築53年の住まいが高気密・高断熱・高耐震住宅として現代によみがえる 戸建性能向上リノベーション実証プロジェクト『島根 出雲の家』
空き家問題解決の一環として行う中古戸建住宅リノベーションで地域活性化に貢献
本物件は築53年の住まいで、一般的な新築住宅(※2)を上回る「断熱」と「耐震」の性能向上にこだわり、リノベーションを実施した戸建住宅です。周辺の景観との調和も意識した、和モダンなデザインにリノベーションしました。
高い断熱性能を実現するためには、住まいの中で熱の流出入が最も多い「窓」や「ドア」の選択が重要です。本物件では、YKK APの高性能トリプルガラス樹脂窓「APW 430」、アルミ樹脂複合構造で断熱性を保ちながら大開口を実現する「APW 511」と、断熱玄関ドア「ヴェナート D30」D2仕様を採用し、住宅の断熱性能は改修前の約6倍に向上(UA 値:改修前2.65W/㎡・K ⇒ 改修後0.43 W/㎡・K)(※3)。冬場の室内での体感温度が概ね13℃を下回らないとされるHEAT20 G2相当(※4)をクリアすることで、冬場のヒートショックのリスクを軽減し、健康で快適な居住空間と高い省エネ性を実現しました。耐震性能向上では、YKK APの開口部耐震商品「FRAMEⅡ」を採用することで耐力壁量を増やして偏心バランスを取り、耐震性能を高めました(改修前 評点0.63⇒改修後 評点2.12)(※5)。
本物件は夢工房の若手社員により結成されたチーム【リノベンジャー】が設計・施工を担当。ご近所さんが靴を履いたままで気軽におしゃべりしたり、お茶を飲んだりできる縁側のような土間リビングを設置し、日々のご縁も大事にできる、快適で豊かな住まいづくりの提案をリノベーションで実現しています。また空き家のリノベーションにより、街の美観性や暮らしやすい住まいづくりに貢献し、ひいては地域の人口増加・地域の活性化につなげることを目的としています。
■『島根 出雲の家』物件概要
物件所在地 |
島根県出雲市高岡町1217-2 |
敷地面積 |
292.78㎡(88.72坪) |
延床面積 |
100.83㎡(30.55坪) |
構造 |
在来軸組工法 地上1階 |
既存建築年月 |
昭和45(1970)年<築53年> |
改修工事期間 |
令和3(2021)年12月~令和5(2023)年4月 |
事業主・設計・施工 |
有限会社 夢工房 |
■高い断熱性能で健康・快適と省エネを届ける
窓は、アルミサッシ+単板ガラス窓から、高性能トリプルガラス樹脂窓「APW 430」、アルミ樹脂複合構造で大開口を実現する「APW 511」トリプルガラス仕様に交換。
壁・屋根・床の断熱強化工事も行い、住宅全体の断熱性能や省エネ性能が大きく向上しています。
ドアは断熱玄関ドア「ヴェナート D30」D2仕様を採用しています。
■高い耐震性能で安全・安心を提供
YKK APの開口部耐震商品「FRAMEⅡ」BOX型を使用。断熱窓を設置したままで耐力が担保でき、偏心バランスを取り、断熱と耐震を同時に実現しています。耐震診断シミュレーションの評点は、リノベーション前の[0.63]がリノベーション後には[2.12]となり、建築基準法で定められた基準の1.5倍強の強さを持つ耐震等級3相当の強度となり「震度6強でも倒壊しない」耐震性能を実現しています。
※1:全国各地のリノベーション事業者とYKK APが連携して、既存戸建て住宅に「断熱」「耐震」を軸とした性能向上リノベーションを施して、住まいの価値が「窓・開口部」でかえられるかを実証するプロジェクト。2017年度以降20物件を展開し、本物件が21物件目になります。なお、この取り組みは「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2019」無差別級部門で最優秀賞を受賞しています。
※2:断熱は平成28年省エネ基準(当地ではUA値0.87W/㎡・K)、耐震は耐震等級1(上部構造評点1.0)を上回るレベル。
※3:「YKK AP住宅省エネ性能計算ソフト」による計算結果。
※4:「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」が提示している、「エネルギー」「環境の質」「コスト」がバランスよく調和した住宅を目指すための断熱推奨水準。G1、G2、G3などの水準が地域別に定められています。
※5:木造住宅の耐震診断・補強設計ソフトウェア「ホームズ君 耐震診断Pro」一般診断法による結果。
<参考情報>
「戸建性能向上リノベーション実証プロジェクト」の裏側を紹介しています。
YKK APと住宅事業者が一緒に取り組む 「戸建性能向上リノベーション」
“断熱性能”と“耐震性能”の向上にこだわる理由。
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