan/line/

アストラゼネカ株式会社 メディカル本部 オンコロジー領域統括部 統括部長 北川洋は、「アストラゼネカは、 “患者さんを第一に考える”を企業バリューの一つとしていますが、患者さんを含め、すべての女性が健康で、活躍できるような社会づくりに貢献したいと考えております。そのためには、一般の方が正しい健康情報にアクセスし、それを正しく解釈し、日々の生活の中に反映させていくことは非常に重要です。本日のイベントや本日もご紹介した「わかる」シリーズの展開等、今後もこうした啓発活動をさらに広く展開できればと考えています。本日のイベントが皆様の明日の行動につながる、そんな時間になればと願っております」と述べました。

■イベント概要 「私のからだ、私の未来 ~女性が知っておきたいセルフケア~」

日 時 :

2025年10月6日(月)15:00~16:10

形 式  :

オンライン(Zoom)

プログラム:

第1部 「女性特有のからだの悩みとその対処」

 講演 婦人科がんのリスクと対処

 登壇者:大島 乃里子先生(東京科学大学病院 周産・女性診療科 講師)

第2部 「3大婦人科がんのリスクと対処」

 講演① PCOS罹患経験からの学び

 登壇者:村上 佳菜子さん(プロフィギュアスケーター)

 講演② 婦人科がんのリスクと管理

 登壇者:大島 乃里子先生

*****

アストラゼネカの婦人科がん患者さん向け情報サイト

アストラゼネカでは、「婦人科がん.jp」 を通じて、婦人科がん早期発見のための検査や自覚症状の紹介、婦人科がんの疾患情報・治療についての分かりやすい説明に加え、暮らしのヒント等患者さんに寄り添った情報を提供しています。婦人科がんのほかにも、さまざまながんの情報サイトを運営しています。乳がん(「乳がん.jp」)、がん全般(「がんになっても」)、肺がん(「肺がんとともに生きる」)、前立腺がん(「What’s? 前立腺がん」)、慢性リンパ性白血病(「CLLライフ」)、肝臓がん(「肝臓がんと『自分らしく』」)、胆道がん(「教えて、胆道がん」)、マントル細胞リンパ腫(「MCLライフ」)、膀胱がん(「膀胱がん、それでも。」 )

子宮頸がんについて

子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部に発生するがんで、日本では毎年約1万人が診断されています(10)。子宮頸がんの発生には、多くの場合でヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papillomavirus)の感染が関連しており、HPVが免疫により排除されず感染が続くことによって、前がん病変や子宮頸がんが発生すると考えられています(18)。20歳以上は2年に1回、子宮頸がん検診を受けることが推奨されていますが、多くの市町村が検診費用を公費で負担しており、一部の自己負担で受けることができます(19, 20)。

卵巣がんについて

日本において毎年新たに卵巣がんと診断される患者さんは約1万3000人です(21)。初期の卵巣がんは自覚症状がほとんどないため、診断された時には進行していることが多いといわれています(22)。また、健康診断において、乳がんや子宮頸がんが乳腺や婦人科検診といったオプション検査で早期発見される可能性があるのに対し、現在のところ、卵巣がんに対して検診が有効であるという研究報告はなく、国が指針として定める検診はありません(23)。卵巣がんは、検診で早期発見することが難しいがんといえます。

子宮体がんについて

子宮体がんは、子宮の内膜組織から発生する極めて不均一な疾患であり、日本では50~60歳の女性に多くみられます(24-27)。子宮体がん患者さんの大部分は、がんが子宮に限局している早期段階で診断されます(28)。これらの患者さんは、概して手術および/または放射線療法による治療を受け、高い5年生存率(約80~90%)を示しています(24)。進行した病期(III~IV 期)の患者さんは、通常予後はより不良で、5年生存率は20%未満に低下します(29)。

ルナルナについて

生理日管理をはじめ、初潮前後の心身のサポートから、妊活・妊娠・出産・更年期、ピル服薬や医療機関の受診支援まで、すべての女性の一生に寄り添うウィメンズヘルスケアサービス。アプリの累計ダウンロード数は2,100万以上(2024年8月時点)で、蓄積されたビッグデータを用いて、独自の予測アルゴリズムを確立し、より精度の高い排卵日予測も可能です。近年は自治体と連携し、『ルナルナ』のプレミアムコースを活用したプレコンセプションケアの推進と、妊活支援に注力しています。

※『ルナルナ』は株式会社エムティーアイの登録商標です。

アストラゼネカについて

アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。

日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫疾患およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/をご覧ください。アストラゼネカのFacebookInstagramYouTubeもフォローしてご覧ください。

References

1. 一般社団法人 日本女性心身医学会 月経困難症(月経痛)

2. 公益社団法人 日本産科婦人科学会・公益社団法人 日本産婦人科医会 産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023, CQ405 月経前症候群の診断・管理は?

3. 公益社団法人 日本産科婦人科学会 子宮内膜症

4. 公益社団法人 日本産科婦人科学会 子宮筋腫

5. 株式会社エムティーアイ実施(2024年11月22日プレスリリース)「FEMCATION白書」第3弾!10代~40代の女性1,000人以上に、生理・更年期・妊活に関する環境の変化や行動変容を調査!

6. 公益社団法人 日本婦人科腫瘍学会(編): 患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん治療ガイドライン 第3版, 金原出版, 2023

7. 公益社団法人 日本婦人科腫瘍学会 市民の皆さまへ「子宮体がん」

8. 国立がん研究センターがん情報サービス がん種別統計情報「卵巣」

9. 国立がん研究センターがん情報サービス がん種別統計情報「子宮体部」

10. 国立がん研究センターがん情報サービス がん種別統計情報「子宮頸部」

11. 国立がん研究センターがん情報サービス 子宮頸がん検診について

12. 公益社団法人日本産科婦人科学会 卵巣の腫瘍とがん

13. アストラゼネカ株式会社実施(2025年10月6日プレスリリース)アストラゼネカの一般女性に対する乳がん・婦人科がん調査~42%が乳がん検診・婦人科検診を 「受けたことがない」と回答~

14. 公益社団法人 日本産婦人科医会 多のう胞性卵巣と言われました。どのような病気ですか 

15. 公益社団法人 日本産科婦人科学会・公益社団法人 日本産婦人科医会 産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023, CQ326 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の診断と治療は?

16. Fauser BC, et al. Fertil Steril. 2012;97(1):28-38.e25.

17. Legro RS, et al. J Clin Endocrinol Metab. 2013;98(12):4565-92.

18. 公益社団法人日本産科婦人科学会 産科・婦人科の病気「子宮頸がん」 

19. 厚生労働省 がん検診 (2025年9月アクセス時)

20. 国立がん研究センターがん情報サービス 子宮頸がん 予防・検診 

21. 国立がん研究センターがん情報サービス 全国がん罹患データ(2016年~2021年)

22. National Cancer Institute. Cancer Stat Facts: Ovarian Cancer. 

23. 国立がん研究センターがん情報サービス 卵巣がん・卵管がん 予防・検診 

24. Oakin A, et al. Endometrial cancer: ESMO clinical practice guidelines for diagnosis, treatment and follow-up. Annals of Oncology. 2022;33(9):860-877.

25. Dork T, et al. Genetic susceptibility to endometrial cancer: Risk factors and clinical management. Cancers.2020;12(9):2407.

26. American Cancer Society. What is endometrial cancer? 

27. 国立がん研究センターがん情報サービス 子宮体部

28. National Cancer Institute: Surveillance, Epidemiology, and End Results Program. Cancer stat facts: Uterine cancer.

29. Cao SY, et al. Recurrence and survival of patients with stage III endometrial cancer after radical surgery followed by adjuvant chemo- or chemoradiotherapy: A systematic review and meta-analysis. BMC Cancer. 2023;23(1):31.

※Referencesは、2025年9月アクセス時の情報を参照しています

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会社概要

アストラゼネカ株式会社

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URL
https://www.astrazeneca.co.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
大阪府大阪市北区大深町3番1号 グランフロント大阪タワーB
電話番号
06-4802-3600
代表者名
堀井 貴史
上場
未上場
資本金
-
設立
1975年04月