リスキリング支援サービス『Reskilling Camp』企業におけるAX(AIトランスフォーメーション)の実態調査 第1回を発表
~AI時代に伴う企業の取り組み状況を初調査。企業の半数以上がAXに取り組んでいる実態が明らかに~
「はたらいて、笑おう。」をビジョンに掲げるパーソルグループのパーソルイノベーション株式会社 Reskilling Camp Company(本社:東京都港区、Reskilling Camp Company代表:柿内 秀賢)が展開する、リスキリング支援サービス『Reskilling Camp(リスキリング キャンプ)』( https://www.reskillingcamp.jp/ )は、今回初めて、全国の企業にお勤めの方を対象に、「AX※(AIトランスフォーメーション)」の取り組みに関する調査を行いましたので、その結果をお知らせします。
※AX(AIトランスフォーメーション)とは、人工知能(AI)を活用してビジネスモデル、業務プロセス、製品・サービスを包括的に変革し、組織全体の競争力を向上させる取り組みを指します。DX(デジタルトランスフォーメーション)に次ぐ変革概念として注目されています。

■調査サマリー
・半数以上の企業でAXに取り組んでいることが明らかに
・AXの取り組みの目的として、「業務効率の向上」がトップに
・実行したAX施策は1位「情報収集・分析」2位「ビジネス文書作成・校正」3位「業務の自動化」
・企業の多くが活用ツールは対話型AIが中心だが、カスタムAIエージェントなどより先進的な取り組みを行う企業も
・AX推進の最優先課題は「人材不足」と「スキル不足」
・8割超がAX人材の育成に取り組んでおり、企業規模・業種ごとに異なるアプローチが明確に
■参考データ
・AX実施率(全体・企業規模・業種別)
・AXの目的(全体・企業規模)
・AXの施策内容(全体・企業規模)
・AIツールの種類(全体)
・AX施策推進における課題(全体)
・AX人材の育成状況(全体)
・AX人材の育成手法(全体・企業規模・業種別)
▶今回の調査結果及び新しい設問に関する結果は、公式サイトでダウンロードいただけます。
■調査結果
半数以上がAXに取り組んでいる実態が明らかに
所属企業において、「直近1年の間で、AXに取り組んでいますか︖」と尋ねたところ、「はい」との回答は、56.9%と半数以上が取り組んでいる実態が明らかになりました。
規模別でみると、大企業では、73.8%がAXに取り組んでおり、中小/スタートアップの47.0%を大きく上回りました。この結果からも大企業が先行してAXに取り組んでいることが分かりました。業種別でみると、製造業が74.8%、通信情報サービス業で45.2%、その他56.1%と、リスキリング施策同様、製造業の取り組み状況が高いことが分かりました。

AXの取り組みの目的として、「業務効率の向上」がトップに
所属企業が取り組むAXの目的について尋ねたところ、全体1位は「業務効率の向上」(58.4%)、2位「顧客体験の向上」(48.8%)、3位「新たな価値の創出」(47.9%)となりました。
規模別でみると、大企業の1位は「業務効率の向上」(68.2%)、2位「顧客体験の向上」(49.3%)、3位「新たな価値の創出」(46.4%)に対し、中小/スタートアップ企業の1位は「新たな価値の創出」(49.6%)、2位「顧客体験の向上」(48.4%)、3位「業務効率の向上」(44.4%)となりました。
AXの取り組みでは、大企業は業務効率向上に注力する一方、中小・スタートアップ企業は新規価値創出を追求するなど、企業規模に応じたそれぞれ異なる戦略の方向性が見受けられました。

実行したAX施策は1位「情報収集・分析」2位「ビジネス文書作成・校正」3位「業務の自動化」
所属企業が実行したAXの施策について尋ねたところ、全体1位は「情報収集・分析」(43.3%)、2位「ビジネス文書作成・校正」(41.4%)、3位「業務の自動化」(41.1%)となりました。
企業規模別でみると、大企業の1位は「情報収集・分析」(46.4%)、2位「議事録作成」(46.0%)、3位「業務の自動化」(44.1%)に対し、中小/スタートアップ企業では1位「ビジネス文書作成・校正」(37.8%)、2位「情報収集・分析」(37.7%)、3位「業務の自動化」(37.1%)となりました。
大企業では、内部プロセスの最適化や精度向上を図った施策を実施しているのに対して中小/スタートアップでは外部向けのコミュニケーションや競争力の強化を重視していることが、うかがえます。

企業の多くは対話型AIが中心だが、カスタムAIエージェントなどより先進的な取り組みを行う企業も
所属企業で活用しているAIツールについて尋ねたところ、全体の1位は「生成AI・チャットボット」(57.3%)、2位「リサーチ特化型エージェント」(46.3%)、3位「カスタムAIエージェント(RAG)」(38.9%)となりました。
企業が自動化や情報活用の面で、対話型AIを中心に幅広いAIツールを活用している現状と、業務の効率化や質の向上に向けた積極的な取り組みが、うかがえます。
全体結果からは、多くの企業が生成AI・チャットボットなどの対話型ツールを中心に活用している一方、カスタムAIエージェント導入などより先進的なツールにも積極的に取り組んでいることが分かりました。

AX推進の最優先課題は「人材不足」と「スキル不足」
所属企業において、AX施策の推進への課題について尋ねたところ、トップは「人材不足」が54.0%、次いで「スキル不足」47.4%となり、企業はシステム・ツール導入や選定以前に、人材の確保やスキルアップといった組織的な体制の強化が急務であることが示唆されます。

8割超がAX人材の育成に取り組んでおり、企業規模・業種ごとに異なるアプローチが明確に
所属企業においてAX人材を育成しているか尋ねたところ、8割以上の企業が育成していることが分かり、全体として、AX人材の育成に対して積極的に取り組んでいる姿勢が見受けられます。
また、AX人材に対して、どのように育成をしているか尋ねたところ、全体1位が「経営層からのメッセージ発信」(46.3%)、2位「使用方法の研修プログラムやトレーニングの提供」(42.3%)、3位「社内ルールの公開・説明会の実施」(40.6%)となりました。
規模別では、大企業が1位「社内ルールの公開・説明会の実施」48.9%、2位「経営層からのメッセージ発信」(42.6%)、3位「使用方法の研修プログラムやトレーニングの提供」(42.0%)に対して、中小/スタートアップでは1位「経営層からのメッセージ発信」(50.9%)、2位「使用方法の研修プログラムやトレーニングの提供」(41.6%)、3位「プロンプトの共有や研修の実施」(34.2%)と企業規模に応じて重視される育成手法に差がみられました。
また業種別では、製造業で、1位「使用方法の研修プログラムやトレーニングの提供」(44.3%)、2位「経営層からのメッセージ発信」(43.3%)、3位「社内ルールの公開・説明会の実施」(41.2%)に対して、通信情報サービスでは1位「社内ルールの公開・説明会の実施」(44.3%)、2位「使用方法の研修プログラムやトレーニングの提供」(42.9%)、3位「プロンプトの共有や研修の実施」(35.7%)となり、製造業ではハンズオン型の研修やトレーニングを最重視し、経営層からのトップダウンメッセージも取り入れることで実践力を高める傾向がある一方、通信情報サービス業では社内ルールの公開や説明会を軸に、運用の透明性と社員の理解向上を図っていることが分かりました。


■まとめ
パーソルイノベーション株式会社 Reskilling Camp Company代表 柿内 秀賢
今回初めて、AXの取り組み状況に関する調査を実施しました。背景としてAI時代における企業のビジネスモデルや業務プロセス変革の取り組み状況に着目したためです。 本調査では、AXの実施率や目的はもちろんのこと、具体的な施策や導入ツール、AX人材の育成状況・手法についても調査しました。結果的に、AXに取り組む企業が半数を超えたことから、業務効率化や新たな価値創出など、企業がAXを実践する目的が一層広がってきていることがうかがえます。一方で、人材不足やスキル不足が主要な課題として浮き彫りになっており、実際に8割超の企業がAX人材の育成に取り組んでいる点は、各社が不足しがちな専門人材を育成しようとする動きの表れと言えます。
AXは単なる業務効率化のための技術活用にとどまらず、新たなビジネス価値を創出し、競争優位を確立するための重要な取り組みとして位置づけられています。こうした流れを加速させるためにも、企業が経営課題や現場のニーズに応じた具体的な施策を講じ、組織全体で学習や実践機会を共有することが不可欠であると考えます。

導入事例動画(デジタル人材育成研修プログラム):https://www.persol-innovation.co.jp/news/2025-0522-1
※上記結果の資料は、公式サイトでダウンロードいただけます。
■調査概要
調査手法 ︓ インターネットリサーチ Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でアンケート調査を実施
調査対象 ︓ 全国の企業にお勤めの方
調査期間 ︓ 2025年8月4日(月)~2025年8月11日(月)
対象人数 ︓ 660人
企業属性 ︓
※大企業︓従業員数が300人以上の企業
※中小企業とスタートアップ︓従業員数が300人未満で、新規事業開発と成長を経営の主軸に置かない業と従業員数が300人未満で、新規事業開発と成長を経営の主軸に置く企業。大企業の子会社やグループ会社は含まれない。
※ 製造業:電子部品・デバイス・電子回路製造業、情報通信機械器具製造業、電気機械器具製造業(上記に含まれないもの)、その他製造業
※通信情報サービス:通信業、情報サービス業、その他の情報通信業
お願い ︓
※本調査結果や資料を引用いただく際は、必ず出典元としてパーソルイノベーション株式会社『Reskilling Camp』とご記載いただき、引用元としてリンクの記載もお願いします。またメディア以外の企業リリースでの引用は、事前に問合せを入れていただきますようお願いします。
■『Reskilling Camp』について
< https://www.reskillingcamp.jp/ >
『Reskilling Camp(リスキリング キャンプ)』は、総合人材サービスを提供するパーソルグループのノウハウを活かし、リスキリング※に強みを持つデジタル人材育成サービスです。需要の高まるデジタル人材育成において「何を学ぶか」「どう学ぶか」に課題を持つ企業に「各社のニーズに合わせた柔軟なカリキュラム設計」「コーチによる学習伴走」を通じてサービスを提供しています。
※1 「リスキリング(Re-Skilling)」とは、個人においては「市場ニーズに適合するため、保有している専門性に新しい取り組みにも順応できるスキルを意図的に獲得し、自身の専門性を太く、変化に対応できるようにすること」、企業においては「従業員が社内で新たな業務に就けるようにするための再教育のこと」を言う。大学等に入り直す「リカレント教育」に対して仕事を続けながら継続して学び続けることを指す。
▶お知らせ
リスキリング支援サービス『Reskilling Camp』代表の柿内 秀賢が、リスキリングをテーマとした書籍『リスキリングが最強チームをつくる』を2024年3月22日に刊行しました。デジタル普及下での新たなリーダーシップや、DX後の姿を描く「構想」と、構想を「実行する」一気通貫で牽引する課題に興味がある方におすすめです。発売当初より紀伊國屋書店や丸善、ブックファーストなどの書店にてビジネス書ランキング1位を獲得するなど好評をいただいております。また、オーディブル(Amazonオーディオブック)でも発売中です。

・書籍名:リスキリングが最強チームをつくる(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
・著者:『Reskilling Camp』代表 柿内 秀賢
・Amazonページ:https://amzn.asia/d/aWiFgqc
・オーディブル:リスキリングが最強チームをつくる
■パーソルイノベーション株式会社について
< https://www.persol-innovation.co.jp/ >
パーソルイノベーション株式会社は、パーソルグループの次世代の柱となる事業創造を目的として、2019年4月に事業を開始しました。人材紹介分野では、若年層・未経験を中心としたエッセンシャルワーク領域の人材紹介サービス『ピタテン』、採用管理・マーケティングツールを提供する『HITO-Link(ヒトリンク)』を展開しており、人材育成関連分野では、企業のDX組織構築の支援サービスを提供する『TECH PLAY(テックプレイ)』、リスキリング支援サービス『Reskilling Camp(リスキリング キャンプ)』や、コミック教材を活用した研修サービス『コミックラーニング』、副業マッチングサービス『lotsful(ロッツフル)』などを運営しています。また、新たな事業開発やデジタルトランスフォーメーションを通じて、パーソルグループのイノベーションを加速していくことを目指しています。
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