すきま時間で「好き」が見つかる音楽発掘サービス新登場! まだ聴いたことのない好みの楽曲との出会いを実現!

毎回変わる10曲のサビを次々とチェックするだけで、あなたの「リスナータイプ」を判定!

ポイント

  • 毎回変わるオススメの10曲のサビを次々と試聴して、お気に入りの楽曲を発掘できるサービス

  • 未知の楽曲との出会いに特化した音楽推薦で、6種類の選曲理由に基づき未再生の楽曲だけが選ばれる

  • 次世代発掘者、トレンド先駆者、名曲愛好者などの「リスナーのタイプ」の診断結果が表示される

概要

クリプトン・フューチャー・メディア株式会社(本社:北海道札幌市、代表取締役:伊藤博之、以下「クリプトン」)と、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(理事長:石村和彦、以下「産総研」)後藤真孝 上級首席研究員、濱崎雅弘 副研究センター長、佃洸摂 主任研究員、石田啓介 テクニカルスタッフらは共同で、毎回変わるオススメの10曲のサビを次々と試聴してまだ聴いたことのない楽曲を発掘し、自分の「リスナーのタイプ」の診断を受けることができる音楽チェックサービス「Kiite Check(キイテチェック)」(https://check.kiite.jp)を開発した。スマートフォンやパソコンから無料で利用できるサービスとして、2025年11月17日に一般に公開した。

Kiite Checkは、歌声合成技術による歌唱を含む膨大な楽曲(動画共有サービスによってインターネット上で公開されている約57万曲の音楽動画)の中から、自分に対してオススメされた10曲のサビだけを次々と試聴(チェック)することで、お気に入りの楽曲を発掘することができるサービスである。各楽曲は自動検出されたサビから再生され、5秒以上聴くと、ボタン操作や下から上へのスワイプ操作によって、次の楽曲に進むことができる。オススメの10曲は、「注目の新曲」「あなただけへのおすすめ曲」「人気曲」などの6種類の選曲理由に基づいて選ばれ、その理由も表示される。その際に、自分が一度も再生したことのない楽曲だけが選ばれるため、未知の楽曲との出会いに適している。試聴した楽曲が好みだったら自分の「お気に入り曲」として登録しておき、あとで楽曲の先頭から最後までじっくり聴くこともできる。10曲すべてをチェックし終わると、これまでのすべての「お気に入り曲」などに基づいて、「次世代発掘者」「トレンド先駆者」「名曲愛好者」などの8種類の「リスナーのタイプ」(Kiiteタイプ)から一つが選ばれて診断結果として表示される。

▼『Kiite Check』体験ページ(新規利用登録をしなくても3曲のチェックを体験できます)

https://check.kiite.jp

音楽チェックサービス「Kiite Check(キイテチェック)」(https://check.kiite.jp)

背景

歌声合成ソフトウェア「初音ミク」が発売された2007年8月以降、さまざまなクリエータの貢献によって、合成された歌声がメインボーカルの楽曲(音楽動画)が動画共有サービスなどを中心に57万曲以上公開され、日々増え続けている。リスナーも、好きな楽曲を見つけて聴いたり、それを他の人達に紹介して広めたりすることによって、この音楽文化の発展に貢献してきた。しかし、膨大な楽曲の中から好みの楽曲を見つけ出すことは容易でない。新たな楽曲が公開されても、それが潜在的に好きなはずのリスナーに気づいてもらえずに埋もれてしまう問題を解決するために、クリプトンと産総研は、音楽発掘サービス「Kiite(キイテ)」(https://kiite.jp)およびその発展機能である「Kiite World(キイテワールド)」(https://world.kiite.jp)を開発し、無料で利用できるサービスとして公開してきた(2019年8月30日 および 2023年7月19日 の共同プレス発表)。

Kiiteは、膨大な楽曲の中から好みの楽曲を探して出会う「音楽発掘」に焦点を当てて、好みの楽曲を見つけて紹介するリスナーの音楽発掘活動と、産総研の音楽印象分析・音楽推薦などの音楽情報処理技術の力を結びつけたサービスである。しかし、各リスナーが数分間の短時間で少しでも多くの楽曲を次々と効率よく試聴して、好みの楽曲群を埋もれさせずに発掘するための機能が不十分だった。そこで、産総研は先進的な音楽推薦技術の研究開発を進めながら、そうした機能を実現する方法を研究してきた。

内容

クリプトンと産総研は、Kiiteの新たな機能として、まだKiiteで聴いたことのないオススメの10曲のサビを次々と試聴して、数分間あればお気に入りの楽曲を発掘できる音楽チェックサービス「Kiite Check(キイテチェック)」(https://check.kiite.jp)を開発した。Kiiteと同様にスマートフォンおよびパソコンのウェブブラウザー上で無料で利用できるサービスとして公開する。Kiite Checkでは、「日常的にすきま時間で新たな楽曲に出会う楽しさ」および「好みの楽曲を発掘する喜び」を体験しやすくすることで、リスナーの音楽体験をより豊かにするとともに、「まだ出会っていない好みの楽曲が埋もれない世界」をリスナーと技術が力を合わせて築いていけることを目指している。Kiite Checkは、以下の三つの特長を持つ。

1.オススメ10曲チェック機能:毎回変わる10曲のサビを次々と試聴して、好みの楽曲を発掘することが可能

KiiteにログインをしてKiite Checkをスタートすると、さまざまな選曲理由に基づいて10曲が選ばれ、1曲目のサビから再生される。5秒以上聴くと次の楽曲へ進むボタンが点灯するので、それを押すか、下から上へ縦にスワイプ操作をすることによって、10曲を次々と試聴することができる(図1)。選曲理由は、「注目の新曲」「あなただけへのおすすめ曲」「最近Kiite Cafeで人気だった曲」「Kiiteで推された人気曲」「Kiiteで人気の楽曲」「○○年投稿のKiite人気曲」の6種類が用意されており、「お気に入り曲」などから推定した自分の嗜好に合う楽曲や、多様な機能を持つKiite上で他のリスナーが発掘した楽曲が選ばれる。各楽曲の再生中に選曲理由が目立つ形で表示され、それがなぜ選ばれたのかがわかる「説明可能(explainable)な音楽推薦」となっているのが、一般的な音楽推薦より優れている。さらに、自分がKiiteで一度も再生していない楽曲に限定して選ばれるため、未知の楽曲の発掘に特化した音楽推薦となっているのも特長である。

楽曲再生を楽しむ目的で提供されている一般的な音楽アプリとは異なり、Kiite Checkは短時間で少しでも多くの楽曲を試聴して好みの楽曲を発掘することに特化している。従来、ショート動画の再生アプリではスワイプ操作で次々とオススメ動画を再生できるものもあったが、先頭から短時間の再生でも楽しめるように制作されたショート動画に特化しており、そうした再生が適していないフル尺の楽曲には適用できなかった。それに対してKiite Checkでは、産総研のサビ区間検出技術を用いて各楽曲のサビから再生することで、再生開始位置を人手で設定しなくても、次々と効率よく試聴することを可能にしている。さらに試聴中に楽曲内の任意の位置へシークもできる。

各楽曲の再生中にそれが好みだったら、自分の「お気に入り曲」や「プレイリスト」に追加しておき、あとで一曲を通して聴くことができる。Kiiteではプレイリストの各楽曲にコメントが入力できるようになっており、他のリスナーがコメントを付けた楽曲がKiite Checkで流れる際には、それらのコメントを読むことができる機能も備えている。これにより、他の人たちのその楽曲に対する想いを知ることができる。

図1 オススメ10曲チェック機能

2.Kiiteタイプ判定機能:「お気に入り曲」などに基づいて「リスナーのタイプ」の診断を受けることが可能

10曲をチェックし終わると、自分の「リスナーのタイプ」の診断結果が図2(a)のように「Kiiteタイプ」として表示される。これは、Kiiteでお気に入りやプレイリスト追加をしたすべてのアクティビティが、図2(b)の再生数(M-A軸)、投稿日(T-V軸)、人気(P-S軸)の三つの観点(軸)で分析された結果に基づいている。各軸でどちらのアクティビティが多いかが三つの横棒グラフで表示され、それらから図2(a)の8種類のKiiteタイプが判定される。例えば図2(a)の左端のように、再生数が少なめを好み(A)、投稿日が新しめを好み(T)、人気が高まる前に見つける(P)ような視聴傾向があるリスナーだと、「次世代発掘者」(ATP)となる。さらに最近2週間のアクティビティがあるリスナーの場合には、その期間のみの分析結果に基づく短期的な8種類の判定と、前述の長期間な8種類の判定を組み合わせた64種類の複合的なKiiteタイプが判定される。例えば図2(c)の右端の「次世代の楽曲も発掘する名曲再発掘者」(MVP-ATP)は、長期的にはMVPだが、三つの軸の下の白色の横棒グラフが最近2週間のアクティビティに基づく分析結果を示していて、それに基づくと短期的にはATPと判定されている。

音楽に限らず一般的なタイプ診断がアンケート回答に基づいているのに対し、Kiite Checkでは実際のアクティビティのデータに基づくタイプ診断となっていて、自分の視聴傾向を客観的に振り返る機会を提供している点が新しい。長期と短期の分析結果が横棒グラフで表示されている点も優れており、長期的な視聴傾向は変わりにくくても、短期的な視聴傾向は変化することがあって、例えば複合的なKiiteタイプによって、自分が最近好んでいる楽曲の傾向がいつもと違うことに気づけたり、「再生数がまだ少ない新曲を発掘しているつもりだったけど本当にそうなっているか」といった自己確認ができたりする。

図2 Kiiteタイプ判定機能(a) 8種類の基本的なKiiteタイプ(長期的なアクティビティの分析結果)
図2 Kiiteタイプ判定機能(b) アクティビティを分析する三つの軸
図2 Kiiteタイプ判定機能(c) 64種類の複合的なKiiteタイプの例(長期的・短期的な分析結果)

3.チェック結果の振り返り機能:「お気に入り曲」の再生や、カレンダー上でのチェック実績の確認が可能

Kiite Check上で「お気に入り曲」に追加した楽曲を、図3(a)のように、日ごとに分類して一覧表示し、一曲ずつ再生したり、まとめて連続再生したりすることができる。前述のオススメ10曲チェック機能でもサビだけでなく一曲通して聴くことを可能にはしているが、基本的には短時間試聴するだけなのに対し、この振り返り機能では楽曲全体をじっくり聴くことができる。

さらに、3分間あればKiite Checkで10曲チェックすることが可能なので、日々のすきま時間で新たな楽曲に出会う楽しさを得ることを後押しするために、図3(b)のように、毎日何曲チェックをして何曲お気に入りに追加したかというチェック実績をカレンダー上で一覧表示する機能も備えている。その上に、これまでに自分がチェックした総曲数のグラフも表示され、達成感を得ながら好みの楽曲を発掘する喜びを体験しやすくなっている。

図3 チェック結果の振り返り機能(a) 「お気に入り曲」に追加した楽曲を連続再生
図3 チェック結果の振り返り機能(b) チェック実績をカレンダー上で一覧表示

Kiite Checkの研究開発は、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業CRESTの研究開発課題「信頼されるExplorable推薦基盤技術の実現(JPMJCR20D4)」(研究代表者:後藤 真孝(産総研 情報・人間工学領域 上級首席研究員))の一環として行われた。クリプトンと産総研が共同開発してきたKiiteの新機能として、産総研が独自の音楽推薦とKiite Checkを技術開発した。

今後の予定

クリプトンと産総研は、今後も引き続き両者で共同開発を進め、Kiiteの機能を向上させて利便性を高めて、音楽コンテンツ文化の発展に貢献していく。また、Kiite Checkの開発で培った技術を、他のメディアコンテンツを対象としたサービスなど、さまざまな応用に展開していく予定である。

【本件に関する報道関係からのお問い合わせ先】

クリプトン・フューチャー・メディア株式会社 音楽事業チーム

〒060-0003 札幌市中央区北3条西4丁目1-1 日本生命札幌ビル11F

E-mail:kiite@crypton.co.jp

 

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 ブランディング・広報部 報道室

E-mail:hodo-ml@aist.go.jp


<会社概要>

会社名:クリプトン・フューチャー・メディア株式会社
代表者:代表取締役 伊藤博之
所在地:〒060-0003 北海道札幌市中央区北3条西4丁目1-1 日本生命札幌ビル11F
設 立:1995年7月

サウンド素材を輸入販売する「音の商社」として創業。得意分野の「音」を探究しながらデジタルコンテンツに関わる事業を展開する中、2007年に歌声合成ソフトウェア『初音ミク』を企画開発した。掲げるミッションは、クリエイターが物事を「ツクル」ための技術やサービス、つくった物事を発表する場を「創る」こと。北海道札幌市から国内外に向けて、3,000万件以上のサウンドコンテンツのライセンス販売をはじめ、音声技術開発、音楽配信プラットフォームの開発・運営、キャラクターライセンス事業、ライブ・イベント制作事業、地域を応援するローカルプロジェクトの企画・運営など、多岐にわたるサービス構築・技術開発に取り組んでいる。

コーポレートサイト:https://www.crypton.co.jp/

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会社概要

URL
https://www.crypton.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
北海道札幌市中央区北三条西4丁目1-1 日本生命札幌ビル11F
電話番号
-
代表者名
伊藤博之
上場
未上場
資本金
-
設立
1995年07月