アストラゼネカ、大阪・関西万博 英国パビリオンにて「Healthcare Technology for the Future」を開催
疾患予測AIなど最先端ヘルスケアテクノロジーの活用・協業・イノベーションの加速へ分野を超えて議論
アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:堀井 貴史、以下、アストラゼネカ)は、2025年10月3日(金)大阪・関西万博会場内 英国パビリオンにて、「Healthcare Technology for the Future」を開催いたしました。

本イベントでは最先端ヘルスケアテクノロジーの紹介のほか、疾患の早期発見・早期治療介入の新たな可能性など、ヘルスケア業界のみならず、業界・分野を超えてテクノロジーを活用した協業やイノベーションの加速について議論いたしました。
オープニングセッションには、2025年大阪・関西万博英国政府代表 キャロリン・デービッドソン氏、英国政府主席科学顧問 教授 アンジェラ・マクリーン氏、慶應義塾大学医学部 医療政策・管理学教室 教授 宮田 裕章氏、アストラゼネカChief Digital Officer & CIO シンディ・フーツが登壇し、「アストラゼネカはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。従来の治療を超えてヘルスケアの制度、予防、早期診断、個別化医療を全ての人に届けたいと考えており、そのためにはデジタル化など新しい考え方や、デバイス・データを駆使することによって専門家と患者さんをつなげて障壁を取り除くことが必要です。アストラゼネカでは新薬の開発に10年かかっていましたが、AIの活用により分子の発見が50%早くできるようになってきました」と述べました。さらに、日本のヘルスケア分野におけるオープンイノベーション活動を推進するネットワーク「i2.JP(アイツー・ドット・ジェイピー)」に触れ、「日本での達成をグローバルにも共有することで、科学技術の可能性の幅をより広げることを期待しています。新しい技術を活用し協力することで、アストラゼネカが国内外でパートナーとして選ばれ、治療の変革に貢献していきたいと考えており『i2.JP』の活動は、ヘルスケア業界における新たな可能性を示しています」と語りました。

続く「未来のヘルスケアテクノロジーショーケース」では、英国のelectronRx社、日本のエルピクセル社、インドのTzar Lab社など国内外のヘルスケアスタートアップ企業の技術や、アストラゼネカ グローバル本社にて開発された疾患予測AIアルゴリスム「MILTON」など、最新のヘルスケアテクノロジーを紹介しました。
アストラゼネカ VP Centre for Genomics Research, Bio Pharmaceuticals R&D スラヴェイ・ペトロフスキーはMILTONについて「アストラゼネカ社内の遺伝学研究センター(CGR)により開発され、幅広いバイオマーカーにおけるパターンを特定し、慢性腎臓病、アルツハイマー病、腫瘍など、約1,000種類の疾患や表現型の発症を高精度で予測する能力を有しています」と仕組みを説明。診断遅れを防ぐことへ期待を寄せ、病気を治す意味の「シックケア」よりも、病気が進行する前に早期介入していく「ヘルスケア」を推進していく重要性を話しました。
プレゼンテーション&パネルディスカッション「日本におけるヘルスケアの未来:業界を越えた協業で医療課題を解決」では、冒頭に平 将明デジタル大臣より「私たちが向き合う医療課題は、制度の枠を超えて一人ひとりの暮らしに深くかかわっています。現場の声に耳を傾けながら技術と制度をどう結び付けていくかが問われています。本日の闊達かつ具体的な議論が未来の医療を形作る第一歩となることを心より願っています。」とのビデオメッセージをいただきました。その後、医療界・産業界・行政・自治体など分野を超えた有識者が集い、最新技術と社会課題解決策を共有・議論し各分野の協働による革新創出のヒントを発信しました。
経済産業省 商務・サービスグループ ヘルスケア産業課 課長補佐 明石 順子氏はデジタルヘルス推進政策や新技術創出を支える実証フィールド・民間協業への期待、医療データ流通事業化の課題を紹介。さらに、港区 医師会 常任理事である日比谷川畑診療室 川畑 雅照先生から港区の肺がん検診におけるAIを用いた医用画像解析ソフトウェア導入のご経験、京都大学 医学研究科 社会健康医学系専攻 予防医療学分野 教授 石見 拓先生から「パーソナルヘルスレコード」による突然死防止・見守りサービスの構想やヘルスケアへのデジタルテクノロジー活用・社会実装のための課題、トヨタ紡織株式会社 Chief Innovation Officer & Advanced Technology Development Segment Chiefであるリチャード・チャン氏から「モビリティが生み出す未来のヘルスケア」についてご紹介いただくなど、現場で直面するリアルな課題や将来に向けた展望について、それぞれの知見を語りました。また、登壇者4人による「業界を越えた協業で医療課題を解決」をテーマにしたパネルディスカッションも行われました。

閉会にあたり、アストラゼネカ株式会社 代表取締役社長である堀井 貴史は次のように述べています。
「『いのち輝く未来社会のデザイン』という大阪・関西万博のテーマが、人・社会・地球の健康に貢献するという弊社の方向性と合致していたことから、世界各国が直面する保健医療システムや気候変動への課題解決に向け、産官学で対話と共創の機会を創出するべく、様々なイベントを展開してまいりました。本日は新しいテクノロジー・技術・取り組みが紹介され、一連の締めくくりにふさわしいイベントであったと感じています。イベントの中で触れていただいた『i2.JP』は5周年を迎え、温めてきた組織が花開き、様々な取り組みにつながっていることを誇りに思っています。弊社は大阪府の未来医療国際拠点『中之島クロス』事業コミュニティパートナーに採択され、本社のある大阪でこれからもベンチャー・スタートアップ・アカデミアなど様々な方と共創できる環境を作っていきたいと考えています。我々は皆、製薬会社として、患者さんに貢献したいという思いを持っています。より健康な人、健康な社会、健康な地球となるよう、アストラゼネカはこれからも皆様とパートナーシップを組んで取り組んでまいります」。
また、当日は会場前に、トヨタ紡織株式会社が提案する車室空間コンセプトMOOXを特別展示。本イベント限定のコラボレーションとして、トヨタ紡織株式会社のMOOXに、アストラゼネカのインプット、そしてi2.JPのパートナーである英国のスタートアップ「electronRx」の技術を搭載したオリジナル仕様が実現。3社が連携し具現化したモビリティ×ヘルスケアの未来を来場者に披露しました。


疾患の早期発見・早期治療介入に寄与する新たなテクノロジーが次々と生まれている近年、それをどう育て、社会実装させていくかが鍵となっています。日本において「i2.JP」を運営するアストラゼネカは、今後もこうした取り組みを通じて、EXPO2025大阪・関西万博が掲げる「いのち輝く未来社会のデザイン」の実現を、ヘルスケア業界全体で目指していきます。
【イベント概要】
名称: Healthcare Technology for the Future
日時: 2025年10月3日(金)14:00〜17:00
14:00~14:25:オープニングセッション
14:25~15:05:未来のヘルスケアテクノロジーショーケース
15:20~16:55:日本におけるヘルスケアの未来:業界を越えた協業で医療課題を解決
16:55~17:00:閉会の辞
会場: EXPO2025 大阪・関西万博 英国パビリオン
共催: Expo2025 英国パビリオン、アストラゼネカ株式会社
後援: 駐日英国大使館、英国総領事館
i2.JPについて
i2.JP(アイツー・ドット・ジェイピー)は、アストラゼネカが世界で展開する、スタートアップ、医療従事者、地方自治体、アカデミア、民間企業を結び付け、ヘルスケア分野の問題解決に向かい、集合知で実用的な最適解を一緒に生み出すためのオープンイノベーション・ネットワークです。
詳細については、https://www.i2jp.net/index.htmlをご覧ください。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.com または、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫疾患およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/ をご覧ください。Facebook、Instagram、YouTubeもフォローしてご覧ください。
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