織田信長の仲介により甲三同盟を結んでいた家康と信玄。「補給と援軍」という新しい視点で、二人の決別と対決を検証する『新説 家康と三方原合戦 生涯唯一の大敗を読み解く』が発売
2023年NHK大河ドラマ「どうする家康」の時代考証者が、合戦の真相と歴史的意義に迫る一冊
264年もの間続いた江戸幕府の創始者・徳川家康。家康唯一の大敗と言われる三方原合戦(合戦地:現在の静岡県浜松市北区三方原町あたり)については、正確な戦場すら明らかではありません。甲斐の名将・武田信玄との戦は、1572年(元亀3年)年12月22日に開戦、わずか2時間ほどで徳川軍の敗走という形で終結しました。
このたび発売の『新説 家康と三方原合戦 生涯唯一の大敗を読み解く』(NHK出版、11月10日刊)は、戦国史が大きく転換する事件でありながら不明な点が多いこの戦について、「補給と援軍」という新しい視点による検討・分析を通し、合戦にまつわる多くの疑問を再検証することで、新たな三方原合戦像を提示します。
このたび発売の『新説 家康と三方原合戦 生涯唯一の大敗を読み解く』(NHK出版、11月10日刊)は、戦国史が大きく転換する事件でありながら不明な点が多いこの戦について、「補給と援軍」という新しい視点による検討・分析を通し、合戦にまつわる多くの疑問を再検証することで、新たな三方原合戦像を提示します。
歴史学者である著者の平山優氏は、『信長公記』の「武田軍が堀江城を攻めようとしたので、徳川家康は軍勢を出しこれと戦った」という三方原合戦についての記述に、長年、違和感を持っていました。今回提示する新解釈は、2020年に行った遠江の古道と河川、城砦の関係についての資料作りをきっかけに、「家康は浜松城を維持するために、信玄に戦いを挑まざるをえない状況に追い込まれたのではないか」という着眼から生まれました。三方原合戦についての画期的な研究書と評される『三方原之戦』(高柳光壽著、1958年刊)と全く異なる視点を立証するための史料渉猟を進める中で、過去に何度か読んでいた堀江城主・大澤基胤の「味方原を封鎖してしまえば、懸川に在陣する敵軍(徳川軍)は難儀することだろう」と明言する書状を読み直した際、まさに自身の新解釈を裏付けるものと確信したのです。
今年2022年は、高柳説が発表されて64年、そして三方原合戦450年の節目の年に当たります。新視点で三方原合戦を解説する本書を通し、2023年の大河ドラマでも前半のハイライトになるであろう謎多き戦について、予習しておきましょう。
- 著者
1964年、東京都生まれ。立教大学大学院文学研究科博士前期課程史学専攻(日本史)修了。専攻は日本中世史。山梨県埋蔵文化財センター文化財主事、山梨県史編さん室主査、山梨大学非常勤講師、山梨県立博物館副主幹を経て、山梨県立中央高等学校教諭。著書に、『武田信玄』(吉川弘文館)、『山本勘助』(講談社現代新書)、『武田三代――信虎・信玄・勝頼の史実に迫る』(PHP新書)、『戦国の忍び』(角川新書)、『天正壬午の乱――本能寺の変と東国戦国史 増補改訂版』(戎光祥出版)、『武田氏滅亡』(角川選書)などがある。
- 『新説 家康と三方原合戦 生涯唯一の大敗を読み解く』目次
第一章 家康の自立と武田信玄
第二章 甲三同盟と今川氏滅亡
第三章 家康、信玄の訣別
第四章 開戦
第五章 浜松城と徳川家康
第六章 武田軍の動向と徳川家康の決断
第七章 三方原合戦
第八章 不可解な信玄の動き
むすびにかえて――三方原合戦の歴史的意義
あとがき
凡例
主要参考文献
- 商品情報
NHK出版新書『新説 家康と三方原合戦 生涯唯一の大敗を読み解く』
著者:平山 優
定価:968円(税込)
判型:新書判
ページ数: 224ページ
ISBN:978-4-14-088688-5
URL:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000886882022.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140886889/
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