大日本印刷・大和シルフィード・大広 女性特有の健康課題の共同研究を開始
ウエアラブルデバイスによるデータ取得で女性特有のコンディションの可視化を目指す
3社は、女性特有の健康課題に対する多くの生活者への理解・浸透、最新技術を使ったケアサービスの開発を目的に研究を推進します。女性の「生理周期」、心拍数・呼吸・体温の「バイタルサイン(生命兆候)」、睡眠リズム・栄養バランスなどの日常の「フィジカル(身体)データ」と、練習・試合の「パフォーマンスデータ」の因果分析を行い、今まで見えなかった“コンディションデータの因果関係”の可視化に取り組んでいきます。
【共同研究の狙い】
近年、女性のQOLを維持・向上させていくため、女性特有の健康課題に関する職場や学校、日常生活での一層の理解・浸透や、最新技術を使ったケアなどの重要性が高まっています。例えば職場では女性の離職を防ぎながら働き続けられるような取り組みが重要になっています*1。一方で、ICT(情報通信技術)を活かして女性の健康の課題を解決するフェムテック領域の研究では、女性の健康に関するデータの総量が不足しているという課題がありました。
DNPは、生活者本人の同意を得て、そのヘルスケアデータを活用する「DNP健康データ利活用サービス FitStats®(フィットスタッツ)」*2を展開しています。今回、「FitStats」で培った技術・ノウハウを活かして女子サッカーチームと共同研究を行うことで、女性の健康に関するデータの取得を進め、女性特有の健康課題の把握と分析、対策に取り組みます。
【共同研究の主なポイント】
3社は、2024年5月16日からの6カ月間、以下の共同研究を行います。
1.大和シルフィードの選手に十分に説明して許諾を得た上で、複数のウエアラブルデバイスを体に装着してもらい、生理周期・睡眠状態・心拍数・食事などの生活習慣に関するデータと、練習・試合の活動データを取得するとともに、メンタルヘルスチェックを行います。
2.今回、心身の健康がパフォーマンスに直結すると言われる女性アスリートを一つのロールモデルとして、共同研究を進めます。人間のように推論して因果関係を解釈する「Causal AI(人工知能)」を使って、多くの女性の悩みである月経困難症などの健康上の課題と心身のコンディションの関係について分析します。Causal AIが因果関係を推定した上で、どのような健康上の課題が心身のコンディションにどの程度影響しているのかといった「介入効果」を算出します。
3. フェムテック領域のユーザーインサイトの傾向との相関性の分析および、仮説検証を行い、大和シルフィードと、その選手へ還元します。
なお、今回利用する複数のウエアラブルセンサーのセンシングデータ等の検証については順天堂大学スポーツ健康医科学推進機構(JASMS)が学術的視点で指導・助言を行います。
■3社の役割
○DNP:ウエアラブルセンサーによるデータの収集、AI分析・考察
○大和シルフィード:選手へのウエアラブルセンサーの装着協力
○大広:フェムテック領域でのユーザーインサイト傾向との相関性分析を含めた仮説検証、メンタルチェックのデータ分析・管理
【今後の展開】
DNPは、3社による本共同研究の結果として得られる知見を活かし、女性アスリートや働く女性などの健康やコンディションの向上に向けて、これらを管理・支援していく各種サービスの開発を推進していきます。また、女性の健康課題に対して、全ての生活者の理解と解決に向けた対策を促進し、女性のQOLの向上、健康の増進、働き方改革などに貢献していきます。
*1 経済産業省 第20回 産業構造審議会 新しい健康社会の実現(月経随伴症や更年期症状といった女性特有の健康課題による社会全体の経済的損失が年間3.4兆円に上ると推計) →
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shin_kijiku/pdf/020_04_00.pdf
*2 FitStatsについて → https://fitstats.jp/
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