赤外線LEDモジュール用パッケージを製品化

パナソニックグループ

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パナソニック株式会社 デバイス社は、当社独自のMID技術[1] “MIPTEC[2]” を用い、スマートフォンなど高機能携帯端末の近接センサ[3]用パッケージに最適な、業界最高(※1) の高効率と業界最小クラス(※1) の小形、低背化を実現した「赤外線LEDモジュール用パッケージ」を製品化しました。
(※1)2013年3月1日現在 MID工法の近接センサ用パッケージとして(当社調べ)

▼当社の3D実装デバイス「MIPTEC」技術を基に誕生した「赤外線LEDモジュール用パッケージ」
自由な発想を形にするテクノロジー ~3D実装デバイス MIPTEC~
http://www3.panasonic.biz/ac/j/tech/miptec/index.jsp

スマートフォンなどの高機能携帯端末の小型、薄型、多機能化に伴い、近接センサ用パッケージには小形、低背、高効率、低消費電力であることが要求されています。当社では、独自のMID技術である “MIPTEC” を用いた3D実装デバイスを幅広く各種機器向けに製品化していますが、今回、この技術を展開し、業界最高(※1) の高効率と業界最小クラス(※1) の小形、低背化を実現した「赤外線LEDモジュール用パッケージ」を製品化、量産を開始します。近接センサ用パッケージや監視カメラ用の赤外LED照明用パッケージ向けに供給してまいります。

■「赤外線LEDモジュール用パッケージ」の特長
1.当社独自の凹型リフレクター構造[4]と光沢メッキ仕様により、業界最高(※1) の高効率を実現
放射強度[5] 従来品比(※2):約30%増(同一投入電流の場合)
投入電流[6] 従来品比(※2):約25%減(同一放射強度の場合)

スマートフォンなどの高機能携帯端末の多機能化・高機能化を背景に、搭載される近接センサの赤外線LEDモジュール用パッケージには、光を効率良く集光し投光できる指向性の高いパッケージが要求されています。一般的なトランスファー成形工法では凸型の成形レンズを形成し、レンズでの光の屈折を利用して集光しますが、光を直接反射させて集光する凹型リフレクターに比較すると集光効率が低くなります。また、他のMID工法では、凹型リフレクター部のメッキ表面の平滑性に課題があり、LEDチップからの光を最大限に引き出すことができませんでした。本製品は、当社独自のMIPTEC技術により、LED光を効率よく集光させる指向性の良い凹型リフレクター構造と、リフレクター部全面に施した光沢金メッキ仕様により、業界最高の高効率を実現しました。他のMID工法を用いたパッケージと本製品に同じLEDチップを実装した場合の実測値の比較では、放射強度は約30%増(同一投入電流の場合)、投入電流では約25%減(同一放射強度の場合)を達成しており、近接センサの高精度化や低消費電力化に貢献できます。

2.当社独自のMIPTEC技術により、業界最小クラス(※1) の小形、低背化を実現
形状:縦2.3mm×横1.95mm×高さ0.9mm

スマートフォンなどの高機能携帯端末の小型・薄型・軽量化に伴い、近接センサ用パッケージには、高効率とともに小形、低背が求められています。現在、一般的なトランスファー成形工法では凸型の樹脂成形レンズの上に遮光カバーを被せた構造となるため、特に高さ方向への制限があり、小形化と高効率の両立が困難とされています。本製品は、当社独自のMIPTEC技術により、高精度で微細な樹脂一体成形品を形成することができ、高効率な凹型リフレクター構造を容易に形成できるため、業界最小クラスの小形、低背化(形状:縦2.3mm×横1.95mm×高さ0.9mm)を実現しました。これにより、近接センサ、ならびにスマートフォンなどの高機能携帯端末の小型、薄型、軽量化に貢献します。

3.LEDチップ実装の様々なニーズに対応
実装方法:各種ベアチップ実装に対応(ワイヤーボンディング、フリップチップ)
焦点距離:LEDチップの厚みに応じて底面部の厚みを変更可能(標準:0.25mm)
仕様の異なる各社製のLEDチップの発光効率を最大限に発揮できるように、各LEDチップの焦点距離に応じてパッケージの底面部の厚みを変更できる金型構造とし、従来MID工法で課題であった形状変更への対応も容易にできる仕様としました。また、本製品は各種ベアチップ実装を前提としており、既に多くの実績を有する独自の低線膨張率[7]樹脂材料と回路表面の平滑性を確保する独自の表面活性化処理技術[8]により優れた実装安定性を実現し、高精度のパッケージの提供を可能としました。

(※2)他のMID工法と当社MIPTECを用いたパッケージに同じLEDチップを実装した場合の実測値の比較

■販売計画
製品名:「赤外線LEDモジュール用パッケージ」
シリーズ名:AAM11シリーズ
量産開始時期:2013年3月
サンプル価格:仕様、数量により異なる
月産:500万個/月

■用途
近接センサ用パッケージ(スマートフォンのディスプレイ制御、一眼レフのファインダー制御)、監視カメラ用の赤外LED照明用パッケージ

■基本特性
[成形材料]
PPA(ポリフタルアミド)
[外形寸法]
シート:70mm×50mm、個片:2.3mm×1.95mm 高さ=0.9mm
[シート取数]
436個/シート
[メッキ仕様]
Cu:13μm,Ni:6μm,Au:0.1/0.2/0.3μm
[回路密着力(初期)]
0.39N/mm以上
[はんだ耐熱温度]
260℃

■用語説明
[1]MID (Molded Interconnect Devices)技術
成形品表面に立体的に直接電気回路を形成した部品、またはその技術のこと。 MIDの工法にはMIPTECの他に2色成形で無電解メッキで形成する2ショット法や、直接レーザを描画して回路を形成するLDS(Laser Direct Structuring)などの工法がある。
[2]MIPTEC
Microscopic Integrated Processing Technologyの略で、当社独自のMID技術のこと。射出成形品の表面に電気回路を形成するMID技術に、独自の表面活性化処理技術とレーザーパターニング工法などを用いて進化させ、微細パターニングかつベアチップ実装が可能な3D実装デバイスを実現する技術。
[3]近接センサ
赤外光を発光する投光部と反射した光を検知する受光部からなるセンサで、人の顔などの対象物に反射する光を検知することで、スマートフォンなどのディスプレイの制御を行う。
[4]凹型リフレクター構造
お椀のような形状をした反射板。
[5]放射強度
放射源からある一定の距離にある単位立体角に照射されるエネルギーの強さ。
[6]投入電流
LEDに印加される電流。
[7]低線膨張率
温度上昇によって発生する物体の長さや体積の膨張する割合を示す単位。
[8]表面活性化処理技術
成形品表面を改質する技術。

▼関連情報
・パナソニック株式会社 デバイス社 制御機器ビジネスユニット
http://www3.panasonic.biz/ac/j/index.jsp

▼本件に関するお問合せ先
●報道関係お問合せ先
 デバイス社 経営企画グループ 広報・調査チーム
 TEL:06-6904-4732 
●商品に関するお問合せ先
 http://panasonic.net/id/jp/contact/
●パナソニック株式会社 デバイス社 ホームページ
 http://panasonic.net/id/jp/

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URL
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業種
製造業
本社所在地
大阪府門真市大字門真1006番地
電話番号
06-6908-1121
代表者名
楠見 雄規
上場
東証プライム
資本金
2590億円
設立
1935年12月